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	<title>コンフリクト | あきと アウトプット</title>
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	<title>コンフリクト | あきと アウトプット</title>
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		<title>自分を受け入れたら成長しなくてもいいの？ 自己受容と自己成長の関係と誤解</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 10 Jan 2026 09:28:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[人が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
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		<category><![CDATA[ポジティブ心理学]]></category>
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		<category><![CDATA[自己啓発]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「ありのままの自分を受け入れよう！」という言葉を聞くことがありますね。一方で「自分を成長させましょう！」と聞くこともあります。この２つの考えは矛盾しているのではないでしょうか？実はこの２つは矛盾していないどころか、互いに [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">「ありのままの自分を受け入れよう！」という言葉を聞くことがありますね。一方で「自分を成長させましょう！」と聞くこともあります。この２つの考えは矛盾しているのではないでしょうか？実はこの２つは矛盾していないどころか、互いに支え合う相互関係にあります。バランスの取れた人生を送るにはこの両方が必要です。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ <span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">「ありのままの自分を受け入れよう！」という言葉を聞くことがありますね。しかし、この言葉を聞くたびに心のどこかで違和感を覚えることはありませんか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「ありのままの自分を受け入れたら、何も変わらなくなるんじゃないか？」「欠点を受け入れることは、成長しないことと同じなのではないか？」そのような疑問を抱いたり、葛藤を抱える方は少なくないはずです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">一方で、今の自分を変えようと躍起になって、頑張りすぎて疲れ果ててしまった経験がある方もいるでしょう。今の自分を否定し、理想の自分とのギャップばかり気にしていると、心は消耗していきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">自己受容（self-acceptance）と自己成長（self-improvement）</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">自己受容とは、今の自分をそのまま認めることです。良い面も悪い面も含めて、自分のあらゆる特性を受け入れることです。自分の欠点や限界を否定的に捉えることもなく、良い点を過剰に評価することもなく、本当の自分を知り、それを認めることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容には次のような特徴があります。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">自分自身を理解し、自分の得意なことと不得意なことを認識できる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">自分の考え方の癖や、</span><span style="color: #262626;">人との接し方を理解している</span></li>
<li><span style="color: #262626;">自分のあらゆる側面を受け入れることができる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">自分の強みを認識しながらも、過度に誇張することがない</span></li>
<li><span style="color: #262626;">弱点や欠点について自分を責めたり、過度にネガティブな自己批判することなく、それらを認められる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">他人の承認を求めることなく、自分自身に対して前向きな姿勢を持てる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">一部の特性、出来事、能力だけで自分を定義しない</span></li>
<li><span style="color: #262626;">自分を認め、尊重できる</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">一方、自己成長とは、より良い自分になろうと努力することです。現状に満足していては成長はできません。新しいスキルを身につけたり、弱点を克服しようと努力しなければなりません。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">「今の自分でいい」と言いながら、「もっと成長しよう」と努力する。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">どちらもよく言われる言葉ですが、この二つを並べてみると、なにか矛盾しているように感じますね。</span><span style="color: #262626;">この一見相反するように思われるこの二つの概念は、本当に相容れないのでしょうか？</span><span style="color: #262626;">それとも、実は深く結びついているのでしょうか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">今回は、自己受容と自己成長、その関係や誤解について見ていきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">自己受容の誤解 Misunderstanding of Self-Acceptance</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">自己受容はさまざまな点から誤解されたり、湾曲して解釈されることがあります。その事例をいくつか挙げましょう。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">自己受容の誤解その１：自己受容とは、今の自分を肯定し、成長しなくてもよいこと</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">自己受容に関して一番多い誤解は、冒頭に書いたように「自分を受け入れれば、努力したり成長しなくてもよい」というものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>自己受容は「変わらなくていい」という意味ではありません</strong>。自己受容は自分がどこにいるのかをより的確に理解し、改善に取り組む力を与えてくれるものです。</span><span style="color: #262626;">健全な自己成長は、自己否定から始まるのではなく自己認識から始まります。自分を理解した時に、健全な成長が可能になります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容を誤解している人の多くは、「ありのままの自分を受け入れる」を「このままでいい」と同じだと思い込んでいます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、本当の自己受容はそうではありません。<br />自己受容は、自己肯定でも自己嫌悪でもありません。自己満足や現状維持でもありません。自己批判に囚われず、自分の強みも欠点も、ただ事実として認識することです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「私は今、こういう状態にある」「これは得意だけど、この部分だけが苦手だ」「心の中ではこう感じている」と、冷静に自分を観察し、それを認めることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これが決して「だから何もしなくていい」「何も変えなくていい」という結論に繋がらないことは理解いただけるでしょう。むしろ、現実を正直に把握することで、適切な行動が取れるようになります。<strong>自己受容によって、変えられないことへの自己批判や不満にエネルギーを注ぐのではなく、変えられることにエネルギーを注ぐことができるようになります</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">病気の治療と同じです。症状を正しく認めるから、正しい処方につながるのです。症状を間違って診断しては、治療が効かないだけでなく、逆効果を生むこともあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>自己受容ができていない人は、自分の弱点や失敗を認めることを恐れています</strong>。それに向き合うことから避けています。現実から目を背け、問題を直視できなくなっています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、自己受容は「私はこういう人間！」とレッテルを張って、張りっぱなしにしたり、開き直って利己的に振る舞うことでもありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>自分を知るから、成長できるのです</strong>。私たちは皆変化します。自己受容もその変化に合わせて変化します。<strong>自己受容とは、今の自分を受け入れることであり、これから自分がどんな人間になれるかということを受け入れること</strong>も含みます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そして、<strong>自分を受け入れることができれば、他人を受け入れることもできます</strong>。自己への思いやりは、他人への思いやりへと広がっていきます。人間関係において、ありのままの自分を表現し、ありのままの相手を認めることにつながっていきます。</span></p>
<blockquote>
<p><span style="color: #262626;">現実に抵抗すると負ける。100%負けるだけだ。</span><br /><span style="color: #262626;">     ～ バイロン・ケイティ</span></p>
<p><span style="color: #262626;">When I argue with reality, I lose-but only 100% of the time.</span><br /><span style="color: #262626;">     ～ Byron Katie</span></p>
</blockquote>
<h6><span style="color: #262626;">自己受容の誤解その２：自分を受け入れることは、何かをあきらめること</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">同じ様な誤解であり、また、私たちが自分を受け入れることに抵抗するもう一つの理由に「自分を受け入れるということは、ある種の諦めであること」という考えがあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、受け入れることは諦めではありません。妥協でもありません。自分にとって大切なことを排除することでもありません。受け入れることは受け入れることです。諦めや妥協は、変えられないことに執着している結果として生まれるものです。それはストレスとネガティブ思考を自分の中に根付かせます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容には、自分がなれないもの、あるいは自分には手に入らないものを受け入れることも含まれます。<strong>なれない自分を手放すのは難しいように思えるかもしれませんが、同時に力強いものです</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容は自分を制限することでもありません。むしろ、自分自身の現実、そして自分が変えられることと変えられないことを明確にして、変えられることにフォーカスすることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、身長は自分では変えられませんね。実際の身長と理想の身長との間のギャップに気をとられていても、何も達成できず、自分を制限するだけです。背が高かったらいいのにという考えを手放すことで、自分の力でコントロールできる範囲を受け入れ、改善できるところに集中する余裕が生まれます。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">自己受容の誤解その３：自分を改善できれば自分を受け入れることができるだろう</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">逆方向の誤解が「自分を改善できれば自分を受け入れられる」と考えることです。<br /></span><span style="color: #262626;">「自分は</span><span style="color: #262626;">醜い、つまらない、お金がない。これらの問題が改善すれば私は幸せになれるのに」と考えることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、本当に、それらを手に入れたら幸せになれるのでしょうか？<br />手に入れることなく幸せを感じることはできないのでしょうか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" title="人生はゴールをめざさない：目標達成中毒（Achievement Addiction）からの脱却" href="https://www.a-output.com/achievement-addiction" target="_blank" rel="noopener">以前紹介した</a>「<strong>ヘドニック・トレッドミル（hedonic treadmill：快楽適応）</strong>」にあるように、<strong>目標を達成して手に入る幸せはほんの一瞬で、私たちはすぐに満足できなくなります</strong>。そのため、更なる高い目標を目指そうとします。そうして、どんどんゴールを高くしていき、他の大切なことを犠牲にしてでも、設定した目標を達成しようと時間とお金とエネルギーの大半をつぎ込んで、トレッドミルの上を走り続けるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">美容整形で言えば、最初は、一重まぶたを二重にするだけのつもりが、目が大きく見えると、次は鼻が低く見える、今度は顎のラインが気になるといったように、他のパーツが気になり始めて、終わりがなくなるのです。「問題や悩みのすべてが消え去ったら、自分を受け入れられる」と自分に言い聞かせるものの、その時は永遠に来ないのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分の外見や性格、お金のあるなしにかかわらず、幸せな生活を送っている人たちはたくさんいます。<strong>これらの人たちで唯一異なるのは考え方です。</strong>理想の自分を達成したかどうかではなく、自分を受け入れたかどうかです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容は、どんな状況でも幸せをもたらし、自分への真の自信につながります。</span></p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class=" wp-image-29941 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2026/01/self-improvement.png" alt="自己受容と自己成長の関係" width="495" height="202" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2026/01/self-improvement.png 1179w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2026/01/self-improvement-300x122.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2026/01/self-improvement-1024x418.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2026/01/self-improvement-768x313.png 768w" sizes="(max-width: 495px) 100vw, 495px" /></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">自己成長の誤解 Misunderstanding of Self-Improvement</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">自己受容が誤解されている一方で、自己成長にも誤解があります。次にそれらを見ていきましょう。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">自己成長の誤解その１：自己否定から始まる自己成長</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">多くの人が「今の自分はダメだ」「もっと頑張らなければ」「まだまだ足りない」、こうした自己否定を原動力にして努力しようとします。これは、短期的には効果があるかもしれません。しかし、持続可能な成長の方法ではありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己否定を燃料にした成長は、いつか燃え尽きます。どれだけ成果を上げても、「まだ足りない」という声が消えることはありません。先ほど紹介したヘドニック・トレッドミルのように、ゴールのないマラソンを走り続けるようなもので、やがて心身ともに疲弊してしまいます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、この方法では「成長すること」自体が目的化してしまう危険があります。<br />本来、成長は幸せや充実を得るための手段のはずです。しかし、「成長しない自分には価値がない」と感じるようになると、成長そのものに囚われて、人生を楽しむことができなくなってしまいます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">真の自己成長とは、自分を否定することではなく、<strong>本当に自分に大切なものを見つけながら、自分の可能性を広げること</strong>です。自分自身のあり方を体現しながら、新しい要素を「加えていく」プロセスであって、今の自分を「置き換える」プロセスではないのです。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">自己成長の誤解その２：自己成長で完璧な自分を目指す</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">意味のある変化を起こし、充実感を得る上での障害に完璧主義があります。完璧主義者は常に失敗への恐怖に怯えています。そして焦っています。まるで、人間としての欠点をさらけ出すことで、拒絶されてしまうのではないかと感じています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">こうした自らに課した障壁は、私たちの進歩を妨げ、成長と達成の可能性を覆い隠してしまうのです。</span></p>
<h6>自己成長の誤解その３：設定した目標達成をゴールそのものにしている</h6>
<p><span style="color: #262626;">これは先ほども触れましたし、また、安易に目標を設定してしまう問題点については、このサイトでも度々触れてきました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、以前書いた記事『<strong><a title="人生はゴールをめざさない：目標達成中毒（Achievement Addiction）からの脱却" href="https://www.a-output.com/achievement-addiction" target="_blank" rel="noopener">人生はゴールをめざさない：目標達成中毒（Achievement Addiction）からの脱却</a></strong>』では、私たちは人生の何から何まで目標を立てようとして、何かを達成することがすべてになっていて、目標達成することの中毒になっていると指摘しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">別の記事『<strong><a title="ゴール設定の落とし穴。ゴールを設定するメリットとデメリット" href="https://www.a-output.com/goal-setting" target="_blank" rel="noopener">ゴール設定の落とし穴。ゴールを設定するメリットとデメリット</a></strong>』では、様々な目標を立てて行動をおこすものの、「点」のゴールの先にあるべき大きな目的が欠落しているため、目標を達成しても長く満足感を維持することができないと指摘しました。詳しい内容については、これらの記事をご覧ください。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="uIWQavhp3O"><a href="https://www.a-output.com/achievement-addiction">人生はゴールをめざさない：目標達成中毒（Achievement Addiction）からの脱却</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;人生はゴールをめざさない：目標達成中毒（Achievement Addiction）からの脱却&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/achievement-addiction/embed#?secret=rpxdycvSFE#?secret=uIWQavhp3O" data-secret="uIWQavhp3O" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="x1YTB4bzUQ"><a href="https://www.a-output.com/goal-setting">ゴール設定の落とし穴。ゴールを設定するメリットとデメリット</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;ゴール設定の落とし穴。ゴールを設定するメリットとデメリット&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/goal-setting/embed#?secret=4w8bRoH2lI#?secret=x1YTB4bzUQ" data-secret="x1YTB4bzUQ" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">自己受容と自己改善の本質的な関係</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">たとえ自分自身を変えたい、改善したい点があったとしても、自分の欠点を見続けるのは、永続的な変化への道ではありません。むしろ、最初のステップは、今この瞬間の自分と向き合うことです。自分を知ることで、改善できる点を客観的に認識し、自分の強みを活かすことができるようになります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">逆に言えば、自分を受け入れることができなければ、真の成長にはつながりません。自己受容は自己改善の前提です。自己受容によって、前向きな変革への扉が開かれます。ありのままの自分を受け入れることで、真の成功感と充実感を生み出すための機会を自分自身に与えることができるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ポジティブ心理学の専門家であり作家である<a href="https://www.robertholden.com/" target="_blank" rel="noopener">ロバート・ホールデン（Robert Holden）</a>は、こう言います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「<strong>自己受容の欠如は、どんなに自己改善しても補えない</strong>」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分を批判することなく、ありのままの自分を認めることで、変化が自然に起こるための真の空間が生まれるのです。しかし、自分を知ることなく、幸福、自尊心、成功だけを求めようとすると、フラストレーションを感じ、満たされない気持ちに陥ります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>真の進歩は自己受容という基盤から生まれます</strong>。内なる自信によって、私たちは自然と意味のある成長を追求できるようになります。</span><span style="color: #262626;">繰り返しますが、<strong>原則としては、自己受容が先に来て、その後に自己改善が来るのであり、自己受容の上に成長が築かれる</strong>のです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、実際は、何の自己改善をすることもなく、何の経験も苦労もなく、自己受容に到達することはほとんど不可能です。そんな人がいたらびっくりです。試行錯誤したり、行ったり来たりしながら、自己受容にたどり着くのが多くの人たちが通る道でしょう。</span></p>
<p>つまり、<strong>自己成長は自己受容を深める</strong>のです。「失敗しても大丈夫だった」「下手でも続けていたら少し上達した」という経験を重ねると、「完璧でないありのままの自分」を受け入れやすくなります。</p>
<p>成長のプロセスで、私たちは自分の限界や弱さと向き合います。でも同時に、そんな自分でも少しずつ前に進めることを知ります。これが本物の自信となり、「今の自分のままでも自分には価値がある」という感覚を育ててくれるのです。</p>
<p>つまり、<strong>自己受容と自己成長は循環する関係にあります</strong>。自分を受け入れることで成長しやすくなり、成長することでより深く自分を受け入れられるようになる、この好循環が、健全な人生の歩みを作ります。</p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>バランスの取れた人生を送るには、自己改善と自己受容の両方が不可欠</strong>です。自己受容は心の平穏を促し、自己改善は進歩を促します。この２つの調和のとれたバランスを見つけることが重要です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">とは言っても、実は、現実にはこのバランスを取るのは容易ではないのです。。。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちは自己受容を阻害し、本来あるべき自己改善ではない自己改善にお金を費やすことを煽る文化の中で生きています。</span><span style="color: #262626;">テレビをつけたり、ネットサーフィンをしたり、雑誌を読んだり、フィードをチェックしたり、講座を受講したり、Youtubeを見たり、他の人の話を聞いたりして、常に次のような様々なメッセージを受け取っています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「もう少し体重を落としましょう！もっとお金を稼げます！もっと刺激的な仕事に就きましょう！もっと良い場所に住んでください！もっと旅行して、美味しいものを食べましょう！そうすればもっと幸せになれます。」<br />「世の中にはこんなに成功している人がいます。こんなに幸せになった人がいるんです。あなたも同じような成功を手に入れられるのです！」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちの社会は、自己受容と健全な自己改善を妨げる「もっともっと」が溢れています。その現実を知ることも、それに惑わされないようにするために重要です。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">さいごに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">さて、ここまで読んでいただければ、もうお気づきでしょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容と自己成長は、実は矛盾していないどころか、互いに支え合う関係にあるのです。</span><span style="color: #262626;">自己受容は自己成長の土台です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">植物を育てることを想像してみてください。種を植える前に、土の状態と育てる植物の性質を知る必要があります。土の酸性度はどうか、水はけは良いか、栄養分は足りているか、水やりは多い方がよいのか少ない方がよいのか、種をまく季節はいつか。これを把握せずに種を植えても、うまく育ちません。なぜうまく育たないのか考えることなく続けても大きく育ちません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自己受容は、この「土壌や植物の性質や状態の把握」に当たります。自分の特性や今の状態を正確に、そして批判せずに認識すること、これができて初めて、「どこをどう伸ばせばいいのか」「何が必要なのか」が見えてきます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分を認められない人は、同じ失敗を繰り返します。現実を直視するのを拒み続けるからです。一方、「ここが苦手なんだな」と冷静に受け入れられる人は、それに対処する方法を建設的に考えることができます。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">自己批判を自己観察に置き換えましょう。</span></strong><br /><span style="color: #262626;">「こんなこともできない自分はダメだ」ではなく、「今の自分にはこれが難しいんだな」と観察する視点を持ちましょう。種を植えた植物のように自分を見てみましょう。批判は感情的で破壊的ですが、観察は冷静で建設的です。この視点の転換だけで、心の負担は大きく軽くなります。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">小さな成長を認める習慣を持ちましょう。</span></strong><br /><span style="color: #262626;">自己否定的な人は、どれだけ成長しても「まだ足りない」と感じがちです。だからこそ、意識的に「今日できるようになったこと」「この一年で以前よりうまくいくようになったこと」に目を向ける習慣を作りましょう。これは自己受容を深めながら、同時に成長を実感する機会になります。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">「〜のために」成長するのかを明確にしましょう。</span></strong><br /><span style="color: #262626;">「成長しなければ」という義務感ではなく、物やお金などの物質的な動機でもなく、「こうなりたいから」という内発的な動機を大切にしましょう。</span><span style="color: #262626;">誰かと比較するためでも、自分を他人に証明するためでもない、純粋な個人としての願い、社会の中の自分としての願いに基づく成長は、自己受容と矛盾しません。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">休むことも成長の一部と知りましょう。</span></strong><br /><span style="color: #262626;">常に前進し続ける必要はありません。時には立ち止まり、今いる景色を味わったり、寄り道を楽しむことも大切です。休息や停滞も、長い目で見れば成長のプロセスの一部です。「今は休む時期なんだ」と受け入れられることも、自己受容です。</span></p>


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		<title>ディベートの問題点：勝つことではなく、相手を理解することを目指す議論</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 20 Nov 2025 12:25:46 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[社会が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[交渉]]></category>
		<category><![CDATA[社会心理学]]></category>
		<category><![CDATA[認知バイアス]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>ディベート（討論）にはメリットがありますが、デメリットもあります。二者択一で考え、合意形成ではなく勝つことが目的になります。理解を深めるよりも、プレゼン力、雄弁さなど、スキルや印象に結果が左右されるライブパフォーマンスに [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">ディベート（討論）にはメリットがありますが、デメリットもあります。二者択一で考え、合意形成ではなく勝つことが目的になります。理解を深めるよりも、プレゼン力、雄弁さなど、スキルや印象に結果が左右されるライブパフォーマンスになります。必ずしも正しい方が勝つわけでもありません。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">世の中には白黒付けることが難しい問題がたくさんあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">観光地でのオーバーツーリズム対策として、観光客の人数を制限すれば地域のルールは守られますが、観光収入が減って地域経済に悪影響を与えます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">最低賃金を引き上げれば、労働者の収入は改善しますが、人件費が上がることで、物の値段がさらに上がるかもしれません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">大型音楽フェスの開催規制をすれば、騒音やごみ問題が減り、周辺住民の生活環境は守られますが、フェスによる経済効果が失われ、音楽ファンはがっかりしてしまうかもしれません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ヨーロッパの多くの国々やシンガポール、ジャカルタなどのように、都市内への車の乗り入れを制限すれば、渋滞緩和や大気汚染は軽減されますが、利便性は失われてしまいます。</span></p>
