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ステークホルダー・エンゲージメント事例:家のリフォーム編

  • 投稿カテゴリー:Change Management
  • 投稿の最終変更日:2020年12月22日
  • Reading time:4 mins read

前回、変革のステークホルダー対応は、ステークホルダーをマネジメント(管理)するのではなく、彼らのエンゲージメントを支援・サポートしていくのだと説明しました。今回は家のリフォームを例にとって分かりやすく説明します。

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変革におけるステークホルダー対応は、「Manage of Stakeholders(ステークホルダーの管理)」ではなく、「Manage for Stakeholders(ステークホルダーのための管理)」であり、彼らを管理するのではなく、彼らのエンゲージメントを支援します。

今回はステークホルダー・エンゲージメントを、家のリフォーム(最近はリノベーションと言う方が多いでしょうか?)に当てはめて説明します。

家のリフォームと言えば、
・夫は、快適なリモートワークが出来る書斎が欲しい!
・奥さんは、とにかくキッチン周り、広くて明るく機能的なキッチンにしたい!
・お子さんは、年齢にもよりますが、友だちを呼べる家、かっこいい一人部屋が欲しい!
という所が典型的な意見でしょうか。

リフォームの最初のきっかけは、リビングを開放的にするとか、古くなった内装・外装・設備の修繕等々であっても、折角リノベーションするならここも!という他の家族からの要望は当然ありますよね。また、子供たちが大きくなって将来的に誰が家を使うのか︖という長期的な視点によっても家に求めるものが変わってきます。
毎日使う家ですから、細かい部分にもそれぞれのこだわりがあります。夫は素材にこだわって無垢材にしたくても、奥さんは手入れが面倒だからいやだ、という事もあります。

とにかくまず家族全員の希望を出し合って話し合う、ペットもいるのならば、ペットの希望も含めて、、、とまではさすがにいきませんが(笑)。話し合うとは言っても、意見の合わない所もあるし、予算にも限りがあるので、優先順位を付けてお互い納得しながらまとめていくという感じでしょうか。
最初から全員参加で話し合えば家族全員の「参加している感=エンゲージメント」が高まりますね。

一方で、リフォームがうまく行かないのは、家族のメンバーのエンゲージメントを得ないで進める場合でしょう。
夫が忙しいからと妻に全て投げる。
逆に夫の趣味や主張が強すぎ、妻や子供の意見を聞かない。「はいはい、どうせあなたが決めるんでしょ。」と夫主体で進めても、配慮なく出来上がった後「あ~、ここがだめ!」と家族から不平不満がたらたら。。。

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会社も同じです。自分の業務に直結する事なのに、自分の全く知らない所で勝手に決められて、押し付けられるように「次からこうして下さい」では、受け入れられないのは容易に想像できますね、計画に関わらないでリフォームが進んでしまった家族のように。
リフォームの失敗と同様に、ステークホルダーを巻き込んで進めていないから、後で「あ~、ここがだめ!」となるわけです。

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家族の意見が折り合わない場合のまとめ役として、また素人ではどうしても分からない細かいポイントがありますから、専門家に入ってもらう事も必要でしょう。専門家もステークホルダーです。
専門家はプロですから、情報をできるだけそのまま伝えた方が、最善策を提案してもらいやすくなり、良い結果に繋がるでしょう。少しの違和感でも確認するべきです。「これくらいは分かってくれているだろう」 なんて黙っていると、後になって「あれ?、こうしたかったのに。。」と後悔する事になります。

会社のプロジェクトの場合も同じです。もやもや、すっきりしない状態で進めると、大抵あとで、そこで引っかかって上手く行かなくなります。また折角コンサルタントを利用していても最初に情報を全部伝えず、後になって「実は。。。」なんて言ってもうまく行きません。

改革プロジェクトの成果は、例えば、新しいソフトウエアの導入で終了するわけではなく、実際にそれを使う人が事前に想定した恩恵を受けたかどうかであると以前説明しました。
それと同様に、リフォームの成果も、工事が終わって終了ではなく、想定していた通りかそれ以上の恩恵を受けて生活できるかどうかでしょう。

リフォーム後の長い期間どう使っていくのかの視点が欠けていると、例えばかっこいい作業机や道具棚を付けたはいいが、ほとんど使われる事なく放置、、、な~んてこともありえそうです。
リフォームはどう家を変えるかという視点が強くなってしまいがちですが、そもそもはどういう生活を送っていきたいかが重要かもしれませんね。

その点では、アイデア出しからデザイン、設計、施工までの技術的側面がプロジェクトマネジメントで、リフォームで変える部分をどう使っていくのか、家を変える事でその後の長い生活をどういう風におくりたいのか、更に言えばどういう家族でありたいのかの人的側面が、チェンジマネジメントの視点と言えるかもしれません。

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さて、リフォームも設計が決まって、いよいよ工事に入ります!
施工会社もステークホルダーです。この段階でも先に述べたように、少しでも疑問があったら、施⼯会社にどんどん質問し、不明確・曖昧な部分があるままに進めない事です。ステークホルダーとはとにかく情報共有する事を意識します。

施工会社の作業員のおじさん達、お兄さん達もステークホルダーです。作業中、時々でも差し入れを持って行って「いつもきれいにやって頂いていてありがとうございます!」と挨拶すれば、お兄さん達も「いいものを作って喜んでもらいたい!」と、作業をする手に力が入るかもしれません。
また家族のエンゲージメントを得た状態でリフォームを進めていれば、家族も関心を持って工事に立ち会うかもしれませんね。

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以上、リフォームのステークホルダーは、家族、専門家、施工会社、作業員のおじさん達、お兄さん達でしたが、前回紹介した「エンゲージメントされたステークホルダー間の関係の特徴」のように、ステークホルダーをできるだけ早い計画段階から関与、期待をくみ取り、またできるだけ情報を共有し、お互いが関心を持ってエンゲージメントしていれば、みんなが幸せなリフォームを達成できるだろう、と想像できますね。

このリフォームの例を踏まえて、会社の変革を考えると、ステークホルダーを最初から巻き込んで会社の変革プロジェクトを進める事のメリットと、逆にステークホルダーを関与させないで計画し進める場合の危うさは理解頂けるでしょうか?

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