<p><span style="color: #262626; font-size: revert;">このように、賛成か反対か簡単に判断することができない問題が世の中にはたくさんあるのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">ディベート（討論） とは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ディベート（討論） とは、あるテーマについて、賛成側と反対側に分かれて、論理的な根拠や証拠をもとに議論を行い、どちらの立場がより説得力があるかを競うものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば「小学生にスマートフォンを持たせるべきか」というテーマに対して、賛成、反対、それぞれの立場に分かれて、根拠やデータをもとに主張し合います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">賛成側は「スマホは緊急時の連絡手段になる」とか「持っていないと仲間外れになる」と主張するかもしれません。</span><br /><span style="color: #262626;">反対側は「勉強の妨げになる」とか「有害なサイトに誘導されたり、闇バイトなどの犯罪に巻き込まれる」と主張するかもしれません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">次に、相手側に対して論理的に反論したり、自分の主張を補強したりします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">賛成側は反対側に「うまく使えば、スマホは勉強の助けになる」と反論するかもしれません。</span><br /><span style="color: #262626;">反対側は賛成側に「みんなが持つことをやめれば仲間外れにならない」と主張するかもしれません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そして、最後にどちらの主張がより説得力があるか、聴衆や審査員が判断します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ディベートによって、私たちは、論理的思考、情報収集力、分析力、表現力、コミュニケーション能力、交渉力を磨くことができます。証拠を集めたり、</span><span style="color: #262626;">自分の考えをまとめたり、論理的に組み立てて説明する力を養ったり、批判的に考える力を高めることができます。また、他人と主張を交わすことで、多様な視点が明らかになったり、前提に間違いがないか検証することもできます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">それらの点ではディベートは有効ですし、そのようなスキルを身につけるという目的で行われる限りはディベートは有益です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、テーマや論題そのものに白黒をつけることを目的とすると、有益でないどころか、有害となる可能性もあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">実は、ディベートには、メリットとデメリットがあります。</span><br /><span style="color: #262626;">今回はディベートのデメリットにフォーカスして考えていきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">ディベートのデメリット</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">では、ディベートのデメリットを列挙していきましょう。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">１．二者択一を求められる</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">ディベートは、本質的に対立的です。</span><br /><span style="color: #262626;">あるテーマに対して「賛成」か「反対」か、相反する２つの立場のどちらかを取ることが迫られます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">批判的思考や表現力を養うことはできますが、同時に対立や二極化を引き起こすことがあります。参加者はお互いの共通点を探るのではなく、自分の立場に固執してしまうことがあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">どちらか一方を選ばなければならないとき、私たちは反対意見の正当性や、議論の背景にあるニュアンスを無視してしまいがちです。理解を深めたり、妥協点を探ったり、創造的に考えることは阻害され、議論は探究的というより敵対的なものになりがちです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">政治、倫理、テクノロジー、環境などの現代社会が抱える問題は、複雑な要因や様々な立場が絡み合っていて、その解決策は白黒はっきりした単純なものにはなりません。しかし、そのような<strong>複雑な議論でさえも、両極端のどちらかで考えてしまう</strong>のです。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="ZqaGu9gLQq"><a href="https://www.a-output.com/complex-problem-wicked-problem">どんどん複雑化する私たちの問題：Complex Problem, Wicked Problem</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;どんどん複雑化する私たちの問題：Complex Problem, Wicked Problem&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/complex-problem-wicked-problem/embed#?secret=kJvDUlOHei#?secret=ZqaGu9gLQq" data-secret="ZqaGu9gLQq" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">中絶に賛成ですか？反対ですか？</span></li>
<li><span style="color: #262626;">銃規制に賛成ですか？反対ですか？</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">これらはアメリカで長く繰り返される政治的かつ社会を二分するテーマです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">何が何でも中絶に反対という保守派の人たちがいます。しかし、状況によっては中絶を認める人たちもいます。銃規制に関しても、単純に規制に賛成か反対かではなく、本来はどのような規制にするかがより重要でしょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「賛成」か「反対」では、人が置かれた立場や状況の違いから生じる微妙なニュアンスをくみ取ることはできません。<br /></span><span style="color: #262626;">現実は、はるかに複雑です。多くの場合、<strong>答えはそのどちらかではなく、その間のどこかにある</strong>のです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．議論に勝つことが目的になっている</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">ディベートは「どちらが優れているか」を競うものです。</span><br /><span style="color: #262626;">相手のことをもっと理解するよりも「勝つ」ことが優先されます。</span><br /><span style="color: #262626;">相手の主張に「確かにそうですね」と同意したり、「もっと詳しく聞かせてもらえますか」とお願いするのではなく、反論のネタ探しや、相手のロジックを覆すことに必死になります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">始める前から、対立的な姿勢を取ることもあり、本来の問題解決は後回しになります。</span><br /><span style="color: #262626;">勝つために極端な意見や偏った主張を展開することもあり、バランスの取れた議論は難しくなります。ひどい場合は、個人攻撃につながることもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、どちらが正しく、どちらが間違っているかにフォーカスすると、視野が狭まります。<strong>トンネル効果によって、その他の選択肢が見えにくくなり、建設的な議論は妨げられます</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ヴァージニア軍事大学のエミリー・リリー教授（Emily Lilly）による2012年の研究では、<strong>討論に参加する生徒に特定の立場を割り当てると、生徒が自分の考えに基づいて結論を導き出す能力が著しく阻害される</strong>ことが判明しました。<sup>(1)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">討論を第三者の立場で観るだけでも、どちらかの立場を知らずに支持するようになり、その証拠だけを恣意的に選び、対立する証拠は無視するようになることさえあります。これには<strong>確証バイアス（confirmation bias）</strong>が影響しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">つまり、討論は無益なだけでなく、有害になることもあるのです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．真実よりもその場の説得力が重要になる</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">ディベートでは「相手よりいかに説得力のある主張をするか」が決め手になります。</span><span style="color: #262626;">意見そのものよりも、説得力、組み立て方、プレゼンの仕方、雄弁さ、自信があるように見せることが重要です。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">つまり、スキルの差によって結果が左右されます。必ずしも正しい方が勝つわけではありません。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">また、ディベートには、時間の制限があることが多いので、複雑なテーマをじっくり掘り下げている余裕はありません。<br />正確さや深い洞察よりもその場での説得力が優先されます。多方面からの物事の理解や熟慮された分析よりも、単純化された分かりやすいスローガン的な主張や、それらしく聞こえる印象の良い発言が評価されることもあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">さらには、<strong>ディベートはライブパフォーマンス</strong>であるため、内容よりもその人の見た目や人気やイメージに影響されます。</span><br /><span style="color: #262626;">ディベートスキルの高い人は、膨大な量の知識を頭の中に蓄え、他者と対決しながら、それらを素早く言葉にまとめ上げることができます。</span><span style="color: #262626;">誤った情報さえそれらしく主張したり、相手を説得するために事実を操作できる人もいます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">一方で、物事を深く掘り下げられる鋭い洞察を持っている人でも、<strong>印象がよくないとか、話すのが遅いというだけで負けてしまうこともある</strong>のです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">４．感情や価値観の対立を生みやすい</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">ディベートは、個人的な攻撃や感情的な言い争いにつながることがあります。</span><br /><span style="color: #262626;">相手を尊重せず、感情が論理を凌駕し、場を支配してしまうこともあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">司会者や、ファシリテーターも、両者の共通点を見出して歩み寄りを探るのではなく、参加者にプレッシャーを与えたり、問い詰めるスタイルで、合意よりも対立を扇動することがあります。</span></p>
<p><img decoding="async" class=" wp-image-29074 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/11/debate.png" alt="" width="591" height="166" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/11/debate.png 1120w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/11/debate-300x84.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/11/debate-1024x288.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/11/debate-768x216.png 768w" sizes="(max-width: 591px) 100vw, 591px" /></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">勝つことではなく、理解することを目指す議論</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">良い議論をするためには、対話や協調の姿勢を持ち、建設的な意見交換を目指すことが重要です。</span><br /><span style="color: #262626;">私たちが行うべきなのは、<strong>相手に勝つことではなく、相手を理解することを目指す議論</strong>です。相手を打ち負かすことではなく、非敵対的議論または協働的対話と呼べるような「<strong>探究型のディスカッション（inquiry-based discussion）</strong>」です。</span><br /><span style="color: #262626;">なぜなら、<strong>すべては理解すること、そして理解したことを認めることから始まる</strong>からです。</span></p>
<blockquote>
<p><span style="color: #262626;">ゴールは相手に勝つことではなく、相手を理解することである。</span><br /><span style="color: #262626;">     ～ 高宮あきと</span><br /><span style="color: #262626;">The goal is not to win, but to understand.</span><br /><span style="color: #262626;">     ～ Akito Takamiya</span></p>
</blockquote>
<p><span style="color: #262626;">集団理解を深め、新たな洞察を生むの</span><span style="color: #262626;">です。そうすることで、当初は誰も想像していなかった新たな視点にたどり着くこともあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そ</span><span style="color: #262626;">のような議論の進め方を以下に記します。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">１．目的を定める。相手に勝つことではなくお互いを理解する</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">「一方が正しく、一方が間違っている」というディベートの罠にはまるのを避けましょう。</span><br /><span style="color: #262626;">そのために、<strong>議論の目的を相互理解を深めることにする</strong>べきです。はじめに、そのことを参加者全員の共通認識にしましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相互理解とは、相手に自分の意見を受け入れるように説得することではなく、なぜ違いがあるのかを知ることです。違いの背景を知り、それを受け入れることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参加者の誰かが防御するような発言をしていたら、勝ち負けの議論に陥っていると思ってください。<strong>相互理解の結果、勝者や敗者が生まれることはありません</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ファシリテーターがいる場合は、「私たちの目標は、どちらが優れているかを決めることではなく、互いに学び合うことです」と最初に目的を明確に示すのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">公共政策学教授の<a href="https://polisci.osu.edu/people/neblo.1" target="_blank" rel="noopener">マイケル・A・ネブロ（Michael A. Neblo）</a>らの論文は、<strong>参加者が勝利ではなく理解に焦点を当てると、意思決定はより情報に基づいた公平なものになる</strong>ことを示しています。<sup>(2)</sup></span><br /><span style="color: #262626;">ネブロらは、他者の意見に耳を傾けながら自らの立場を修正する態度を持って議論することを目指す<strong><a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Deliberative_democracy" target="_blank" rel="noopener">熟議民主主義（Deliberative democracy）</a></strong>を支持しています。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．反論ではなく、質問をする</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">学校では、手を挙げて自分の意見を積極的に発言できる生徒が評価されます。</span><br /><span style="color: #262626;"><strong>私たちの社会では、聞くことよりも話すことの方が高く評価される</strong>からです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">　話す　＝　積極的、エネルギーに満ちている、自分が主張できる、ポジティブ</span><br /><span style="color: #262626;">　聞く　＝　消極的、自分の意思がない、流されている、ネガティブ</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ずっと静かに聞いていて「よく静かに聞いていましたね」と先生から褒められることはありません。<br />相手の話を聞く技術は、学校でも家庭でも職場でも教えられません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、人気、声の大きさ、見た目などの議論とは関係のない要因が、評価に深く影響します。自信があり口が立つ学生は討論で優位に立つ傾向があり、物静かだが他人の意見をよく聞く生徒は討論で不利になります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>ディベートのスキルが高い人は、様々な点で社会的に評価されやすい</strong>のです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、<strong>共に理解を深めるためには、説得するのではなく、質問することが求められます</strong>。相手の話をよく聞いてそれを知ることが求められます。</span><span style="color: #262626;">効果的な質問は、「なぜそんなに間違っているのですか？」ではなく「なぜそう考えたのですか？」です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちは人の話を聞くのが不得意です。つまり、不得意なことをしなければなりません。それを克服するためには常に意識していなければなりません。参加者に他の視点を要約してもらうルールとすることも効果的です。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．ルールを定める</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">目的と共に、対話のガイドラインやルール、プラットフォームを定めます。</span><span style="color: #262626;">議論そもそもの組み立て方に問題がある場合、第一ボタンを掛け違えたまま他のボタンをかけ続けてしまうように、最後まで掛け違えたまま進み、修正できません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば次のようなルールを設定します。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">初めに、参加者全員が順番に自分の考えをみんなと共有する。また、その前提を述べる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">自信がなくても不確実でも、参加者が安心して共有できる心理的安全性を確保する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">すぐに反論しようとするのではなく、一呼吸おいて相手の話をよく聞き、相手を理解するための質問をする</span></li>
<li><span style="color: #262626;">攻撃して相手を防御させるのではなく、理由を尋ねる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">相手の意図について勝手な憶測をしない</span></li>
<li><span style="color: #262626;">相手の性格や特性ではなく、推論と証拠に焦点を当てる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">可能な限り、複数の立場からの知見、様々な角度からの見方を組み合わせる</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">以前、そのようなガイドラインの例として、アメリカのセント・ジョンズ・カレッジ（St John’s College）が採用している討議の作法を紹介しました。ここではその詳細は割愛しますが、ご興味があれば、<a href="https://www.a-output.com/people-dont-listen" target="_blank" rel="noopener">こちらのリンク</a>から、そのガイドラインをご参照ください。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="XEhq4BG9My"><a href="https://www.a-output.com/people-dont-listen">なぜ人は他人の言う事を聞けないのか？ ～ 「聞く」環境を整える</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;なぜ人は他人の言う事を聞けないのか？ ～ 「聞く」環境を整える&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/people-dont-listen/embed#?secret=bDGUJRkR4Q#?secret=XEhq4BG9My" data-secret="XEhq4BG9My" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<h5><span style="color: #262626;">４．グループを「賛成派」「反対派」の２つに分けない</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">「どちらが正しいか」という議論になるのを避けるためには、<strong>そもそも「どちら」という立場を作らないこと</strong>、つまり、<strong>グループを２つに分けないこと</strong>です。対立する関係を作ることで、勝つように動機づけられた推論や、防御的な態度を引き起こすのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、多数派の主張に対して、意図的に反論をするような役割を与えられる人を「<strong>悪魔の代弁者（devil’s advocate）</strong>」と言いますが、本当は違う意見を持っているのに、無理矢理あることを支持する立場で主張させようとしても、的確な批判ができない場合があり、期待するほど機能しません。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">５．「はい」や「いいえ」で答えられない質問を問う</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">勝ち負けを目的にしない対話を導くには、「賛成」や「反対」、「はい」や「いいえ」で答えるテーマや質問を選ばないことです。</span><br /><span style="color: #262626;"><strong>ディベートがよい結果をもたらさない大きな要因の一つは、テーマが安易かつ軽率に設定されてしまうこと</strong>です。答えが限られている場合、議論は浅薄になり、誤解を招くことがあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、「AIは社会にとって良いのか悪いのか」と問うのではなく、次のように問いかけるとどうなるでしょうか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「AIは私たちの幸福にどのような点で役立ち、どのような点で害を及ぼすのか。そして、これらの影響をどのようにバランスさせることができるのか？」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">このような問いかけは、参加を分断させるのではなく、共に探求することを促します。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">６．多くのことは文脈次第であることを理解し、一般論ではなく具体的な文脈を示す</span></h5>
<p><span style="color: #262626;"><strong>真実は「文脈」次第です</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">つまり、同じ主張でも、ある文脈では正しくて、別の文脈では間違っています。</span><br /><span style="color: #262626;">どちらの主張も、部分的に正しく、部分的に間違っています。</span><br /><span style="color: #262626;">どちらの主張も、真実の一部は捉えていますが、全体を捉えていないことがあります。</span><br /><span style="color: #262626;">ある文脈においては、どちらの主張も間違っていることもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>真実の多くは「条件付き」です</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">条件によって、正しくもなり、間違うこともあります。</span><br /><span style="color: #262626;">ある点ではプラスになっても、別の点ではマイナス効果になることもあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば「グローバリゼーションは世界にとって良いか悪いか」という質問は文脈が漠然としています。どの国のどの人の立場か、環境にとってか、経済にとってか、人間の幸せにとってか、文脈によって答えは正反対になることもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">同様の漠然すぎる質問に「再生可能エネルギーは地球を救うか」や「リモートワークをより普及させるべきか」などがあります。これらの質問は物事を過度に単純に捉えすぎています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>文脈を絞らないと、議論はすれ違ったり、かみ合わずに拡散したり、無駄に対立を煽るだけ</strong>です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「どのような状況で、それが成り立つのか？」を問うのです。</span><span style="color: #262626;">条件が変われば、結論も変わるからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、「パソコン業務主体のIT技術者にはリモートワークは快適さと生産性をもたらすが、現場から離れられない製造や農業の現場では、どうすれば同様の自由さや快適さをもたらすことができるのか」などのように文脈を明確にするのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">繰り返しますが、ある主張はある条件では正しいかもしれませんが、条件が違えば正しくなくなるのです。そのことを知ってください。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">７．共通点を見出す合意形成型対話</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">お互いの意見が異なる点を探究する前に、たとえ小さなことでも、同意できる点を見つけるのも効果的です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、</span><br /><span style="color: #262626;">「私たちは皆、テクノロジーが私たちの生活を形作っていることに同意しています。」</span><br /><span style="color: #262626;">「私たちはプライバシーとつながりの両方が重要であることに同意しています。」</span><br /><span style="color: #262626;">「それでは、、、」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">こうすることで、相互尊重と協力の基盤が築かれます。</span><br /><span style="color: #262626;">これを<strong>マッピングすることも有効</strong>です。意見が重なる部分、異なる部分、そして不確実性が残る部分を図示して、視覚的に整理するのです。それによって、問題を争いではなく、システムとして捉えることができます。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">８. 振り返る時間を設ける</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">私たちは、様々なバイアスに支配されています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">討論の参加者は自分自身がバイアスに侵されていないか、認識がゆがんでいないか、自分の思考のプロセスを時々振り返る必要があります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">特にグループの場合は、個人の場合よりも警戒すべきバイアスが増えます。</span><br /><span style="color: #262626;"><strong>誤ったコンセンサス</strong>（false consensus）、<strong>誤った二分法</strong>（false dichotomy）、<strong>集団思考</strong>（groupthink）、<strong>集団二極化</strong>（ group polarization）、<strong>集団のコミットメントのエスカレーション</strong>（group escalation of commitment）などのバイアスです。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="v2qOeIdKMI"><a href="https://www.a-output.com/cognitive-distortions">認知のゆがみ Cognitive distortions：役に立たない考え方とその直し方</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;認知のゆがみ Cognitive distortions：役に立たない考え方とその直し方&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/cognitive-distortions/embed#?secret=1fPwXmWdmy#?secret=v2qOeIdKMI" data-secret="v2qOeIdKMI" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="Bm12DRx3TS"><a href="https://www.a-output.com/groupthink">「グループシンク：集団思考」の防止法</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「グループシンク：集団思考」の防止法&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/groupthink/embed#?secret=KSoBzBSvzC#?secret=Bm12DRx3TS" data-secret="Bm12DRx3TS" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p><span style="color: #262626;">また、私たちには、話しのうまい人を、そうではない人よりも正しいと考えてしまう<strong>ハロー効果</strong>があります。ディベートは多くの場合「雄弁さの大会」になり、話し手の熱量に惑わされます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>私たちは雄弁に話す方法を教えるのではなく、雄弁さに惑わされないことを教える必要があります</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コミュニケーションと討議によって民主主義を刷新できるかを研究する<a href="https://de.wikipedia.org/wiki/Andr%C3%A9_B%C3%A4chtiger" target="_blank" rel="noopener">アンドレ・ベヒティガー（Andre Bächtiger）</a>らは、『オックスフォード討議民主主義ハンドブック』の中で、<strong>討議は、十分な平等さとお互いへの敬意の条件下で行われるべきであり、参加者が競争するのではなく、内省し、多様な視点を考慮するように促されたときに最も効果的になる</strong>と主張しています。<sup>(3)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">探究における認知が規範的民主主義理論に与える影響を研究する<a href="https://miguelegler.info/" target="_blank" rel="noopener">ミゲル・エグラー（Miguel Egler）</a>は、<strong>単に討論を重ねるだけでは、ディベートの構造に埋め込まれた暗黙のバイアス（implicit biase）を克服できず、真実やより良い意思決定が保証されるわけではない</strong>と主張します。<sup>(4)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">むしろ、特定の状況下では、討議が特定のバイアスを増大させることがあることを示しています。議論を重ねても真実に近づくことなく、むしろ、討議によって、アイデンティティや既存のバイアスを強化することがあるからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そのため、参加者の多様性、発言の平等性、情報の質や提示の仕方、手続きの公平性といった条件を整えることが重要で、討論の最中にも、これらが維持されているか、特定のパターンに陥っていないかを立ち止まって確認する必要があるのです。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="tIu5ktBDYj"><a href="https://www.a-output.com/irrationality">本当に合理性は必要か、望ましい結果をもたらすのか？</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;本当に合理性は必要か、望ましい結果をもたらすのか？&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/irrationality/embed#?secret=SrWKnVHYWO#?secret=tIu5ktBDYj" data-secret="tIu5ktBDYj" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<h5><span style="color: #262626;">９．意見の相違を創造性へと変える</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">あらゆる視点を取り入れることで、私たちは意見の相違を創造性へと変えることができます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">協力的で柔軟さがあり、敵対的でない環境で意見を交換する場合、人は意見を建設的に修正できます。そこには</span><span style="color: #262626;">「勝者」も「敗者」もいません。学びと成長があるだけです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">何を学んだか。</span><br /><span style="color: #262626;">理解がどのように変化したか。</span><br /><span style="color: #262626;">そして、どのような新たな疑問が浮かび上がったか。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a href="https://www.a-output.com/worldcafe" target="_blank" rel="noopener">以前紹介した<strong>ワールド・カフェ</strong>の原則</a>もそうでした。以下がその原則です。</span></p>
<ol>
<li><span style="color: #262626;">文脈（目的やテーマ、前提）を明確にする</span></li>
<li><span style="color: #262626;">おもてなしの場、誰もがリラックスして安心して参加できる場を提供する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">核心的な「問い」を探求する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">全員の「貢献」を促す</span></li>
<li><span style="color: #262626;">多様な見方や考えを結びつける</span></li>
<li><span style="color: #262626;">「聞く」ことに集中し、そこに共通するパターンや本質を見つける</span></li>
<li><span style="color: #262626;">みんなで新しい「発見」をする</span></li>
</ol>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="TKQUjQ9h0e"><a href="https://www.a-output.com/worldcafe">カフェでおしゃべりを深化させるように問題を解決しよう：ワールド・カフェ</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;カフェでおしゃべりを深化させるように問題を解決しよう：ワールド・カフェ&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/worldcafe/embed#?secret=gQi8VqVyqc#?secret=TKQUjQ9h0e" data-secret="TKQUjQ9h0e" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">さいごに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ふぅ！<br />以上、ちょっと長くなりましたが、勝つことではなく、理解することを目指す議論の方法を説明しました。繰り返しになりますが、私たちに必要なのは、説得することではなく、相手を理解すること、知識を共有し共創することを志向する対話です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ただし、すべてのことで合意を目指すのは不可能です。決定を強制することなく、意見の不一致や未解決の疑問点は特定して残してもよいのです。より柔軟に物事を認識し、柔軟に対応しましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そして、常に自分にはバイアスがあることを意識しましょう。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="BFDPdajb6z"><a href="https://www.a-output.com/why-do-we-think-i-am-always-right">私たちはなぜいつも自分が正しいと考えるのか？</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;私たちはなぜいつも自分が正しいと考えるのか？&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/why-do-we-think-i-am-always-right/embed#?secret=hlfW5hlzzB#?secret=BFDPdajb6z" data-secret="BFDPdajb6z" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p>参考文献<br />(1) Emily L. Lilly, &#8220;<a href="https://files.eric.ed.gov/fulltext/EJ977172.pdf" target="_blank" rel="noopener">Assigned Positions for In-Class Debates Influence Student Opinions</a>&#8220;, International Journal of Teaching and Learning in Higher Education, Volume 24, Number 1, 1-5, 2012.<br />(2) Michael A. Neblo, Kevin M. Esterling, Ryan P. Kennedy, David M.J. Lazer, Anand E. Sokhey, “<a href="https://polisci.osu.edu/sites/polisci.osu.edu/files/_who%20wants%20to%20deliberate-and%20why_.pdf" target="_blank" rel="noopener">Who wants to deliberate—and why?</a>”, American Political Science Review, Vol. 104, No. 3, 2010/8.<br />(3) Andre Bächtiger, John S. Dryzek, Jane Mansbridge, Mark D. Warren, “<a href="https://doi.org/10.1093/oxfordhb/9780198747369.001.0001" target="_blank" rel="noopener">The Oxford Handbook of Deliberative Democracy</a>”, Oxford Academic, 2018/10/9., accessed 2025/11/15.<br /><span style="color: #262626;">(4) Miguel Egler, “<a href="https://doi.org/10.1017/epi.2022.46" target="_blank" rel="noopener">Can We Talk It Out?</a>”, Episteme, Volume 21, Issue 3, pp. 837 &#8211; 855, 2024/9.</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="YXxVBInsrP"><a href="https://www.a-output.com/detachment">デタッチメント：Detachment 感情的に距離を置く方法</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;デタッチメント：Detachment 感情的に距離を置く方法&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/detachment/embed#?secret=mjh1yFy7Dh#?secret=YXxVBInsrP" data-secret="YXxVBInsrP" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>


<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="8H5nNsyuBI"><a href="https://www.a-output.com/conflict">コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/conflict/embed#?secret=VzelKZ4ImR#?secret=8H5nNsyuBI" data-secret="8H5nNsyuBI" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
</div></figure>



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		<title>360°コーポレーション：多様なステークホルダー間のトレードオフに向き合う</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 17 Aug 2025 10:42:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[組織が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[システム]]></category>
		<category><![CDATA[ステークホルダー]]></category>
		<category><![CDATA[パーパス・ドリブン]]></category>
		<category><![CDATA[書籍紹介]]></category>
		<category><![CDATA[組織改革]]></category>
		<category><![CDATA[複雑な問題]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>企業が社会に良いと思って行っていることの裏には悪い側面もあります。恩恵を受ける人たちもいれば、悪影響を受ける人たちもいるトレードオフの関係があります。企業は良い面ばかりを見たり伝えたりしようとしますが、トレードオフに目を [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">企業が社会に良いと思って行っていることの裏には悪い側面もあります。恩恵を受ける人たちもいれば、悪影響を受ける人たちもいるトレードオフの関係があります。企業は良い面ばかりを見たり伝えたりしようとしますが、トレードオフに目を向けることなく真のイノベーションや問題解決は不可能です。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">「顧客に良いことをしているビジネスは良い」とか「社会に良いことをしているビジネスは良い」という従来のレトリックはあまりにも単純化されています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">会社が顧客や社会に本当に良いことだけをしているということはあり得ません。</span><br /><span style="color: #262626;">ある点から見れば、その会社は本当に顧客や社会に良いことをしているかもしれません。しかし、すべての点において、あらゆる角度から見て良いかどうかは別問題です。</span><br /><span style="color: #262626;">例えば、ある点では社会に良いとされていることが、別の角度から見れば悪い影響を及ぼしていることがあります。良い面だけを見て、「これは社会によい！」と主張するのは片手落ちなのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">トレードオフ</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">「グローバル化」という言葉さえ陳腐化するほどグローバル化が進み、消費者にできるだけ安く商品を届けるため、人件費の安い途上国へ生産拠点を移すことが常識になりました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これは、先進国のエンドユーザーにとっては良いことかもしれませんが、本国では認められないような劣悪な労働条件で生産を担う途上国の労働者にとっては必ずしも良いことではありません。しかし、労働者にコストをかければ、小売価格は上昇し、価格に敏感な顧客を失うリスクがあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ファストファッションは常にこの問題に直面しています。世界中に手頃な価格の衣料を届けて消費者を助ける一方で、過剰生産、膨大な繊維廃棄物という問題も生み出しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">Eコマースと翌日配送や即時配送は、消費者に利便性をもたらす一方で、配達の回数が増えることによるCO₂排出量、包装廃棄物を増加させます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">アーティストは私たちに歌で勇気を与えることができる欠かすことのできない存在です。しかし、一人の歌手が世界中をツアーすることで排出するCO₂も無視できません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">世界的な観光の広がりは、地域経済の活性化や異文化間の理解を促す一方で、オーバーツーリズムの問題を引き起こしています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">電気自動車（EV）用バッテリーは、環境負荷を低減する一方で、バッテリー製造のためのリチウム、コバルト、ニッケルなどの鉱物の採掘が、水資源の枯渇や生息地の破壊につながる可能性があります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">格安航空会社は、フライト数を最大化することで価格を抑えていますが、これもCO₂排出量を増加させます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">石油やガスから再生可能エネルギーへのシフトは、持続可能性に大きく貢献します。しかし、大規模な太陽光発電や風力発電プロジェクトは、地域の生態系を破壊し、また、寿命を迎えた後の施設の処理（デコミッショニング）をどうするのか、今から大きな課題になっています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これらの例のように、企業は、しばしば対立するステークホルダーの利害、あるいは短期目標と長期目標の間で選択を迫られます。異なるステークホルダーの立場から見ると、<strong>企業が社会に良いと思って行っていることの裏には、悪い側面が存在するというトレードオフの関係がある</strong>のです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">360°コーポレーション</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">トロント大学ロットマン経営大学院の特別教授である<a href="https://sarahkaplan.info/" target="_blank" rel="noopener">サラ・カプラン（Sarah Kaplan）</a>は、著書『<strong>The 360º Corporation（邦訳）360°コーポレーション</strong>』の中で、多くの場合企業はこのようなトレードオフを避けることができないと指摘します。トレードオフが存在しない完璧な価値の実現は非現実的で、むしろその非現実的な考え方が正しい行動の妨げになっていると警告します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">カプランは、多様なステークホルダー間のトレードオフを生じさせるという現実を企業は受け入れるべきだと主張します。トレードオフを受け入れることで真のイノベーションの道筋を見出すことができ、組織のレジリエンスと変革の源泉とすることができるからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">カプランは、企業を取り巻く様々なステークホルダーの視点を取り入れる必要性について、「<strong>360度</strong>」という言葉を用いて表現しています。意義のある仕事を求める従業員、環境・社会・ガバナンスへの対応を求める投資家、社会意識の高いミレニアル世代、サプライヤー、地域社会、社会的弱者、生態系など、収益を損なうことなく、360度の視点を持って考え、対話しなければなりません。</span></p>
<div id="rinkerid27329" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-27329 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-3 ">
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                											</ul>
					</div>
	</div>
</div>

<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">企業が抱える４つの問題</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">企業は、このトレードオフに対する４つの問題を抱えています。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">１つ目の問題：自社の活動がトレードオフを生み出していることを受け止めない</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">１つ目の問題は、企業がこのトレードオフの存在に気が付いていない、あるいは企業の活動がトレードオフを生み出している実情を見て見ぬふりをしていることにあります。さらにひどい場合は、良い面だけを強調し、足元で起きている問題を隠していることさえあります。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">２つ目の問題：「ビジネスケース」から始めようとする</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">２つ目の問題は、企業がすべての課題を彼らの「ビジネスケース」に乗せようとしたり、新しい「ビジネスケース」を作ることにこだわりすぎていることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">会社はビジネスケースの呪縛から抜け出す必要があります。ビジネスケースを先に考えるから、対応が偏ったり、形骸的になってしまうのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その典型的な例は、SDGsの17の目標ですね。</span><span style="color: #262626;">多くの会社が、自社の取り組みをこの17の項目のいずれかに乗せようとします。「わが社ではこの項目で貢献しています」という資料を作成し、世の中にアピールします。しかし、本当にこれは機能しているのでしょうか？<br /></span><span style="color: #262626;">「SDGsの17の目標」に乗せることが目的になっていて、取り組みが引き起こすトレードオフの存在や、目標の背景にある真の目的の実現に関心を寄せることはありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">企業はビジネスケースに如何に自社が束縛されているかを理解していません。ビジネスケースを考えるのは最後でいいのです。ビジネスケースを先に考えるから、そこで思考が停止したり、対応が歪んでしまうのです。考え方の順番を変えるのです。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">３つ目の問題：既存のモデルに何かを追加しようとする</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">３つ目の問題も２つ目の問題に類似しますが、CSRやESG、多様性などの新しい社会的要求に対して、既存のビジネスモデルに何かを追加（add-on）して対応しようとすることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、既存の組織や仕組みはそのまま残して、CSR室などを追加して数名の従業員を配置し対応します。障害者雇用や女性取締役も数の達成を目指すだけの表面的な対処をします。これで、真の問題解決やイノベーションが生まれるわけがありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、企業の社会的責任に関する仕事の多くは、特定の部署の「誰かの机の上で」行われているだけです。その机の上でつじつまの合う文書作成が行われ、他の大多数の部署の従業員はその社会的責任を実行に移すどころか、迷惑と思っていることすらあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ビジネスケースや既存のモデルから始めることは、真の解決の妨げとなります。長きに渡って、意味のある変化をもたらすことができていないのはこのためです。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">４つ目の問題：解決策が見つからないと、あきらめて取り繕うとする</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">４つ目の問題は、多岐に渡る問題をビジネスケースに乗せることができなければ、そこであきらめてしまうことです。あきらめて体裁を繕うことに注力します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これが可能になってしまう背景には、CSRやESGの要求が、数字をまとめて体裁だけ整えておけば、ひとまず良しとされてしまうからです。ディスクロジャーの要求が機能しておらず、ただ単に手間を生んでいるだけです。<br /></span><span style="color: #262626;">これらが毎年企業に対して成果を見せることを要求するから機能しないのです。成果を上げることは容易ではありません。だから、会社は成果をでっち上げるのです。CSRやESGのあり方そのものも考え直さなければなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">むしろ逆に、CSRやESG に対して逆行している点、つまりトレードオフに真剣に向き合いそれを明らかにすることを義務付ける方が効果的かもしれません。企業に自社を最大限誇張して見せようとする仕組みをやめて、トレードオフのネガティブな面に正直に向き合う会社を評価するような仕組みに置き換えるのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><iframe title="YouTube video player" src="https://www.youtube.com/embed/2eEpBJlZ2Fk?si=mXTGMHkGRU6IGHPL" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe><br /><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">360 度企業となるための４つの行動モード<sup>(1)</sup></span></h4>
<p><span style="color: #262626;">カプランは、360 度企業となるための４つの行動モードを提案しています。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">１つ目の行動モード：トレードオフを知る</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">先ほども書いたように、あらゆるビジネスモデルにはトレードオフが内在します。すべてのステークホルダーに等しく利益をもたらす事業戦略は存在しません。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">１つ目の行動モードは、多様なステークホルダーの存在が、ステークホルダー間にトレードオフを生じさせるという現実を企業が受け入れることです。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">解決策を見出すことはこの段階では必要ありません。むしろ解決策をこの段階で考えてはいけません。会社の取り組みとどうつなげられるかも考えてはいけません。</span><br /><span style="color: #262626;">まずは、現実を直視し、その事実を正しく受け入れることです。トレードオフが存在しないかのように装ってはいけません。トレードオフを正しく認識することで意思決定の質が向上するからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">繰り返しますが、この段階で成果を見せることを考えてはいけません。企業が生み出しているトレードオフをできるだけ正確に把握するのです。会社がステークホルダーにどのような影響を与えているかを特定する「インサイドアウト」の視点だけではなく、様々なステークホルダーの視点から影響をインプットする、つまり外部の世界から企業を見る「アウトサイドイン」視点も取り入れ、ビジネスモデルに内在するトレードオフを正しく認識する必要があります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">事実を正しく受け止めるから、的外れな取り組みではなく、真のイノベーションへの道筋を見出す土台を構築することができます。この発見のプロセスが４つの行動モードの出発点です。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">２つ目の行動モード：トレードオフを見つめ直す</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">２つ目の行動モードは、ステークホルダーの関係性に改めて目を向け、トレードオフをどうやって軽減できるかを考えたり、話し合ったりすることです。先に指摘したように、既存のビジネスケースに何かを追加しようと考えることを先行させてはいけません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ビジネスケースの構築が重要だと思うほど、効果的な変化を妨げ、目的を達成する可能性は低くなります。<strong>ビジネスケースを考えるのは最後でいいのです。考え方の順番を変えるのです。</strong><br /></span><span style="color: #262626;">トレードオフを軽減することが先に来るのです。ステークホルダーにとってWin-Winとなる取り組みが理想です。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">３つ目の行動モード：イノベーションから始めて、ビジネスケースを生み出す</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">２つ目の行動モードで、Win-Winの解決策を模索しますが、実際にはそのような誰にとっても都合の良い解決策が見つかることはとても稀です。問題は、ほとんどの企業がビジネスケースに固執してしまい、モード２から先に進めなくなることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">３つ目の行動モードは、トレードオフをイノベーションに転換すること、ステークホルダーをイノベーションの源泉として活用することです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ステークホルダーに非現実的な夢を抱かせることなく、企業自身も理想の世界から現実に戻ってこなければなりません。</span><span style="color: #262626;">重要なのは、<strong>解決策がすぐに見つからなくても、様々なステークホルダーの立場を認めて、トレードオフによって生じる緊張関係に創造的な思考を注ぎ続ける</strong>ことです。企業はイノベーションを通じて、ビジネスケースの罠から抜け出し、新たなビジネスの方法を見出すことができるようになります。</span></p>
<h6><span style="color: #262626;">４つ目の行動モード：未解決の余地を受け入れて、実験に移してみる</span></h6>
<p><span style="color: #262626;">皆さんはナイキが2005年に発売した「Considered」というモデルの靴をご存じでしょうか？<sup>(2)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">茶色の麻繊維で作られた、土っぽい見た目のウォーキングシューズですが、ナイキのハイテクイメージを損なうデザインが批判され、１年で店頭から姿を消しました。しかし、大事なのはこの取り組みを実行に移したことです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ナイキが得た教訓は、環境に配慮したイノベーションは継続すべきだが、顧客にはそれが伝わらないようにすべきだということでした。ナイキの環境ビジネスを統括していた<a href="https://business.uoregon.edu/directory/faculty-staff/all/lorriev" target="_blank" rel="noopener">ロリー・ボーゲル（Lorrie Vogel）</a>は、これについて「私たちはより多くのことを行い、より少ない言葉で表現したい」と述べています。<br />その後ナイキは環境配慮の取り組みを静かに進め、現在のラインナップには、リサイクル素材など環境に優しい製造方法を採用した様々なシューズが含まれています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">このナイキの取り組みはビジネスケースが先に来ていません。課題解決を優先しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">４つ目の行動モードは最も困難です。革新的なソリューションが全く存在しない場合もあります。しかし、ナイキの例は解決困難なトレードオフ下でも組織がいかに成長できるかを示しています。<strong>トレードオフを一気に解決しようとする必要はありません。未解決の緊張関係を受け入れる余地を残してもよいのです。</strong>どのステークホルダーにとっても最善ではない解決策であっても、それが現時点ではベストな場合もあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">現実世界では、利益を損なわずに社会的責任を果たすビジネスモデルを確立することは困難です。しかし、ネスレからウォルマートまで、カプランが書籍で挙げる数々の事例が示すように、多くの企業が長期的には成功を収めています。<strong>企業は解決困難なトレードオフの中で成長するのです</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">特に３つ目や４つ目の行動モードで成果を出すことは容易ではありません。イノベーションを生み出せと言われて、簡単に生み出せるのならどの会社も苦労しません。</span><span style="color: #262626;">筆者自身も、これは難しい課題だと認めています。そして書籍は答えを提供しているのではなく、問題を提起していることを強調しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">繰り返しになりますが、最も重要なことは１つ目の行動モードの、トレードオフがあることを心から認めることです。</span><span style="color: #262626;">問題の解決策は容易に見つからないでしょう。だからと言って、そのトレードオフから逃げないことです。解決策がなくても、問題を見つめ続けることです。そして社会も、企業が短期的には成果を生み出せない可能性があることを受け入れることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">企業は、ステークホルダーを生産的な対話と実験に巻き込む必要があります。こうした対話は必ずしもスムーズに進むとは限りません。実際、最も生産性の高い対話は、対立に満ちていることもありますが、同時に可能性にも溢れています。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">さいごに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">以前本サイトで『<a href="https://www.a-output.com/purpose-decoupling" target="_blank" rel="noopener"><strong>パーパスのデカップリング：企業のパーパスと、経営者や従業員の行動との乖離</strong></a>』という記事を書きました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">従前、企業は株主のために存在するとされていましたが、2019年、アメリカの大手企業200社以上のCEOからなるビジネス・ラウンドテーブルは、企業はすべてのステークホルダーに価値を提供するために存在するという宣言書を発表しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">以降、株主のためでも、経営者のためでも、顧客だけのためでもない、未来のステークホルダーも含めたあらゆるステークホルダーに対する会社のあり方が重要になってきています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">今回述べたように単純な解決策はありません。しかし、簡単に解決できないからと言って、解決したふりをしたり、目を背けてはいけません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">企業だけでなく、私たちがすることのすべてには、ポジティブな面とネガティブな面があります。すべての物事には陰と陽の二面性があります。しかし、私たちはネガティブな面に向き合うことを避けようとします。<br /></span><span style="color: #262626;">社会問題の本当の解決のためには、企業だけでなく、社会全体がポジティブな面だけ見ようとする習慣をやめて、解決策が見つからなくても、ネガティブな面に向き合い続ける姿勢が評価されるようになる必要があるでしょう。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br /><span style="color: #262626;">(1) Sarah Kaplan, &#8220;<a href="https://www.strategy-business.com/article/The-upside-of-trade-offs" target="_blank" rel="noopener">The upside of trade-offs</a>&#8220;, strategy+business, a pwc publication, 2020/6/20.<br />(2) Reena Jana, “<a href="https://www.bloomberg.com/news/articles/2009-06-11/nike-quietly-goes-green" target="_blank" rel="noopener">Nike Quietly Goes Green</a>”, Bloomberg Businessweek, 2009/6/12.</span></p>

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<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="c7im1umJjJ"><a href="https://www.a-output.com/360-leader">360°リーダー：誰でもどこからでもリーダーシップを発揮する</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;360°リーダー：誰でもどこからでもリーダーシップを発揮する&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/360-leader/embed#?secret=4GKxAozXTr#?secret=c7im1umJjJ" data-secret="c7im1umJjJ" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
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<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="s4CCIz6RrL"><a href="https://www.a-output.com/the-upside-of-your-dark-side">ポジティブもネガティブも受け入れる：The Upside of Your Dark Side</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;ポジティブもネガティブも受け入れる：The Upside of Your Dark Side&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/the-upside-of-your-dark-side/embed#?secret=C9nrax8c7k#?secret=s4CCIz6RrL" data-secret="s4CCIz6RrL" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
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		<title>自分自身のパーパスを見つめ直す：人や会社とのつながりと自分らしさ</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 26 Jul 2025 05:29:35 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[人が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[パーパス・ドリブン]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>働くことのあり方が変わってきています。成功は単に１つの会社での役職や給与の額だけで測られるものではなく、私たちが「ホーム」と呼べる様々な場所で、どれだけ自分らしく生きられるかによって定義されるようになるのです。 ～ ～  [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">働くことのあり方が変わってきています。成功は単に１つの会社での役職や給与の額だけで測られるものではなく、私たちが「ホーム」と呼べる様々な場所で、どれだけ自分らしく生きられるかによって定義されるようになるのです。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">以前翻訳した書籍『<strong>パーパスの神話</strong>』を通して、会社のパーパスと私たち自身のパーパスについて書いてから、はや４年が経ちました。</span><br /><span style="color: #262626;"><a title="パーパスのデカップリング：企業のパーパスと、経営者や従業員の行動との乖離" href="https://www.a-output.com/purpose-decoupling" target="_blank" rel="noopener">前回</a>、そして今回と、改めてこれらのパーパスについて見つめ直しています。</span><br /><span style="color: #262626;">前回の記事では、企業のパーパスについて再考しました。今回は私たち個人のパーパスについて再考します。</span></p>
<div id="rinkerid10665" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-10665 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-42 ">
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<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="oLMsfcpe2M"><a href="https://www.a-output.com/purpose-myth-japanese">会社のパーパスと個人のパーパス：「仕事ではなく世界を変えよう」発刊記念</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;会社のパーパスと個人のパーパス：「仕事ではなく世界を変えよう」発刊記念&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/purpose-myth-japanese/embed#?secret=sKVmfmLAWB#?secret=oLMsfcpe2M" data-secret="oLMsfcpe2M" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">個人のパーパス</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">長年、私たちは仕事こそが人生の目的の中心であるべきだと教えられてきました。</span><br /><span style="color: #262626;">自分に合った仕事に就けば、充実した人生を送ることができる。理想の仕事を見つけ、一生懸命頑張り、より大きな責任を手にすれば、より深い充実感が得られる。</span><br /><span style="color: #262626;">しかし、多くの人たちが、その考えが間違っていたことに気づき始めています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">意義のある仕事が重要でないわけではありません。むしろとても重要です。</span><br /><span style="color: #262626;">しかし、仕事こそが自分のアイデンティティや自尊心の中心、そして帰属意識の源泉であるという考えは、根本的に間違っています。そのおかげで、多くの人が心身のバランスを失い、ストレス、幻滅感、無力感、燃え尽き症候群、そして仕事への意欲喪失を感じています。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">４つのエリアのバランスを取る</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">以前、私は「自分」「家族」「仕事」「社会」の４つのバランスを取ることが重要だと書きました。「ありたい自分」を中心におき、それをこの４つのエリアで体現するのです。私自身、長年、実際にこの４つのバランスを意識しながら、４つのエリアで自分の価値観を体現しています。この考えに全く変わりはありません。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class=" wp-image-10725 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/03/c5854543e8ab21542e9f4da2bcec59b6.png" alt="" width="466" height="288" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/03/c5854543e8ab21542e9f4da2bcec59b6.png 590w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/03/c5854543e8ab21542e9f4da2bcec59b6-300x185.png 300w" sizes="(max-width: 466px) 100vw, 466px" /></p>
<p><span style="color: #262626;">このモデルで言えば、仕事は人生の４分の１程度です。実際に仕事に費やす時間は４分の１よりも多いですが、私も気持ち的にはその位の感覚です。</span><span style="color: #262626;">この感覚を保つことで、仕事に自分を過度に重ね合わせてストレスを溜め込んだり、人生の他の大事な要素を見失うことを避けることができます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、残念ながら多くの人はバランスがとれておらず、いまだに「仕事」のエリアが突出しています。４分の１位の感覚で臨んだ方が、実は全体的に見れば仕事の生産性も高まるのにです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">「自分らしさの願望」と「帰属願望」</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">私たちは何らかのグループに属していたいという願望と、自分らしくありたいという願望を併せ持っています。両方とも人生を送る上でなくてはならない健全な感情ですが、多くの場面でこの２つの願望は対立します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、自分の気持ちに正直に行動すると、他の人たちから良く思われなかったり、他人を不愉快にすることがあります。職場で「忌憚のない意見をお願いします」と言われて、本当に正直に話したら、激怒されることさえあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">グループへの帰属性を重視すれば、自分らしい発言や行動は控えなければなりません。</span><br /><span style="color: #262626;">しかし、「真のありのままの自分」は、人間の根源的な欲求であり、私たちの幸福、自信、そして仕事で成功する能力に直接影響を与えるものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">以前本サイトで紹介した、トラウマや子供の発達の専門家であり、医師でもある<a href="https://drgabormate.com/" target="_blank" rel="noopener">ガボール・マテ（Gabor Maté, 1944 -）</a>は、<strong>「自分らしさの願望：authenticity」と「人とのつながりの願望：attachment」の間には対立関係がある</strong>と書いています。</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="2vDEmeWnEl"><a href="https://www.a-output.com/myth-of-normal">書籍紹介：普通であることの神話 Myth of normal</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;書籍紹介：普通であることの神話 Myth of normal&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/myth-of-normal/embed#?secret=G7YTHftlK2#?secret=2vDEmeWnEl" data-secret="2vDEmeWnEl" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p><span style="color: #262626;">「<strong>自分らしくあること：authenticity</strong>」とは、自分自身の考え、感情、価値観に忠実であることを指します。自分に誠実であること、そして内なる自分と調和した行動をとることを意味します。自分らしく生きることは、人生の満足度と充実感を高めるためにとても重要です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">一方で「<strong>人とのつながり：attachment</strong>」は、人への愛着であり、人との絆を維持したい、他人に受け入れられたい、集団に属していたいという生物学的および感情的な欲求です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">幼少期は、愛着の願望が、自分自身でありたい願望を上回っています。なぜなら幼い子供たちは、親や周囲の養育者から世話を受けることなく、生き延びていくことができないからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">人は成長するにつれて、自分自身でありたい願望が膨らんでいきます。</span><br /><span style="color: #262626;">ただし、大人になってからも、つながりの願望はなくなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これらの願望が衝突すると、多くの場合、つながりが優先されます。なぜなら、大人になってからも、人が健全な社会的生活を続けるためには集団に帰属することが不可欠だからです。人は社会とのつながりなく生きてはいけません。また、幼少期のつながり方が、大人になってからの他人との関わり方にも強く影響するからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これは小さな子供が大きくなり、大人になり、親元を離れ、働き始めた職場にも当てはまります。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">子どもが自分の内なる声に忠実であることが両親に受け入れられないと感じたとき、子どもは自分を犠牲にしてでも両親を満足させるために従います。</span></strong></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">従業員が自分の内なる声に忠実であることが上司に受け入れられないと感じたとき、従業員は自分を犠牲にしてでも上司を満足させるために従います。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちは常に自分が何者で、自分がどう感じているかを手放すことで、肉体的、感情的、経済的、社会的な生存を維持しようとするのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この「人とのつながり」が健全に機能していればよいですが、問題は、つながりがうまく機能していないだけでなく、すでに壊れていたり、自分らしさを押し殺し成長を妨げたり、有害でしかなく健康や心身のバランスを損ねたりすることがあることです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">会社で働く多くの人たちが、硬直した企業文化に適応したり、理不尽な要求に応えたりするために、自分らしさを犠牲にしています。本当の自分を抑制し、意見を口にするのを控え、周囲に溶け込むため、自分自身ではない職場でのパーソナリティを身につけていきます。</span><br /><span style="color: #262626;">時間が経つにつれて、このつながりへの固執が、葛藤やストレス、病気へと発展することがあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">壊れた愛着に執着する必要はありません。それがなくても私たちは生き残れるどころか、それがない方が健全に生きることができます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ただし、<strong>つながりに必要以上に執着する悲劇は、私たちがこの世に生まれてきて、人生の始まりに正反対の方向へ向かわざるを得なかった必然的なプロセスに起因しています</strong>。私たちは、流れに逆行しながら川の中を上流に昇っていくように、成長と共にそれを覆さなければならないのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">帰属意識の新しいモデル</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">キャリアがより流動的になるにつれ、「帰属」そのものの意味や考え方も変化しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">かつては、仕事におけるアイデンティティは、単一の雇用主、業界に縛られていました。しかし、そのモデルはすでに変わっています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>今や、帰属意識とは、様々な場所を自由に行き来している人たちのつながりを含めた広いつながりを意味します</strong>。</span><span style="color: #262626;">もはや、旧来的な職場、閉ざされた組織への固定化した帰属意識は有害となることが多く、複数の専門職や文化的なコミュニティ、地域のコミュニティなど、様々なネットワークに関わることで、むしろより自由で有益な帰属意識を強められます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">仕事を中心とし、１つの会社、１つの業界に生涯を捧げるという古いキャリアモデルは急速に衰退しつつあります。</span><br /><span style="color: #262626;">１つの会社でずっと働くこと自体が悪いと言っているわけではありません。そこで、良好なつながりを築き、自分自身を体現できているのであれば、それ以上望む必要はありません。</span><br /><span style="color: #262626;">しかし、そのつながりが、自分が自分自身であること、自分に誠実であることを妨げているのであれば、私たちは考え直さなければなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">働くことのあり方が変わってきています。<br /><strong>成功は単に１つの会社での役職や給与の額だけで測られるものではなく、私たちが「ホーム」と呼べる様々な場所で、どれだけ自分らしく生きられるかによって定義されるようになるのです。</strong></span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">自分らしく生きる</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ユトレヒト大学が2024年に実施した調査によると、職場で自分らしく自由に表現できる従業員は、仕事への満足度が著しく高く、ストレスが低いことがわかりました。その理由は、自分らしさを隠したり、演技する必要がなくなることで、エネルギーを存分に発揮し、真のつながりを築き、より深い自分との一体感を感じられるからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分らしさとは、永遠に１つの自分に固執することではなく、自分自身が何者であるか、そして仕事に何を求めるかは時間とともに変化するという事実を尊重することです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">「自分らしさの願望」と「帰属願望」のバランス</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">なぜ自分はこんな風に考えているのか？</span><br /><span style="color: #262626;">なぜ自分はこんなことを信じているのか？</span><br /><span style="color: #262626;">そして一体誰の声を聞いて行動しているのか？</span><br />自問自答してみてください。</p>
<p><span style="color: #262626;">それはあなた自身の声でしょうか？</span><br /><span style="color: #262626;">それとも他の誰かの声でしょうか？</span><br /><span style="color: #262626;">両親、先生、上司、同僚、友達の声でしょうか？</span><br /><span style="color: #262626;">あるいはユーチューバーの声なのかもしれません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">一体誰の人生を生きているのでしょうか？</span><br /><span style="color: #262626;">あなたは何を望んでいるのでしょうか？</span><br /><span style="color: #262626;">そして、なぜそれはあなたにとって大切なのでしょうか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「<strong>自分自身であること：authenticity</strong>」と「<strong>人とのつながり：attachment</strong>」の物差しの目盛りのどの辺りにあなたはいますか？そしてどの辺りにあなたはいたいですか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「自分らしさ」と「人とのつながり」の物差しに自分に当てはめてみてください。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分自身のバランスを見つけましょう。</span><br /><span style="color: #262626;">仕事だけではなく、家族や社会、自分自身など、様々なものについても物差しに当てはめてみましょう。</span><br /><span style="color: #262626;">共通した答えはありませんし、正解もありません。<br />しかし、健全なつながりからは距離を置き、むしろ有害なつながりに接近しすぎていることはありませんか。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class=" wp-image-26974 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/07/attachment-authenticity.png" alt="" width="696" height="526" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/07/attachment-authenticity.png 1239w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/07/attachment-authenticity-300x226.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/07/attachment-authenticity-1024x773.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2025/07/attachment-authenticity-768x580.png 768w" sizes="(max-width: 696px) 100vw, 696px" /><br /><span style="color: #262626;">このセルフワークを行った後、もしかしたら束縛が少し解けたように感じるかもしれません。</span><br /><span style="color: #262626;">突然、自分の声が聞こえ、人生が自分のものに近づいたように感じるかもしれません。</span><br /><span style="color: #262626;">あるいは、自分の人生と自分が何を望んでいるのかをより積極的に考えるようになるかもしれません。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">さいごに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">旧来的な会社勤めが、新しい働き方に置き換わるのみでなく、働くこと自体の概念が変わりつつあります。</span><br /><span style="color: #262626;">私たちは働くためだけに生まれてきたのではありません。</span><br /><span style="color: #262626;">働くことは必要です。しかし、それがすべてではありません。抑圧された職場で人生の大半を過ごすことは、人生の大義名分としてはあまりにもミスマッチです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">会社にあなたの人生を決めさせるのではなく、あなた自身が自分の人生を築いていきましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ガボール・マテは、自分らしさとつながりへの愛着のバランスをとることの重要性を強調しています。自分の行動パターンの根源を理解することで、大切な絆を断ち切ることなく、自分のニーズや感情を優先できるようになります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">最後にそれを実現するための４つのステップを紹介します。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">１．気づき</span></strong><br /><span style="color: #262626;">まずは、つながりのために自分らしさを犠牲にしている瞬間を認識することから始めましょう。気づきは変化への第一歩です。先ほどのセルフワークはそのためのツールになります。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">２．内省</span></strong><br /><span style="color: #262626;">なぜ自分らしさを押し殺す必要があると感じるのか、自問自答してみましょう。自分を責める必要はありません。自分への思いやりを持って問いかけましょう。機能しなくなった信念や恐れに基づいていることがあります。一度それを真正面から冷静に認識することができれば、それを変えることができます。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">３．コミュニケーション</span></strong><br /><span style="color: #262626;">オープンで誠実なコミュニケーションをとりましょう。自分にとって何が大切かを理解し、周りの人たちに、自分のニーズや感情を丁寧に誠実に伝えましょう。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">４．健全なつながりを築く</span></strong><br /><span style="color: #262626;">自分自身でいられることができ、かつお互いを尊重できる関係を求めましょう。健全な愛着は、人の成長と相互理解の両方を支えるものになります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分らしくあることと人とのつながりのバランスを取ることは、どちらか一方を選ぶことではありません。それは、自分自身を尊重しつつ、意味のあるつながりを維持しながら、両者を統合していくことです。それによって、最終的により充実した調和のとれた人生を導くことができます。</span></p>


<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="UmMTPYRBbu"><a href="https://www.a-output.com/detachment">デタッチメント：Detachment 感情的に距離を置く方法</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;デタッチメント：Detachment 感情的に距離を置く方法&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/detachment/embed#?secret=EOpOVejDOi#?secret=UmMTPYRBbu" data-secret="UmMTPYRBbu" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
</div></figure>



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		<title>私たちはなぜいつも自分が正しいと考えるのか？</title>
		<link>https://www.a-output.com/why-do-we-think-i-am-always-right?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=why-do-we-think-i-am-always-right</link>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 16 Nov 2023 12:12:12 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[社会が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[エゴ]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[心理学]]></category>
		<category><![CDATA[自己認識]]></category>
		<category><![CDATA[自己防衛]]></category>
		<category><![CDATA[認知バイアス]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.a-output.com/?p=18254</guid>

					<description><![CDATA[<p>私たちは、他人より自分が正しいと考えます。自己正当化は、最も危険な思考傾向です。罪悪感をもったり自己意識を弱めることなく残虐な行為さえ容認できてしまうからです。私たちはこの思考傾向から抜け出すだけでなく、そもそも、正しい [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">私たちは、他人より自分が正しいと考えます。自己正当化は、最も危険な思考傾向です。罪悪感をもったり自己意識を弱めることなく残虐な行為さえ容認できてしまうからです。私たちはこの思考傾向から抜け出すだけでなく、</span></strong><strong><span style="color: #0f5459;">そもそも、正しいか、正しくないかという基準で考えることからも抜け出さなければなりません</span></strong><strong><span style="color: #0f5459;">。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">私たちは、自分の正当性を証明したり、自己意識を守るために、家庭で、学校で、職場で、社交の場で、ありとあらゆる場で、自分の意見が正しいことを他の人たちに説得したり、証明しようとします。</span><br />
<span style="color: #262626;">もし自分が間違っていると証明されると、劣等感や敗北感、屈辱を感じるだけでなく、場合によっては、自分が持つ世界観が根底から覆されたと感じてしまうこともあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">問題は、私たちの多くが「ある時は自分が正しく、ある時は他人が正しい」と考えるのではなく、「常に自分が正しい」とか「ほとんどの場合自分が正しい」と考えることです。</span><br />
<span style="color: #262626;">そして、世の中のほとんどの人がそのように思っているため、人と人との間で、意見の相違や、対立や、憤りや、怒りや争いが生まれ、それが収束することがありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">今回は、私たちはなぜ常に自分が正しいと思うのかを考えていきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">自分が常に正しいという欲求は一種の暴力</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ドイツ生まれのスピリチュアル・リーダーで、作家でもある<a href="https://eckharttolle.com/" target="_blank" rel="noopener">エックハルト・トール（Eckhart Tolle）</a>は、「<strong>正しくなければならないという欲求は一種の暴力である</strong>」と表現しています。<sup>(1)</sup></span><br />
<span style="color: #262626;">実際に私たちは、ごく身近な場所から世界の紛争地域に至るまで、様々なところで、その欲求が大なり小なり暴力として表現されている現状を見ています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「自分が常に正しい」という考えが軽微であれば「融通が利かない人だなぁ」と思われる程度ですむかもしれません。しかし、それが高まると、人への「支配」や「強要」として現れます。</span><br />
<span style="color: #262626;">他人との関係に満足できなかったり、自分自身をより良く見せたり、自己の正当性を認めてもらうために、相手が自分の意見を受け入れるまで、決してあきらめることができず、繰り返し繰り返し他人を攻撃し続けることもあるのです。</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="C43xug7ULj"><p><a href="https://www.a-output.com/power-of-now">書籍紹介：Power of Now 「今にいる」ことの力</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;書籍紹介：Power of Now 「今にいる」ことの力&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/power-of-now/embed#?secret=7zP6SGEygu#?secret=C43xug7ULj" data-secret="C43xug7ULj" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">理性の論証理論：Argumentative Theory of Reasoning <sup>(2)(3)(4)</sup></span></h4>
<p><span style="color: #262626;">自分の感情や欲求に打ち勝つためには理性を強く持たなければならないとよく言われます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、逆に、この理性が感情や欲求を強化してしまうこともあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">面白い論文があります。<br />
フランス国立科学研究センターの<a href="https://sites.google.com/site/hugomercier/" target="_blank" rel="noopener">ヒューゴ・メルシエ（Hugo Mercier）</a>とフランスの影響力のある社会認知学者である<a href="https://www.dan.sperber.fr/" target="_blank" rel="noopener">ダン・スペルベル（Dan Sperber）</a>が書いた『<strong>Why do humans reason? Arguments for an argumentative theory（邦訳）人間はなぜ理性を持つのか？ 論証理論の論証</strong>』です。<sup>(2)<br />
</sup>その中でメルシエらは、私たちが持つ推論の機能、つまり論理的に考えたり話すことの能力について認識を改めるべきだと述べています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">一般的に、論理的思考や推論（reasoning）は、知識を向上させ、より良い決断を下すために役立つと考えられています。</span><span style="color: #262626;">しかし、メルシエらは、推論はしばしば知識の歪曲や不適切な決定をもたらすと指摘します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">なぜなら、<strong>多くの場合、理性が「真理を追求し、知識を高め、より良い決断を下すため」ではなく、「他人との議論に勝つこと」や「自分の信念や行動を正当化すること」を目的に利用される</strong>からです。そのため、<strong>必ずしも理性が合理的な結論を導かないだけでなく、むしろ合理的な結論を妨げることさえある</strong>のです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">熟練し成功した論者ほど、真実を追い求めるのではなく、自分の意見を支持する論証を追い求めます。「自分が正しい」ことを相手に説得するために、そのように意図された議論の場と議論の流れを巧みに作り上げます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その裏には悪名高き<strong>確証バイアス（Confirmation bias）</strong>が存在します。確証バイアスは、本サイトで何度も紹介している「通り、自分の信念や価値観に沿う情報や、それを強化する情報ばかり集めようとする私たちの思考傾向、考え方の癖を示します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分の意見を擁護するように動機づけられた推論は、自分と他人の評価や態度を歪め、誤った信念を持続させます。相手の主張の有益な点を探したり客観的に評価することなく、むしろ最初から反駁すべきものと考えて常に厳しい評価をします。一方で、自分の主張に対しては評価が甘くなります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">意見の対立が大きければ大きいほど、そして意見が自己意識と密接に結びついていればいるほど、生産的な対話をするよりも、議論で勝ち負けを決める志向性を持ちます。議論の本当の目的は、建設的に意見を出し合って、お互いにとってより良い選択を見出すことであるにもかかわらずです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちの社会や組織の意思決定のレベルの低さ、いつまでたってもパフォーマンスが上がらない根本原因の１つは、このように、理性を正しく使っていないことにあるのです。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class=" wp-image-18277 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/self-justification.png" alt="" width="554" height="217" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/self-justification.png 1173w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/self-justification-300x117.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/self-justification-1024x401.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/self-justification-768x301.png 768w" sizes="(max-width: 554px) 100vw, 554px" /></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">理性の２つの目的</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">今述べたように、私たちが理性を用いて、理論的に何かを生み出そうとする背景には、次の２つの目的があります。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">① １つ目の目的は、合理的な結論を見出すことです。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">② ２つ目の目的は、自分の正しさを証明することです。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">この２つ目の目的のために理性が使われると、客観的に良い結果が得られないだけでなく、特にその人が大きな権限や力を持つほど、他人を圧倒し、人を服従させて、破壊的な結果をもたらすことができるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">人間には様々なバイアスがあり、バイアスに打ち勝つには、クリティカルシンキングなど論理的な思考を身に付ける必要があります。しかし、論理的な思考方法を身に付けて実際に使う際にも、一歩間違えると論理的思考を自己正当化に用いて、バイアスを強化してしまう罠があることに気を付けなければなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">特に<strong>確証バイアスは、数あるバイアスの中でも最も強力で危険なバイアス</strong>のひとつです。自分を簡単に正当化する道具になるからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">以前本サイトで書いた記事「<a title="Moral Disengagement：私たちが平然と道徳から逸脱できる仕組み" href="https://www.a-output.com/moral-disengagement" target="_blank" rel="noopener">Moral Disengagement：私たちが平然と道徳から逸脱できる仕組み</a>」の中で、著名な心理学者であるアルバート・バンデューラ（Albert Bandura）の「私たちが道徳から逸脱する８つのメカニズム」を紹介しました。そして、その中で<strong>自己正当化が最も強力で危険なメカニズム</strong>だと書きました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">なぜなら、自分が正しいと強く信じる目的を達成するためであれば、自己正当化の仕組みによって、自己意識を薄めたり、すり替えることなく、例え有害な行為であっても容易に容認できてしまうからです。むしろ、ミッション達成のためであれば、有害な行為を容認するだけでなく、時には有害な行動であろうとも実施することこそが正しいと信じ、自己意識を強める効果さえあります。</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="0VdLTptMij"><p><a href="https://www.a-output.com/moral-disengagement">Moral Disengagement：私たちが平然と道徳から逸脱できる仕組み</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;Moral Disengagement：私たちが平然と道徳から逸脱できる仕組み&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/moral-disengagement/embed#?secret=YoNzplcw4y#?secret=0VdLTptMij" data-secret="0VdLTptMij" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p><span style="color: #262626;">認知バイアスは、長い人類の歴史の中で、私たちの先祖が生き延びるために形成された脳の仕組みで、今の時代でも、私たちの心身がうまく機能するように助けてくれたり、危険を回避してくれたり、有効に機能する場面は数多くあります。しかし、確証バイアスについて言えば、有益さよりも有害さのインパクトが大きいのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちはこのバイアスを排除するために、自らと戦わなければなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">理性自体に問題があるのではありません。理性の悪用や誤用に問題があるのです。そして、悪用や誤用の仕方さえも、私たちの頭の中にすでにデフォルトとして組み込まれてしまっていて、自分では気が付かないこともあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">冒頭紹介したエックハルト・トールは「<strong>思考こそが、人間の機能不全の根底をなす</strong>」と言います。トールは、私たちの思考が、世界との関わり方を形作り、２つの機能不全を引き起こすと説明しています。１つは誠実でない人間関係で、もう１つは両極化と暴力です。<sup>(5)</sup></span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">正しい、正しくないは不変ではなく、文脈によって変化する</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">私たちはつい、どちらかが正しく、どちらかが間違えているという二者択一の議論をしてしまいます。しかし、それぞれが置かれた環境や文化や文脈によって、答えの正否は異なります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ある国で正しいことが、他の国では正しくないことも数多くあります。また状況によって意味合いが異なることがあります。</span><br />
<span style="color: #262626;">例えば、アメリカでは子供が父親をファーストネームで呼ぶことはおかしいことではありませんが、日本で父親を名前で呼び捨てすることは一般的でなく、多くの人は抵抗感や違和感を持つでしょう。</span><br />
<span style="color: #262626;">アメリカでは靴をはいたまま家の中に入るのはふつうですが、日本で土足で人の家に上がったら、カンカンに怒られてしまうかもしれません。<br />
白色は、時に潔白、純粋を意味しますが、時に死を意味します。仏教圏では忌避される色でもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちは、相手の置かれた立場を無視して、自分が置かれた立場で考えて、正しい、正しくないの判断をしてしまいます。</span><span style="color: #262626;">マリー・アントワネットが民衆に言ったとされる「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」という有名なフレーズがありますが、彼女のみならず、私たち誰もが、自分が経験している世界が他人が住む世界にも広く当てはまると勘違いする傾向があるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">さらには、例え、環境や文化が同じでも、物事の背景や文脈が変化すると、正しかったことが正しくなくなるケースも数多くあります。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>正しいか、正しくないかという議論自体が正しくない</h4>
<p><span style="color: #262626;">また、どちらか一方だけが正しいということもなく、両方とも正しい場合もあれば、両方とも正しくない場合もあります。二極化された議論の多くでは、どちらか一方だけが常に正しいということはなく、答えはその中間のどこかにあったり、議論されている論点とはまったく異なる、２人とも想像すらしていない場所にあることもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちが一般的に正しい、正しくないの議論をするのは、意見や考え方に対してです。事実に対しては通常そのような議論をすることはありません。</span><br />
<span style="color: #262626;">しかし、世の中で事実と思われていることですら疑う必要があるかもしれません。かつては誰もが事実と信じていた数多くの事象が科学的に塗り替えられる歴史が繰り返されてきました。今誰もが正しいと思っていることさえも、科学の進歩などによって、将来、実は全然違っていたと覆る可能性もあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そもそも、<strong>正しいか、正しくないかという判断軸で語ること自体が間違っている</strong>こともあります。</span><br />
<span style="color: #262626;">不確実で変化のスピードが速い時代にあって、とにかく何か実行に移して先に進まないことには、正しいのか正しくないのか判断できないケースも多くなりました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>私たちは、幼いときから、多くのことに対して、正しいか、正しくないかという基準で、物事を考えさせられてきました</strong>。そして何年にもわたって、それを繰り返しテストされてきました。その基準で考えることが適切でない物事に対してもです。そのため、何に対してもつい「正しいか、正しくないか」と考えてしまうのですが、教育から根本的に見直していかないとならないのかもしれません。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>さいごに</h4>
<p><span style="color: #262626;">今回のタイトルは「<strong>私たちはなぜいつも自分が正しいと思うのか？</strong>」でした。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そして、その答えは「</span><span style="color: #262626;"><strong>私たち人間がそのようにできているから</strong>」であり、「<strong>それを維持、強化するようにできているから</strong>」です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">感情に支配されないために、理性を鍛えなければならないと、古くから、数多くの哲学者や心理学者が主張してきました。</span><span style="color: #262626;">しかし、私たちは「理性を鍛える」の意味と目的をよく理解しなければなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちは、多種多様な人たちが、多種多様な考えや経験をしている世界に生きています。誰もが自分の真実を持ち、多くの人がある点では正しい世界です。<br />
しかし、その世界においても、誰かがどんな点においても常に正しいということはありません。よく考えて見れば当たり前なのですが、多くの人がここから抜け出せないのです。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献<br />
</span><span style="color: #262626;">(1) Eckhart Tolle, &#8220;The Power of Now: A Guide to Spiritual Enlightenment&#8221;, New World Library, 2004.</span><br />
<span style="color: #262626;">(2) Hugo Mercier, Dan Sperber, “<a href="https://www.cambridge.org/core/journals/behavioral-and-brain-sciences/article/abs/why-do-humans-reason-arguments-for-an-argumentative-theory/53E3F3180014E80E8BE9FB7A2DD44049" target="_blank" rel="noopener">Why do humans reason? Arguments for an argumentative theory</a></span><span style="color: #262626;">&#8220;, Behavioral and Sciences, 34(2), 57-74, 2011.<br />
(3) Jonathan Haidt, &#8220;<a href="https://www.edge.org/conversation/a-new-science-of-morality-part-1" target="_blank" rel="noopener">A New Science of Morality, Part 1</a>&#8220;, Edge, 2010/9/17.<br />
(4) Hugo Mercier, &#8220;<a href="https://www.edge.org/conversation/hugo_mercier-the-argumentative-theory" target="_blank" rel="noopener">The Argumentative Theory</a>&#8220;, Edge, 2011/4/27.<br />
(5) Eckhart Tolle, &#8220;A New Earth: Awakening to Your Life&#8217;s Purpose&#8221;, Dutton, 2005.</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="9bPxi5OXNi"><p><a href="https://www.a-output.com/adversarial-collaboration">ダニエル・カーネマンの敵対的協力：対立するもの同士が協力して進歩する</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;ダニエル・カーネマンの敵対的協力：対立するもの同士が協力して進歩する&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/adversarial-collaboration/embed#?secret=9NTpKFxmXC#?secret=9bPxi5OXNi" data-secret="9bPxi5OXNi" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>The post <a href="https://www.a-output.com/why-do-we-think-i-am-always-right">私たちはなぜいつも自分が正しいと考えるのか？</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>建設的に反対意見を伝える方法と、それだけでは足りない理由</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 04 Nov 2023 15:33:29 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[社会が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[社会変革]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>私たちは建設的に反対意見を伝えあうことができず、つい感情的な言い争いをすることがあります。しかし、建設的な反対意見の交換ができれば、それだけで議論が生産的になるわけでもありません。信頼関係を築き、対立点ではなく共通点を見 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">私たちは建設的に反対意見を伝えあうことができず、つい感情的な言い争いをすることがあります。しかし、建設的な反対意見の交換ができれば、それだけで議論が生産的になるわけでもありません。信頼関係を築き、対立点ではなく共通点を見つけなければ、その先には進めません。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">建設的に反論するには？：グレアムの反論のヒエラルキー</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">アメリカのプログラマーであり、起業家、投資家、作家でもあるポール・グレアム（Paul Graham）は、恐ろしく地味ながらも年間何千万ものビューを集める<a href="http://www.paulgraham.com/index.html" target="_blank" rel="noopener">彼のホームページ</a>で、<a href="http://www.paulgraham.com/disagree.html" target="_blank" rel="noopener"><strong>「How to disagree」</strong>というタイトルのエッセイ</a>を書きました。</span><br />
<span style="color: #262626;">そのエッセイの中で、グレアムは、最もレベルの低い反対意見のぶつけ方から、より高度な反論の方法まで、レベル０からレベル６まで７段階に分けて、意見の相違の伝え方のレベルを紹介しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この７段階の違いを知っていれば、相手が単に悪口を言っているのか、敬意を払うべき意見を述べているのか、その違いを見分けることができ、また、自分自身の反論のレベルを知ることもできます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">まず、その<strong>グレアムの反論のヒエラルキー（Graham&#8217;s Hierarchy of Disagreement）</strong>の７段階の反論のレベルを紹介しましょう。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル０：罵倒 Name-calling</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">相手を罵倒することは、意見に対して反対を表明する最も低次元な方法でありながら、おそらく最も一般的な方法でもあります。私たちは皆、「口答えしないでよ！」とか「うるさい！」などの威圧的な反論を聞いた経験がありますね。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル１：人格否定 （アド・ホミネム） Ad Hominem</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">人格否定（アド・ホミネム）とは、相手の意見を否定するのではなく、その人の性格や人間性を否定する論法です。「だから君はダメなんだよ」とか「あなた最低の人間ね」などのコメントがそうです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">良いアイデアは部外者から生まれることもありますが、「君には権限がない」とか「門外漢でしょ」と言って、資格がないことを理由に意見を否定することも、このレベルの反論に含まれます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">一方で、「人格否定」と裏表をなす、身分や役職が高いから自分の意見は何でも正しいと主張する「人格肯定」の危うさにも気を付けなければなりません。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル２：伝え方の否定 Responding to Tone</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">その次のレベルの反対意見の伝え方は、内容ではなく、表現の仕方、論調、口調を否定する方法です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、仕事で作成した提案書で、その趣旨ではなく「レポートのまとめ方が悪い」とか「説明の仕方がよくない」などと言って否定する方法です。さらには「『てにをは』がなっていない」とか、名前や数字の些細な間違いを指摘することも、このレベルに当てはまるでしょう。</span><br />
<span style="color: #262626;">逆に、この論法を悪用して、内容の良し悪しを判断できないから、とりあえず体裁を否定しておくこともおこなわれることがあります。</span><br />
<span style="color: #262626;">もしあなたの主張が、そのような体裁の理由で否定されるとしたら、相手は大したレベルにはないと考えてよいでしょう。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル３：理由なき反対 Contradiction</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">この段階になって初めて「誰が、どう言ったか」という議論ではなく、「何を言ったか」に焦点があてられるようになります。しかし、レベル３ではまだ根拠を示すことなく、単に反対のケースを持ち出すだけです。</span><br />
<span style="color: #262626;">例えば、組織の人事施策に関する意見に対して、「当社の方針は社員のエンゲージメントとウエルビーイングに基づいているので大丈夫です」と、もっともらしい単語だけ並べて、具体的な根拠を示さない反論などがこれに当てはまります。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル４：反論 Counterargument</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">レベル４で、ようやく説得力のある反対意見が聞かれるようになります。レベル４では、レベル３の否定に推論や証拠が付け加えられます。</span><br />
<span style="color: #262626;">しかし残念ながら、反論が反論として成り立っていないこともよくあります。熱く議論している２人が、実は違うことを議論していたり、大筋で同意しているのに気が付かず細部に固執して反論し合っていることもあります。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル５：論破 Refutation</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">意見の誤りを論理的、科学的に証明してみせることで、反対意見に説得力を加えることができます。そのためには、その人の言葉を引用して、それがなぜ間違っているのかを説明できなければなりません。</span><br />
<span style="color: #262626;">ただし、引用があるからと言って、必ずしも反論として成立するわけではありません。正当な反論であるかのように見せかけるために一部を引用するものの、実はレベル１程度の反論だったということもあり得ます。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">レベル６：核心部の論破 Refuting the central point</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">論破の威力は、何を論破するかによって決まります。重箱の隅を楊枝でほじくるような論破は意味がありません。重要なのは、相手の論点の核心に反論することです。ただし、核心をついているから常に正しいわけではない点にも注意が必要です。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">以上、レベル０からレベル６まで７段階の意見の相違のレベル分けを紹介しました。<br />
このレベル分けのメリットは、反対意見を分類して、そのレベルを知ることができることです。これによって、</span><span style="color: #262626;">ステータスが高い人でさえ、低いレベルの反論に終始している場合が多いことに驚くでしょう。<br />
</span><span style="color: #262626;">また別のメリットとして、人との議論や会議の場で、例えば「反論はレベル３以上にしてください」などのレベル設定ができれば、不誠実な反対意見を抑制したり、有意義で高度な議論の場の醸成に役立つでしょう。</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="4NlE9HKA34"><p><a href="https://www.a-output.com/defense-mechanism">個人や組織が不安や脅威から身を守る防衛機制：Defense mechanism</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;個人や組織が不安や脅威から身を守る防衛機制：Defense mechanism&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/defense-mechanism/embed#?secret=AQOg386YBN#?secret=4NlE9HKA34" data-secret="4NlE9HKA34" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">レベルの高い反論をする意図や能力があっても、いつも発揮できるわけではない</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ここまでが、グレアムの反論のヒエラルキーの紹介です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、彼の理論は「反論の仕方」という点では役に立つものの、私たちを取り巻く実際の環境はもっと複雑なため、この理論をそのまま単純に当てはめて使うことができないケースも多くあります。<br />
また、「異なる意見のまとめ方」や「相反する意見の解決法」という点では、物事の半分程度を見ているにすぎません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、能力的には高度な反論ができるのに、それを実践できない場合があります。</span><br />
<span style="color: #262626;">自分がレベル５や６の反論をしても、相手がそのレベルについていけなければ、相手は劣等感を抱いて、人間的に否定されていると捉えてしまう恐れがあります。</span><br />
<span style="color: #262626;">また、一方が正当な反論をしても、他方がまともな議論では勝ち目がないと判断し、恣意的に曲解して、下位のレベルの議論に引きずり込もうとすることもあります。</span><br />
<span style="color: #262626;">つまり、高度な反対意見の交換が成立するためには、お互いがそのレベルに見合った知識や能力や資質を備えていなければならないのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">反論のヒエラルキーはピラミッド状の分布をしており、上のレベルに行くほど事例が少なくなります。つまり、数で言えば、レベル０やレベル１の議論を仕掛ける人が大多数なのです。そして、SNSなどの利用により、時に、数の理論が、少数派である正当な理論に打ち勝ってしまうことがあるのです。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="size-full wp-image-18225 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-hierachy.png" alt="" width="1209" height="565" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-hierachy.png 1209w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-hierachy-300x140.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-hierachy-1024x479.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-hierachy-768x359.png 768w" sizes="(max-width: 1209px) 100vw, 1209px" /></p>
<p><span style="color: #262626;">SNSには、身分の隔てなく、同じプラットフォームで自由にコミュニケーションが取れるなどの数多くのメリットがあります。その一方で、その匿名性から「うざいから消えて」などレベル０の悪意ある反論がいとも簡単に出来てしまい、さらにそれが多くの仲間を引き寄せるというデメリットもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そのような、情報が多くの人たちに瞬時に共有される環境では、情報が曲解されて瞬く間に拡散されるリスクがあり、正しい、正しくないの判断軸ではなく、「安全」で「無難」な意見の表明が選択されることがあります。そのような環境では高いレベルの議論は困難です。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">安心して主張し合える関係性</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">お互いが安心して正直に主張を伝えられる関係性がなければ、レベルの高い議論はできません。<br />
心理的安全性ですね。<br />
反論のヒエラルキーのレベル６の能力を有していても、心理的に安全な議論の場でなければ、その力を発揮することはできません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>生産的に意見をぶつけ合うには、信頼の絆が必要です</strong>。</span><span style="color: #262626;">私たちは、多くの場合、何を議論するかに焦点をあてますが、議論の行方を決定づける関係性の構築について意識することはほとんどありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">意見を上手にぶつけ合うには、感情を脇に置いて合理的に考える必要があると言われることがあります。<br />
もちろん衝動的に感情をぶつけ合うことは生産的ではありません。しかし、感情を無視し、誰もが完全に理性的であるかのように振る舞うことは機能不全につながります。</span><br />
<span style="color: #262626;">互いの感情を共有し、理解し、共感する土壌がなければ、形式的な議論から抜け出すことはできません。多くの問題は本質的に感情的な問題でもあるからです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">反論し合えることが最終的なゴールではない</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">きちんと反論し合えることは大切ですが、それはゴールではありません。大事なのは、理論武装して反論の達人になり、相手を言い負かすことが最終的なゴールでは決してないことです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">勝ち負けはゴールではありません。むしろ建設的なコミュニケーションはレベル６から始まるとも言えるでしょう。もし反論のヒエラルキーにレベル７があるとするならば、それは<strong>相手の立場に立って相手を理解しようとすること</strong>です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設的なコミュニケーションのためには、違いを明らかにして、意見を戦わせるだけでは不十分です。<strong>反対に、お互いを理解し、お互いの共通点を見つけるのです</strong>。お互いの意見が違っているほど、そして対立が深刻なほど、それが重要になります。たとえそれがどんなに小さく狭い共通点であってもです。共通点は必ずあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">共通するものを見つけ、共通する目的を見つけ、ありたい姿を共有するのです。真の議論は、そこからスタートします。<strong>議論は違いから始まるのではなく、共通点から始まるのです</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">共通点は必ず見つかります。共通する意見が見つからなくても、同じ感情を共有していると気づくかもしれません。感情が違っていても、それぞれが抱く感情を生み出している背景に共通の理解があるかもしれません。共通する大切な価値観があるかもしれません。そして、実は、同じような望みや希望を持っているかもしれません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">最も大切なのは、最終的には互いに協力し合うのであって、敵対し合うのではないという感覚です。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-18226 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree.png" alt="" width="493" height="191" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree.png 1135w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-300x116.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-1024x396.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2023/11/how-to-disagree-768x297.png 768w" sizes="(max-width: 493px) 100vw, 493px" /></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">最後に</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">グレアムの反論のヒエラルキーのレベル３は「理由なき反対」でした。このレベルになってようやく、「誰が、どう言ったか」という議論ではなく、「何を言ったか」にフォーカスがあてられると説明しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、「誰が言ったか」と「何を言ったか」を切り離すことは実は容易ではありません。<br />
どうしても、その発言は誰がしたのか、その人の立場やアイデンティティ、どのようなグループに所属している人なのかに影響されてしまうのです。</span><br />
<span style="color: #262626;">そして、たとえまったく同じ主張を聞いたとしても、誰の口からそれが発せられたかによって、評価を180度変えることさえあるのです。また、どんな人から発せられた言葉かによって、どんな発言も受け入れられないこともあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">純粋に他人の意見を聞き反論するというのは、私たちが想像している以上に難しいのです。<br />
簡単に人と意見を切り離すことができないからです。<br />
そして、人と意見を切り離すことができない限り、広く協力しあうことも難しいのです。しかし、少なくてもそのことを知っておくことは建設的な意見交換の実現に役立つでしょう。<br />
そして、繰り返しになりますが、相手に関心をもって信頼関係を築き、対立点ではなく、共通点を見つけ、そこから始めるのです。</span></p>The post <a href="https://www.a-output.com/how-to-disagree">建設的に反対意見を伝える方法と、それだけでは足りない理由</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>ネゴシエーション（交渉）はゲーム。真剣になりすぎず、相手と議論したり、口論もしない</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 06 Aug 2022 02:37:51 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[人が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[交渉]]></category>
		<category><![CDATA[書籍紹介]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>交渉の専門家ハーブ・コーエン（Herb Cohen）は、ネゴシエーション（交渉）はゲームだと言います。相手と議論したり、口論もしません。何が本当の望みなのか、相手が本当に望むものと、自分が本当に望むものを探していくゲーム [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">交渉の専門家ハーブ・コーエン（Herb Cohen）は、ネゴシエーション（交渉）はゲームだと言います。相手と議論したり、口論もしません。何が本当の望みなのか、相手が本当に望むものと、自分が本当に望むものを探していくゲームです。真剣になり過ぎると、視野が曇ってそれが見えなくなります。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ネゴシエーション（交渉）で欠かせないのは、<strong>お互いの頭の中にあるものを理解する</strong>ことです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相手が何を望んでいるのか、自分は本当は何を望んでいるのか、お互いにとって何が問題なのか、何が双方を困らせたり悩ませていて障壁になっているのか、言葉にされない相手のニーズと自分のニーズを探求し、それらを同時に満たすものを見つけるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そのためには、自分が正しいと信じて一方的に自分の考えを押し付けたり、相手を説得しようと躍起になるのではなく、相手に集中して相手の言い分を聞き、相手が何を求めているのか、態度や言動の背景にある動機、関心、価値観を深くかつ幅広く探ることです。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">人は、自分が見たいものを見る傾向があります。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">膨大な情報の中から、自分がすでに持つ認識を裏付けるような事実を選び出し、それに焦点を当てます。自分の認識と反する事実は無視したり、軽視したり、捻じ曲げる傾向があります。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">私たちが見ているものは、私たちが信じるもの、すでに知っていると思っているものによって決定されます。私たちは目で見ているのではなく、脳で見ているのです。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">相手の態度がどんなに理不尽だと思っても、相手の立場から見ればそれは極めて合理的な態度かもしれません。<strong>それぞれが置かれた文脈においては、誰もが正しいのです</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、この文章を書いている2022年8月現在、残念ながら未だロシアによるウクライナ侵攻の収束が一向に見えませんが、プーチン大統領から見れば、彼自身が行っていることはすべて彼の道理にかなっているのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちは、相手に対してだけでなく、自分自身に対しても誤って認識していることがあります。<br /><a style="color: #262626;" title="書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法" href="https://www.a-output.com/getting-to-yes" target="_blank" rel="noopener">前回</a>、<strong>ポジション（Position）</strong>と<strong>本意（Principle, Interest）</strong>の違いを説明しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「<strong>ポジション</strong>」は自分の意図を言葉や態度として表現したものに過ぎず、それが多少でも「<strong>本意</strong>」を表現していればよいのですが、自分の本意の一部さえ表現していない場合もあります。<br /><strong>ネゴシエーションの相手として最もやっかいで難しいのは自分自身</strong>であり、また、自分自身のために交渉することが一番難しいのです。</span></p>
<p class="has-text-align-center"><span style="color: #262626;"><strong>図：相手の頭の中にある本心を理解する</strong></span></p>
<figure class="wp-block-image aligncenter"><span style="color: #262626;"><img loading="lazy" decoding="async" width="424" height="330" class="wp-image-12312" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/finding-interest.png" alt="" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/finding-interest.png 424w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/finding-interest-300x233.png 300w" sizes="(max-width: 424px) 100vw, 424px" /></span></figure>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="3QaJo6J3Ah"><a href="https://www.a-output.com/getting-to-yes">書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/getting-to-yes/embed#?secret=lPYtc9wyCK#?secret=3QaJo6J3Ah" data-secret="3QaJo6J3Ah" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p class="has-text-align-center" style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">アメリカの交渉専門家 ハーブ・コーエン（Herb Cohen）</span></h4>
<p><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" title="書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法" href="https://www.a-output.com/getting-to-yes" target="_blank" rel="noopener">前回</a>はネゴシエーション（交渉）に関する名著<strong>『Getting to Yes：ハーバード流交渉術』</strong>の共著者であり、共に国家レベルの交渉の専門家である、ウィリアム・ユーリー（William Ury）とロジャー・フィッシャー（Roger Fisher）を紹介しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">今回紹介する<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Herb_Cohen_(negotiator)" target="_blank" rel="noopener">ハーブ・コーエン（Herb Cohen, 1933 -）</a>もこの２人と同様にアメリカの交渉専門家で、民間および政府レベルの世界中の様々な交渉の場面で活躍してきました。日本人を含む600人が人質となった1996年の<a style="color: #262626;" title="在ペルー日本大使公邸占拠事件" href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%BC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E4%BD%BF%E5%85%AC%E9%82%B8%E5%8D%A0%E6%8B%A0%E4%BA%8B%E4%BB%B6" target="_blank" rel="noopener">在ペルー日本大使公邸占拠事件</a>や、1979年のイランアメリカ大使館人質事件の解決にも関わっています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">以下、彼のネゴシエーションの哲学の一部を紹介しましょう。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626; font-size: 15px; font-weight: 600;">１．ネゴシエーションはゲーム。真剣にやるが、真剣になり過ぎない</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コーエンは、<strong>ネゴシエーションはゲーム</strong>だと言います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>とても重要ではあるが、それほどではない（care, really care, but not that much）</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">つまり真剣にやるものの、真剣になり過ぎないことです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">真剣になり過ぎると、私たちはどうしても感情的になります。自分の思うようにいかないことにイライラしたりストレスを抱えます。そして、感情が絡めば絡むほど、ネゴシエーションは成功から遠ざかります。<br />自分自身のためにネゴシエーションする場合は、特に感情的になってしまい、また、プライドやエゴが正しい判断を妨害します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>交渉と自分の感情を切り離さなければなりません。</strong><br /><strong>他人の交渉事を代わりにやってあげている位の心の余裕が必要</strong>です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">時に相手から理不尽な言動を受けたり感情的な暴言を吐かれたり、行き詰まりを感じたとしても、自分のことだとは思わず、「気遣いはするけど、気にし過ぎない」という一歩引いた態度で臨むのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">客観的な第３者の目で広く状況を見て、争点が１点だけになることは避け、多くの選択肢を模索しましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">争点が１点だけになってしまう交渉の典型例は金銭的な交渉です。焦点が１点だけの交渉は、ゼロサムゲームや綱引きになり、勝者と敗者に分かれるからです。金額以外の論点を見つけるのです。良い選択肢を多くもつほど良い結果を得ることができます。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">２．相手に「自分の方がかしこい」と思わせる</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">下のYoutubeはネゴシエーションに関するコーエンの講義を紹介していますが、私はコーエンの話し方やリラックスした雰囲気がとても好きです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">常にフレンドリーに接し、能力を隠して控えめに対応し、時にバカっぽく振舞ったりさえします。<br />コーエンは、交渉においては、時に<strong>相手よりスマートだと思わせないこと</strong>が大切だと言います。つまり、相手に「自分の方がかしこい」と思わせるのです。<br />相手にとって、一番やり易い交渉相手はスマートで道理が分かる人間で、逆に道理を知らない人間は交渉相手としてはとてもやりにくいのです。</span></p>
<p><iframe title="YouTube video player" src="https://www.youtube.com/embed/fED6qIt_TiM" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen" data-mce-fragment="1"></iframe> <iframe title="YouTube video player" src="https://www.youtube.com/embed/96GFIW9twtI" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen" data-mce-fragment="1"></iframe></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">３．相手と議論したり、口論しない</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">コーエンは、交渉の場で、絶対に相手と議論したり口論したりしません。<br />相手のどこが間違えているのか、愚かなのか、劣っているのか、間違った知識を持っているのか、指摘することはしません。<br />仮に、相手の弱点を攻撃したり相手の主張を押し切って勝ったとしても、その勝利は一方的かつ自滅的です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a href="https://www.a-output.com/getting-to-yes" target="_blank" rel="noopener">前回</a>も紹介したように、<strong>相手と対峙するのではなく、お互いが同じ方向を向いて協力して、双方に望ましい結果を目指すように意識して交渉する</strong>のです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そのため、コーエンは交渉の場では、相手とテーブルをはさんで向かい合って座るのではなく、実際に横に座って同じ方向を向いて話すのだそうです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="color: #262626;">図：共に同じ方向を向く</span></strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class=" wp-image-12299 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled.png" alt="" width="720" height="282" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled.png 1199w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled-300x118.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled-1024x401.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled-768x301.png 768w" sizes="(max-width: 720px) 100vw, 720px" /></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">交渉には自分は何も知らないという前提で臨むことです。<br />しかし、多くの人は自分が知っていることを前提に交渉に臨みます。<br />そして、さらに悪いことに、自分が知っていることが真実だと勘違いしています。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">相手の欠点ではなく、優れた点に関心を寄せ、相手をできるだけ知ろうとしましょう。<br />自分が知らないこと、理解できないことは「あへ、すみません、理解できないので助けてください」と相手に助けを求め、質問を重ね、説明をお願いするのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">たとえ自分が答えを知っていたとしても相手に聞くのです。<br />自分が話すのではなく相手に話させるのです。<br />そして相手を決定のプロセスに引き入れるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相手がそのプロセスに時間とエネルギーを費やせば費やすほど、相手はどうしても結果が欲しくなります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>人は最初は自分が欲しいものに一生懸命になるのですが、最終的にはその関係が反対になり、時間をかけて一生懸命尽くしたものが欲しくなる</strong>のです。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">４．最終目標は、両者が自主的に「Yes」と言うこと、相手を「No」から「Yes」に移動させること</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">コーエンは、ネゴシエーションの最終目標は、両者が自主的に「Yes」と言うこと、相手を「No」から「Yes」に移動させることだと言います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相手を抵抗や不支持のポジションから、前向きでコミットメントがある状態に移動させることであり、双方がネゴシエーション前の状態と比べてより良い状態に移っていることが理想です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">もちろん、「No」から「Yes」にひとっとびで移動することはできません。<br />その間には「う～ん」とか「よく分からないな。。」とか「ちょっと考えさせてくれ」などの様々なステップがあります。３歩進んだのちに新たな事実が判明して２歩下がることもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そのステップを経て「この場合はどうなる？」とか「なるほど」とか「それはこういうことですか？」といった深く理解していくステップがあり、最終的に「Yes」に移るのです。</span><br /><span style="color: #262626;">「相手の立場で物事を見る」というのは難しいことですが、交渉においては最も重要なスキルです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>よいネゴシエーションとは、相手を説得するのではなく、相手を理解して納得させるもの</strong>です。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">５．謝る</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">コーエンは謝るのが好きだと言います。<br />相手の話が理解できなければ、「ああ、すみません、私には理解できないので、もう少し説明してもらえますか？」とお願いします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、打ち合わせに15分遅刻した時に、「電車が人身事故で止まってもう大変でした」とか「渋滞にまきこまれてしまって。。」と言い訳するのと、「たいへん申し訳ありません。もっと早く出てくるべきでした。完全に私の責任です」と対応するのとでは、相手に与える印象がまったく違います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>不思議なことに自分の非を完全に認めると、相手はそれを否定してきます。</strong><br />つまり、「いや15分位じゃないですか、全然構いませんよ」と言ってくれたりさえします。<br /><strong>たとえ自分が85%悪くても15%しか悪くなくても、100%自分の責任だと謝る</strong>のです。そのように謝られると、人は非難するのではなく、許すのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相手がどんなに難しく高圧的であったとしても、<strong>常に相手に協力的に接し、敬意を払いましょう</strong>。<br />最初に述べたように、ネゴシエーションは、客観的な現実に対してではなく、また、相手の外見や相手から発せられる感情に対してでもなく、お互いが頭の中に持つ幻想に対して行います。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">６．自分自身に正直になる</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">自分自身に正直になることも重要です。私のお気に入りのコーエンのやり取りを以下に紹介します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コーエンは以下のような質問を女性から受けました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その女性は、ある会社から仕事のオファーを受けました。<br />彼女はその会社に言いました。<br /></span><span style="color: #262626;">「ありがとうございます。でも今の給料の方が１万ドル高いんです。」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">すると、彼らにこう求められます。<br />「問題ありませんよ。私たちはその給料に合わせます。そのためには給与明細が必要なので後で送って頂けますか？」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">実は、彼女の今の給料の方が１万ドル高いなんて全くのでたらめで、その給与明細ももちろんありません。<br />彼女はどうすればよいでしょうか？”</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コーエンはこう答えます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私なら、まず謝ります。<br />正直に「すみません、嘘をついていました。給与明細はありません」と謝るのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">すると相手はびっくりすることでしょう。<br />普通、誰もそんなに正直に答えないからです。さらには次のように続けます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「嘘をついてすみませんでした。それでも、もう１万ドル追加して頂けませんでしょうか？」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">なぜなら、それは彼女の偽りのない本心で真実だからです。給与明細はないが、どうしてももう１万ドル欲しいのです。だから、正直にそう言うのです。<br />真実を話せば、相手はショックを受けますが、相手も真実を語り始めます。</span></p>
<p class="has-text-align-center" style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">最後に</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">私たちには自分が思う以上に力があります。<br />交渉の相手がどんなに自分より力があっても、地位が高くても、自分の力を過小評価しないことです。<br />私たちは、自分の力を過小評価し、相手の力を過大評価しがちです。自分自身にリミッターをかけています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>どんな状況にあっても、相手が誰であろうと、ネゴシエーションは可能です</strong>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相手の意識と時間を少しでも自分に振り向けることさえできれば、相手が誰であろうが、何の交渉であろうが、ネゴシエーションできるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コーエンは、最高のネゴシエーターは子どもだと言います。<br />こどもは目指すものが高く、物おじせず、簡単にはあきらめません（ま、どういう子どもかにもよりますが）。 </span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>忍耐は最高のネゴシエーターが持つ素質</strong>です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">両親にだめだと言われると、おじいさんやおばあさんに歩み寄り、タッグを組んで両親の牙城を崩そうとします。また、子どもは相手が誰であろうと自分が望むものを伝えることができます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">私たちも相手が社長だろうが、役人だろうが、自分が望むものを伝え、少なくても相手の関心を引くことはできます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ハーブ・コーエン（Herb Cohen）やネゴシエーション（交渉）についてもっと知りたいと思った方は、下記の書籍をご一読ください。</span></p>
<p><div id="rinkerid12373" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-12373 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-42 ">
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<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="3QaJo6J3Ah"><a href="https://www.a-output.com/getting-to-yes">書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/getting-to-yes/embed#?secret=lPYtc9wyCK#?secret=3QaJo6J3Ah" data-secret="3QaJo6J3Ah" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
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<p class="wp-block-paragraph"></p>The post <a href="https://www.a-output.com/negotiation-cohen">ネゴシエーション（交渉）はゲーム。真剣になりすぎず、相手と議論したり、口論もしない</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 31 Jul 2022 06:33:55 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[人が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[パーパス・ドリブン]]></category>
		<category><![CDATA[交渉]]></category>
		<category><![CDATA[書籍紹介]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>私たちは他人との交渉で、ついポジション争いをしかけ強く主張し、交渉相手と対立する関係に陥ってしまいます。お互いが本来望む利益にたどり着くためには、交渉相手をパートナーとして考え、お互いの本意を明らかにし、対峙するのではな [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">私たちは他人との交渉で、ついポジション争いをしかけ強く主張し、交渉相手と対立する関係に陥ってしまいます。お互いが本来望む利益にたどり着くためには、交渉相手をパートナーとして考え、お互いの本意を明らかにし、対峙するのではなく同じ方向を向いて双方が望むゴールを目指すことです。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">今回は、書籍『<strong>Getting to Yes：ハーバード流交渉術</strong>』の紹介です。<br />
本当は、ネゴシエーション（交渉）について色々書こうと思ったのですが、この書籍の紹介だけで文章が増えてしまったため、今回は本の紹介だけにとどめて、その他書きたかったことは次の記事「<a title="ネゴシエーション（交渉）はゲーム。真剣になりすぎず、相手と議論したり、口論もしない。" href="https://www.a-output.com/negotiation-cohen" target="_blank" rel="noopener">ネゴシエーション（交渉）はゲーム。真剣になりすぎず、相手と議論したり、口論もしない</a>」で説明していきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">Getting to Yes：ハーバード流交渉術</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ネゴシエーション（交渉）に関する名著である『<strong>Getting to Yes：ハーバード流交渉術</strong>』は、<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/William_Ury" target="_blank" rel="noopener">ウィリアム・ユーリー（William Ury, 1953 -）</a>と<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Roger_Fisher_(academic)" target="_blank" rel="noopener">ロジャー・フィッシャー（Roger Fisher, 1922 &#8211; 2012）</a>の共著で、1981年に初版が発刊されています。もう40年以上も前になるわけですが、その本質は今でも全く色褪せません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">２人は共に交渉の専門家で、1972年に設立された<a href="https://www.pon.harvard.edu/category/research_projects/harvard-negotiation-project/" target="_blank" rel="noopener">ハーバード・ネゴシエーション・プログラム（Harvard Negotiation Project）</a>の共同創始者でもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ウィリアム・ユーリーは、カーター元アメリカ大統領の国際交渉ネットワークの設立を支援し、世界中の紛争解決に携わってきました。</span><span style="color: #262626;">ロジャー・フィッシャーも、ハーバード大学で教鞭をとりながら、和平交渉、人質事件、外交交渉、商取引・法的交渉・紛争などに関わり、特に中東の平和交渉で大きな役割を果たしました。</span><br />
<span style="color: #262626;">ウィリアム・ユーリーについては、本サイトでも以前書いた記事『<a title="なぜ人は他人の言う事を聞けないのか？ ～ 「聞く」環境を整える" href="https://www.a-output.com/people-dont-listen" target="_blank" rel="noopener">なぜ人は他人の言う事を聞けないのか？ ～ 「聞く」環境を整える</a>』で紹介しましたのでご覧下さい。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">なお、いつもの通り、私は英語版を読んでおり、日本語版は読んでいませんので、言葉や表現の違いについてはご了承ください。</span></p>
<p><div id="rinkerid12222" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-12222 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-42 ">
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</p>
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</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="NbJEsgZead"><p><a href="https://www.a-output.com/people-dont-listen">なぜ人は他人の言う事を聞けないのか？ ～ 「聞く」環境を整える</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;なぜ人は他人の言う事を聞けないのか？ ～ 「聞く」環境を整える&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/people-dont-listen/embed#?secret=72oIWD3EHY#?secret=NbJEsgZead" data-secret="NbJEsgZead" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">ネゴシエーション（交渉）とは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">私が本書に出会ったのは５、６年前ですが（2011年の英語改訂版）、本書はその後私が携わった外国企業との契約交渉において大きなヒントを与えてくれました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その契約交渉において私は当初、一般的な交渉のスタイルやマインドセット、プロセス、外部コンサルタントからの提案に縛られ、典型的なポジション争いの提案を交渉相手に仕掛け、相手もそれに応じて対抗案を提示してくるという交渉をしていました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、その交渉が行き詰まり、にっちもさっちもいかなくなった時に、この本を読み返しました。そして、本当に双方が望むことは何なのかを改めて考え、当初の提案とは全く違う内容の提案に切り替え、最終的に成立するに至ったのです。なお、その時の弁護士がそんな契約書は作ったことがないと言うので、契約書も自分で作り弁護士にリビューしてもらいました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この本は、ネゴシエーションで私たちの多くが陥ってしまう落とし穴と、本来あるべき交渉の考え方のフレームワークを教えてくれます。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>ネゴシエーション（交渉）とは、自分が欲しいものを相手から得る手段です。<br />
</strong>ネゴシエーション（交渉）と聞くととても堅苦しいイメージを持ってしまいがちですが、私たちは、仕事だけでなく、日々の生活や家庭の中でも交渉をしています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">夕食は中華がいいとかイタリアンがいいとか、週末は海に行くとか買い物に行きたいとか、大人だけでなく子どもたちも、友だちと何をして遊ぶかなど、様々なネゴシエーションをしています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、そのようにネゴシエーションの機会は多いにもかかわらず、私たちは必ずしも上手くできているわけではありません。お互いの違いを強調させる結果に終わることさえよくあります。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>本意に基づいた交渉（Principled negotiation）</h4>
<p><span style="color: #262626;">本書によると、ネゴシエーションには大きく「<strong>ソフトネゴシエーション</strong>」と「<strong>ハードネゴシエーション</strong>」の２種類のスタイルがあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ソフトネゴシエーションでは人間関係を重視してお互い衝突を避けようとし、ハードネゴシエーションではお互いが強く主張します。<br />
</span><span style="color: #262626;">どちらのスタイルでも、双方に良い結果を得ることは難しく、片方が多くを獲得し他方が譲歩する「Win &#8211; Lose」、または双方が満足する結果を得られない「Lose &#8211; Lose」という結果になることが多いです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これらの２つの方法と異なるネゴシエーションのスタイルがハーバード・ネゴシエーション・プロジェクトで開発された「<strong>本意に基づいた交渉（Principled negotiation）</strong>」です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これは、ハードでもソフトでもないものの、一方ではハードでありソフトでもある交渉方法で、お互いの主張を前面に押し出した駆け引き合戦ではなく、主張の背後にある<strong>両者が本当に望む本意（Principle）を明らかにし、お互いの真の利益（Interest）を追求する</strong>ものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">お互いが本当に望むものに対しては妥協せずハードに交渉するものの、人対人ではソフトに対応します。<strong>お互いが口や文書で主張しあうこと（ポジション）に捉われず、その主張の背景や動機、心の奥底で真に望むもの（利益）がいったい何なのか理解することにフォーカスする</strong>のです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">往々にして、交渉事は「お互いの主張＝ポジション」をめぐる攻防になります。「ポジション」とは自分が望むものを相手に提示するために言葉に仕立てたものです。私たちは自分たちが望み、相手に主張する内容を形にします。それがポジションです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、<strong>多くの場合このポジションを造り上げる段階で既にボタンをかけ違えています</strong>。</span><span style="color: #262626;">更には、相手との先々の交渉を見据えて、最初に相手に提示するときにそのポジションをふかして提示したりします。相手も、あなたの肥大化された提案に態度を硬くし、同様に肥大化したポジションを造り上げて投げ返してきます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">企業買収等、特に金額が交渉事の主体になってしまう状況では、お互いが相手を欺き、増幅したポジションを主張しあい、その後できるだけ小さな譲歩をして自分に有利な結果を得る確率を高めようとするプロセスに長い時間と多大な労力を費やします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ポジション争いの交渉がお互いの関係を悪くする可能性がある一方で、その逆に、お互いの関係を維持することに神経質になり過ぎると、相手に気を遣い過ぎて、双方とも納得できないぬるま湯のような結果しか得られないこともあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ポジションをめぐる交渉は、プロセスがはっきりしていて具体的な指標があるため分かりやすいというメリットはあるものの、交渉が何度も重なると、ポジションが自らのプライドやエゴと一体化していき<strong>、「お互いの案への攻撃」を「お互いのアイデンティティへの攻撃」</strong>とみなすようになることさえあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、<strong>ポジションをめぐる交渉では、攻撃と防御を繰り返し合う緊迫した関係が築かれ、お互いに視野が狭くなって創造的なアイデアが抑制され、本来の目的、真意に沿うような他の代替案が見えにくくなります</strong>。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;"><strong>図：ポジション争いのネゴシエーション（イメージ図）</strong><br />
</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-12298 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationposition.png" alt="" width="717" height="222" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationposition.png 1600w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationposition-300x93.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationposition-1024x317.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationposition-768x238.png 768w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationposition-1536x475.png 1536w" sizes="(max-width: 717px) 100vw, 717px" /></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>本意に基づいた交渉の事例</h4>
<p><span style="color: #262626;">本書で取り上げている分かりやすい例を紹介しましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">サダム・フセイン政権崩壊後のイラクで、農民と国営石油会社との間で起きた争いです。住むところを追われた農民たちがイラク南部で政府から耕地を借り受け、わずかながらの貯蓄と借金を使って作物を植えました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ところがその数ヵ月後、「地下に油田が発見されたので、賃貸契約に従って、すぐに土地を明け渡すように」という手紙が石油会社から農民たちのもとに届きます。農民たちと石油会社は「出て行け」「出て行かない」の一触即発の争いになりますが、交渉術の研修を受けた職員が土壇場で介入することで流血は避けられます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">彼が「この土地で、今後数ヶ月の間に何をするつもりですか？」と石油会社に聞くと「地図の作成と、地盤調査をします」という答えが返ってきます。同様に農民たちに聞くと「収穫まであと６週間なので、収穫だけはさせてほしい」と答えます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">それから間もなくして合意が成立します。「農民たちは作物を収穫してよい。その間、石油会社の準備作業の邪魔はしない。また石油会社は、農民たちの多くを労働力として雇用し工事を進めたいとも考えているので、油田掘削開始後も農業を続けてかまわない。」</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この例に示されるように、<strong>ポジションに注意を払えば払うほど、当事者の根本的な懸念に注意が払われなくなり、お互いが本当に望む合意の可能性は低くなる</strong>のです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">本書で取り上げている別の例として、組織理論と組織行動のパイオニアであるメアリー・パーカー・フォレット（Mary Parker Follett）が書いた、図書館で喧嘩をしている２人の男の話を紹介します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">１人は窓を開け、もう１人は窓を閉めたいと思っています。窓をどのくらい開けておくかについて、２人は口論を繰り返します。「隙間程度だ！」「半分！」「４分の３！」しかし２人が納得する解決策はありません。</span><br />
<span style="color: #262626;">ここに図書館員が登場し、２人になぜ窓を開けたいのかまたは閉めたいのか尋ねます。１人は「新鮮な空気を吸いたいから開けたい」、 もう１人は「すきま風を避けるために閉めたい」と答えます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">少し考えてから、彼女はこの部屋の窓は閉めておいて隣の部屋の窓を大きく開けることで、隙間風を入れることなく新鮮な空気を取り入れることにしました。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>本意に基づいた交渉の４つの原則</h4>
<p><span style="color: #262626;">以下「本意に基づいた交渉（Principled negotiation）」の４つの原則です。</span></p>
<ol>
<li><strong><span style="color: #262626;"> 問題から人を引き離す。</span></strong></li>
<li><strong><span style="color: #262626;"> ポジションではなく、お互いの本当の望みにフォーカスする。</span></strong></li>
<li><strong><span style="color: #262626;"> 結論を急がず相互にメリットのある複数の選択肢を探求する。</span></strong></li>
<li><strong><span style="color: #262626;"> 本当の望みと結びついた客観的な指標に基づいて結論を出す。</span></strong></li>
</ol>
<p><span style="color: #262626;">交渉に当たっては、自分の本意が何であるか、そして相手の本意が何であるかを明らかにする作業が必要です。しかしそれが難しいのは、お互いが本当に望むものに実は両当事者たちすら気が付いていない場合さえあるからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この「本意に基づいた交渉」を理論的・学術的で、実務的でないと批判する方もいますが、私は全くそうは思いません。駆け引き合戦が体に染みついていてそこから抜け出せず、交渉の本来の目的が何なのかを明確にしていないから双方の本意に基づいた真の利益を追求する交渉ができないのであり、人と問題を切り離すこともできないのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">具体的には以下のような点に注意する必要があります。</span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><strong><span style="color: #262626;">① 相手の立場に立って相手を理解しようとする。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">② 自分の恐れや心配の感情をベースに、相手の意図を勝手に推測しない。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">③ 感情を認め、なぜその感情を持つのか考える。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">④ 自分の問題を相手に押し付けない。相手の感情の発露に感情的に反応しない。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">⑤ 謝罪や同情を表現することは、感情を和らげるのに役立つ。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">⑥ 相手に十分な意識を払い、話を良く聞き、時に話し手のポイントを要約して自分の理解を確認する。</span></strong><br />
<strong><span style="color: #262626;">⑦ 相手の価値観に沿った提案をする。<br />
</span><span style="color: #262626;">⑧ 対立をなくそうとするのではなく、明らかにして転換する。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">最後の「対立を転換する」ことについては、以前本サイトの「<a title="コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する" href="https://www.a-output.com/conflict" target="_blank" rel="noopener">コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する</a>」でも紹介しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その際にも「ポジション」と「利益」の違いを説明しましたが、<strong>対立を鎮静すべきものと考えるのではなく、正しく対処すれば双方に機会をもたらす道具と考えられれば、お互いの利益をさらに高めることもできます</strong>。人と人、それぞれに異なる様々な考えがあるから、新しいアイデアが生まれるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>交渉において最も大事なことは、お互いを敵対者としてではなく、交渉のパートナーとして考え、対峙する関係ではなく、お互いが同じ方向を見るような共同作業をすることです</strong>。</span></p>
<p style="text-align: center;"><strong><span style="color: #262626;">図：本意に基づいた交渉（イメージ図）</span></strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-12299 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled.png" alt="" width="720" height="282" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled.png 1199w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled-300x118.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled-1024x401.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/07/negotiationPrincipled-768x301.png 768w" sizes="(max-width: 720px) 100vw, 720px" /></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>最後に</h4>
<p><span style="color: #262626;">企業間取引や国際取引において忘れがちな<strong>交渉の基本は、相手が「組織の代表者」である前に「人間」であるという点</strong>です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">つまり、交渉において人には、自分で選択し自分が思うようにコントロールしたい欲求、周囲に認められたい欲求、認められたメンバーとしてチームに所属したい欲求、勝利の欲求や地位への欲求、成功欲求などがあり、対立した関係では、交渉のプロセスで非生産的な感情が避けられません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相手にも自分と異なる背景と、視点、価値観があり、それに起因した感情があり、怒ったり、落ち込んだり、苛立ったり、不快感を表します。私たちは、自分のエゴのために自分だけに有利な立場から世界を見たり、認知バイアスで「自分の認識」と「現実」をしばしば混同したり、相手が意図したとおりに相手の言葉を解釈できず、非論理的な議論をけしかけたりします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、同じ方向を見た、信頼と、相互理解、尊敬の上に築かれた関係は、交渉をよりスムーズにし、双方が満足する結果が得られる可能性を高めるとともに、お互いの関係をさらに深くするのです。</span></p>
<p>冒頭書いたとおり、<a href="https://www.a-output.com/negotiation-cohen" target="_blank" rel="noopener">次回の記事</a>でも「交渉」についてさらに説明していきます。</p>
<p><div id="rinkerid12222" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-12222 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-42 ">
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</p>
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<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="82Ckhve87C"><p><a href="https://www.a-output.com/negotiation-cohen">ネゴシエーション（交渉）はゲーム。真剣になりすぎず、相手と議論したり、口論もしない。</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;ネゴシエーション（交渉）はゲーム。真剣になりすぎず、相手と議論したり、口論もしない。&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/negotiation-cohen/embed#?secret=6q3K6XmVI2#?secret=82Ckhve87C" data-secret="82Ckhve87C" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>The post <a href="https://www.a-output.com/getting-to-yes">書籍紹介「Getting to Yes：ハーバード流交渉術」～互いの本意を実現する交渉の方法</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>難しい会話 Difficult Conversations：恐ろしく難しい人への対応</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 17 Sep 2021 15:44:52 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[人が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[デタッチメント]]></category>
		<category><![CDATA[人間関係]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>前回、前々回と、難しい会話の対処方法を紹介しました。今回はそれでも会話を築くことができない「恐ろしく難しい人」の対処方法を紹介します。ポイントは、相手を変えようとする意識を捨て、相手を理解することに努め、決して相手の土俵 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">前回、前々回と、難しい会話の対処方法を紹介しました。今回はそれでも会話を築くことができない「恐ろしく難しい人」の対処方法を紹介します。ポイントは、相手を変えようとする意識を捨て、相手を理解することに努め、決して相手の土俵に乗らず、自分の行動を変えることです。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>はじめに</h4>
<p><span style="color: #262626;"><a title="難しい会話 Difficult Conversations：建設的な対話へのちょっとしたコツ" href="https://www.a-output.com/difficult-conversations-tips" target="_blank" rel="noopener">前回</a>、<a title="難しい会話 Difficult Conversations：学びに変える方法と、難しくなる前に対処する方法" href="https://www.a-output.com/difficult-conversations" target="_blank" rel="noopener">前々回</a>と、難しい会話の対処方法を紹介してきました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">会話は２人以上で成立するものなので、あなた１人だけの努力で必ずしも改善できるものではありません。</span><br /><span style="color: #262626;">ネガティブなオーラに包まれ、否定否定のオンパレード、会話するのがとにかく難しく苦痛な相手はいたる所に存在します。気難しい人との交流は、私たちから、エネルギー、生産性、さらには幸福感を奪い、大きな負の影響を及ぼします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">欧米など5,000人のオフィスワーカーを対象とした調査によると、その85％もが職場で何らかの人間関係のコンフリクトを抱えていました。<sup>(1)(2)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">もちろんコンフリクトは、職場だけではなく、家族や交友など、社会のあらゆる人間関係で起きます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a title="コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する" href="https://www.a-output.com/conflict">以前</a>、人と人とのコンフリクト（意見の違い）が人や組織の成長を促すと書きました。</span><span style="color: #262626;">しかし、</span><span style="color: #262626;">恐ろしく難しい人にあるのはもはや健全なコンフリクトではなく、敵対心と行き過ぎた防御心です。</span><span style="color: #262626;">そのような人とはどうしても会話の前提となるまともな２方向のコミュニケーションが成立しません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">このような人たちは明らかに組織に有害なのですが、残念ながら日本の組織の仕組みや人事制度では簡単にいなくなってもらうこともできません。今回は、そのようなとても難しい人に対応する方法を紹介します。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>恐ろしく難しい人のタイプ</h4>
<p><span style="color: #262626;">一言で恐ろしく難しい人と言っても、さまざまなタイプがあります。以下はその一部の例です。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">１．他人を蹴落としてでも、自分のアピールに全力を尽くす人</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">人の成果を横取りするのはまだかわいいレベルです。<br />自分の忙しさをアピールするためだけに、午前３時にメールを送ってきたり、日曜日にメールを送ってくる人、情報を囲んで共有せずマウントを取る人、他人の評価を相対的に下げるため、人の悪口やうわさを広げる人、自己防衛と責任転嫁のために、破壊的な行動をも厭わない人もいます。<br />他人の時間をやたらと取る割には、のらりくらりと仕事をして、ギリギリになってから仕事を振ってきて人のせいにする人たちもいます。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．自分の弱みから逃げるため、核心に迫らせない人</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">このような人は、とにかく話をややこしくします。<br />あなたが理解できないのは当たり前です。なぜなら、問題の核心に迫る会話に迫らないように、意図的に話をずらしたり、煙に巻いたり、物事を理解させないように説明するからです。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">皆さんのまわりにも、何回聞いていも話の中身が理解できない人がいませんか？<br />そのような人はわざと分からないように説明している可能性があります。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">表面的な体裁を整え、責任を回避するために、話を誇張したり、うそをついたり、意味のない話を長々したり、物事をかき回したりして、やってる感を演出します。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．人を巻き込んで、責任をなすりつけようとする人</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">常に人をいらいらさせようとする、二者択一を迫ってくる、罠に引きずり込もうとする人たちです。その巧みな仕掛けのために、知らないうちにあなたの責任にされることがあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">他人を怒らせておいて「そんなに怒らないで下さいよー」とか「なんでそんなに怒ってるんですか？」と感情の責任を押し付けてきます。</span></p>
<h5>４．自己を維持するために自分をも欺く人</h5>
<p>これは最上級に難しいタイプです。<br />アメリカの精神科医で作家である<strong>スコット・ペック（Scott Peck）</strong>は、「<strong>人の形をした悪魔（Human Evil）</strong>」と呼びます。<span style="color: #262626;"><sup>(3)</sup></span></p>
<p>以前、彼の著書『<strong>People of the Lie（邦題）平気でうそをつく人たち：虚偽と邪悪の心理学</strong>』を読んだとき、私は全身に寒気が走りました。</p>
<p>この種の人は、罪悪感を回避し、完璧な自己イメージを維持するために、他人に嘘をつくだけでなく、自分自身にも嘘をつくことができます。自分についた嘘を完全に内面化しているので、自分では嘘をついているという意識はまったくありません。</p>
<p>ある特定の人をターゲットにし、スケープゴートにして破壊していきますが、周囲の人たちから見ても、その異常さに全く気が付きません。むしろ、社会的には優秀で高く評価されたり、愛にあふれていると認識されていることさえあります。</p>
<div id="rinkerid27223" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-27223 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-42 ">
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</div>

<p>以上４つのタイプ以外にも、まだまだ多くのタイプがありますが、深入りするとメンタルに良くないので、もうやめましょう（笑）。</p>
<p><span style="color: #262626;">少なくても、<strong>恐ろしく難しい人は、あなたがまともだと思う理論、正論、常識は通用しません。敢えてずらしているからです。</strong>そして、</span><span style="color: #262626;">本当に難しい人間はとても巧妙です。その点ではプロ級です。話のつなげ方もうまく、一般の人では何の疑いもなく受け入れてしまいます。気が付いたら信じ込まされています。その巧みさにおいては、善良なあなたは足元にも及びません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">感情的になったらあなたの負けです。<br />こちらも考えを変えなければなりません。以下は、難しい人に対峙するポイントです。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-7591 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/a56a601c610dad243709e11ad2d5229b.png" alt="" width="410" height="209" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/a56a601c610dad243709e11ad2d5229b.png 1172w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/a56a601c610dad243709e11ad2d5229b-300x153.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/a56a601c610dad243709e11ad2d5229b-1024x522.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/a56a601c610dad243709e11ad2d5229b-768x392.png 768w" sizes="(max-width: 410px) 100vw, 410px" /></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>難しい人の対処仕方</h4>
<h5><span style="color: #262626;">１．相手を変えようとする意識を捨てる</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">まず、相手に何かを理解させたり、説得したり、コントロールしようとする一切の意識を捨てましょう。理屈や道理が通じる相手ではありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>変えなければならないのは、あなた自身であり、相手ではありません。</strong></span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>自分の考え方を伝えることはあっても、それを押し付けてはいけません。判断の責任は相手に持たせます。</strong>それ以上のことをする必要はありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">あなたは誤解されたり、嫌われることを心配するかもしれませんが、気にした途端、相手にペースを奪われます。そのような人に認められる必要はありません。嫌われて大いに結構です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">相談したり、提案したり、指示した途端、相手はその責任をあなたに押し付けてくるので、不用意に、何かを相談したり、提案もしないでください。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、感情的になって騒いでいる人に「静かにしなさい、落ち着きなさい」と言っても、状況が収まらないだけでなく、知らない間にあなたがその場の責任を引き受けてしまいます。「静かにした方がいいと思うよ」など意見だけを伝え、相手の行動の責任は相手にあるままにしておくのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">必要な場合は、あなたの思いや考えに基づいてではなく、明確なルールに則って相手を縛ります。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．相手の理解に努め、なぜそういう態度や行動を取るのかその動機を考える</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">大切なのは相手の人格を非難することではなく、<strong>相手の考えがどこから来ているのか、相手が置かれている状況に目を向けることです。</strong></span></p>
<p><span style="color: #262626;">「どうしてそう考えるんだろう」と相手の立場になってその動機を冷静に様々な角度から考えてみてください。そのために相手に質問をする必要がある場合は、とげのない思慮深い言葉を選ぶよう細心の注意を払いましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そうすることで、相手と自分が見ている事実が違うことに気が付くかもしれません。個人的な事情や、置かれた状況、物の見方が違うかもしれません。そのために不安に駆られたり、何か避けようとして躍起になっているかもしれません。その動機が、あなたに対する言動に繋がり、特定の行動として現れていることが分かるかもしれません。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">相手の理解に徹することはあなたを謙虚にします。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">コミュニケーションのコツとしては、声を荒げたり相手を見下した言い方をしない、穏やかに話す、相手が一息つくまで待つなどです。<br /><strong>相手を理解したいと思い、理解に徹することです。</strong>そうすれば、自然と感情は抑えられるはずです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．自分の意識と行動を変える</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">繰り返しになりますが、<strong>難しい相手との関係において変えることができるのは、あなたの意識と行動だけです。</strong></span><span style="color: #262626;">よくありがちな間違いは、相手の文句ばかり言って、自分の考え方や行動を変えないことです。相手の文句ばかり言っていては、一生かかっても問題は解決できません。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">あなた自身が行動を変えないのなら、ある意味、あなたも問題に加担しています</span><span style="color: #262626;">。</span><span style="color: #262626;">自分は間違っていないという考えから抜け出せないあなたも問題なのです。</span></strong></p>
<p><span style="color: #262626;">それを克服するためには、自分の対応の間違いが明らかになったら素直にそれを認め、その間違いを取り除く行動を相手に求めるのではなく自分が実行するのです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">４．自分と相手の間に十分な距離を取り、決して相手の土俵に乗らない</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">あなたを悩ませる問題人物が赤の他人であれば、全く関わらないという選択肢もありますが、残念ながら、仕事の関係などで、全く無関係でいられないこともあるでしょう。そんな状況でも相手と適度な距離を取るのが大切です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">難しい人が声を荒げると、ついつい怒鳴り返したり反論したくなりますね。しかし、それでは相手の思うつぼです。相手が「近寄って来い」とメッセージを送ってきていて、あなたは近寄ってしまっているのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">難しい人は巧みに２人の間のフェンスを乗り越え侵入し、あなたのロジックを壊し、自分の土俵に引き込もうとします。大量のメールやメッセージを受け取るかもしれませんが、いちいち反応する必要はありません。</span><span style="color: #262626;">そんな人に嫌われることを恐れてはいけません、そもそもすでに本心では嫌われていますから（笑）。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">嘘つき呼ばわりされたり、悪者扱い、誹謗中傷されても、その撒かれた餌に近づかず、感情的にならず、逆に距離を取って、必要以上のことは話さず、安易に同意もしません。冷静さを保ち、相手の話を聞く事に集中し、嵐が去るのを待つのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">日本でも「心の知能指数」や「感情知能」として紹介されることが増えてきた「<strong>エモーショナル・インテリジェンス（Emotional Intelligence : EQ）</strong>」で引用される言葉に「<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Apatheia" target="_blank" rel="noopener">アパテイア（apatheia）</a>」があります。<sup>(4)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">「アパテイア（apatheia）」はもともと哲学用語で、感情に邪魔されない心の状態です。アパテイア（apatheia）は、無関心（apathy）ではなく、平静な状態を意味します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">感情的に他人に近づきすぎて影響を受けたり（巻き込まれ型）、世界から完全に離れる（解離型）のでもなく、他人と距離を取るものの、世界の秩序の一部にある状態です。この２つの状態の間にあるスイートスポットを見つけることができれば、外の世界で起きることから悪い影響を受けず、満足感と良い感情を維持できるのです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">５．結局すべての問題を解決できるわけではない</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">あなたは、すべての問題を解決できるわけではありませんし、すべてに責任があるのでもありません。すべてに責任を感じる必要もありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">聖徳太子やブッダでさえ全ての人に対応できたわけでなく、全ての問題を解決できたのでもありません。あなたは聖人でも偉人でもなく、一般人です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">考えられる限りのことをした結果、満足できなくても、自分を責めないことです。相手の問題を自分の問題にしてはいけません。あなたの仕事は、他人の問題を引き取ることではありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B01LZXTY4K/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&amp;btkr=1" target="_blank" rel="noopener">The HBR Guide to Dealing with Conflict</a>」の著者である<a href="http://www.amyegallo.com/" target="_blank" rel="noopener">エイミー・ギャロ</a>も、どんなにあなたが頑張ろうが対処できない人は必ずいて、それは仕方がないことだと述べています。</span></p>
<blockquote>
<p>時々人はあなたに怒り狂うでしょう。。。それでOKです。<br />     ～ エイミー・ギャロ<br />Sometimes people are going to be mad at you &#8230; AND THAT&#8217;S OK. <br />     ～ Amy Gallo</p>
</blockquote>
<p><span style="color: #262626;">難しい人と対峙すると、ものすごいエネルギーを奪われます。そのストレスがパフォーマンスを下げるだけでなく、そのために心と体まで害してしまってはあまりに不条理です。一線を引き、それ以上の努力はしないことです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">あなたのそのエネルギーを、自分や家族のため、世界平和、社会貢献などもっと有意義なことに使ってください。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-7587 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/67299f45ac829d12f55d61af21cc8430.png" alt="" width="635" height="235" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/67299f45ac829d12f55d61af21cc8430.png 1402w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/67299f45ac829d12f55d61af21cc8430-300x111.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/67299f45ac829d12f55d61af21cc8430-1024x379.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/09/67299f45ac829d12f55d61af21cc8430-768x284.png 768w" sizes="(max-width: 635px) 100vw, 635px" /></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>最後に</h4>
<p><span style="color: #262626;">チベット仏教に「<strong>トンレン（Tonglen）</strong>」という言葉があります。<br />誰か嫌な人や苦手な人と対峙した時にも利用できるもので、痛みや混乱を感じた時に、その感情、質感、匂いのすべて、更には相手の痛みも含めたすべてを息を吸うように受け入れ、息を吐き出してそれを自由にします。<sup>(5)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">自分と他者の苦しみを受け入れ、息を吐き出すときに幸福を与えるイメージですが、ただ単に、息と共に感情を大きく吸い取り、ゆっくり吐き出して解放するだけでも確かに楽になる気がします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">最後にポイントを簡潔にまとめました。</span></p>
<ol>
<li><span style="color: #262626;">あなたの前提を捨てる</span></li>
<li>相手の良し悪しを判断しない</li>
<li><span style="color: #262626;">相手に興味を持ち、 聞き、理解することに集中する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">相手の人格、人柄ではなく、背景、関心、動機、意図、課題とその捉え方を理解することに集中する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">感情に感情で返さない。落ち着き、冷静でいる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">沈黙を利用する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">売られたけんかを買わない</span></li>
<li><span style="color: #262626;">相手の土俵に乗らない。嘘には真実で返し、否定には肯定で返す</span></li>
<li><span style="color: #262626;">限界点を設定する。あなたは全てを解決できる訳ではない</span></li>
<li>深呼吸して気持ちを楽にする</li>
</ol>
<p><span style="color: #262626;">皆さんも恐ろしく難しい人に人生を振り回されないように、変えられないことは変えられないと割り切って対応していきしょう！</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献<br />(1) &#8220;<a href="https://shop.themyersbriggs.com/Pdfs/CPP_Global_Human_Capital_Report_Workplace_Conflict.pdf" target="_blank" rel="noopener">CPP Global Human Capital Report &#8211; Workplace Conflict and How Business can Harness It To Thrive</a>&#8220;, CPP, Inc., 2008/7.<br />(2) Scott Mautz, &#8220;<a href="https://www.inc.com/scott-mautz/6-ways-to-gracefully-handle-most-difficult-people-in-your-life.html" target="_blank" rel="noopener">6 Ways to Gracefully Handle the Most Difficult People in Your Life Co-workers or any difficult people in your life don&#8217;t have to cause you so much angst</a>&#8220;, Inc., 2019/10.<br />(3) M. Scott Peck, &#8220;People of the Lie&#8221;, Touchstone, 1998/1.<br />(4) Drew Bird, &#8220;<a href="https://enterprisersproject.com/article/2019/6/emotional-intelligence-difficult-coworkers" target="_blank" rel="noopener">Emotional intelligence: How to work with people you don’t like</a>&#8220;, The Enterprisers Project, 2019/6.<br />(5) Pema Chödrön, &#8220;Living Beautifully: with Uncertainty and Change&#8221;, Shambhala, 2012/10.<br /></span><span style="color: #262626;">(6) Karen Young, &#8220;<a href="https://www.heysigmund.com/toxic-people-16-practical-powerful-ways-to-deal-with-them/" target="_blank" rel="noopener">Toxic People: 16 Practical, Powerful Ways to Deal With Them</a>&#8220;, Hey Sigmund<br />(7) Karen Young, &#8220;<a href="https://www.heysigmund.com/toxic-people/" target="_blank" rel="noopener">Toxic People: 12 Things They Do and How to Deal with Them</a>&#8220;, Hey Sigmund<br />(8) Barbara Markway, Reviewed by Lybi Ma, &#8220;<a href="https://www.psychologytoday.com/us/blog/living-the-questions/201503/20-expert-tactics-dealing-difficult-people" target="_blank" rel="noopener">20 Expert Tactics for Dealing with Difficult People</a>&#8220;, Psychology Today, 2015/3.</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="ebwiHyXffN"><a href="https://www.a-output.com/difficult-conversations">難しい会話 Difficult Conversations：学びに変える方法と、難しくなる前に対処する方法</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;難しい会話 Difficult Conversations：学びに変える方法と、難しくなる前に対処する方法&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/difficult-conversations/embed#?secret=KzXJ1eSp6J#?secret=ebwiHyXffN" data-secret="ebwiHyXffN" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="Hs2hLl1zM5"><a href="https://www.a-output.com/difficult-conversations-tips">難しい会話 Difficult Conversations：建設的な対話へのちょっとしたコツ</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;難しい会話 Difficult Conversations：建設的な対話へのちょっとしたコツ&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/difficult-conversations-tips/embed#?secret=pvmukXeJXQ#?secret=Hs2hLl1zM5" data-secret="Hs2hLl1zM5" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>


<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="zV5ts93Zf9"><a href="https://www.a-output.com/the-road-less-traveled">The Road Less Traveled：人生の困難を受けとめる道。進む人が少ない道</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;The Road Less Traveled：人生の困難を受けとめる道。進む人が少ない道&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/the-road-less-traveled/embed#?secret=5F9QT7kYTe#?secret=zV5ts93Zf9" data-secret="zV5ts93Zf9" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
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		<title>認知的不協和って何？ パーパスで個人や組織の矛盾を乗り越え成長につなげよう</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 18 Jul 2021 03:56:04 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[人が変わる]]></category>
		<category><![CDATA[コンフリクト]]></category>
		<category><![CDATA[チェンジマネジメント]]></category>
		<category><![CDATA[パーパス・ドリブン]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>
		<category><![CDATA[心理学]]></category>
		<category><![CDATA[社会心理学]]></category>
		<category><![CDATA[組織改革]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>私たちの脳は矛盾する情報を嫌います。脳は、頭の中に既にある信念と反する新しい情報に不快感を引き起こします。この状態を認知的不協和と言います。しかし一方では、人が成長するには認知的不協和を乗り越えていかなければなりません。 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">私たちの脳は矛盾する情報を嫌います。脳は、頭の中に既にある信念と反する新しい情報に不快感を引き起こします。この状態を認知的不協和と言います。しかし一方では、人が成長するには認知的不協和を乗り越えていかなければなりません。そのためには認知的不協和があることを受けとめ、目的（パーパス）と成長意欲で乗り越えていきます。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">認知的不協和（cognitive dissonance）とは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">私たちの脳は矛盾する情報を嫌います。頭の中に既にある考えや信念と反する新しい情報が外からインプットされると、相反する情報が混在する状態に脳が不快感を引き起こします。この状態を<strong>認知的不協和（cognitive dissonance）</strong>と言います<sup>(1)</sup>。</span></p>
<p style="text-align: center;">図：<span style="color: #262626;">認知的不協和のイメージ図</span><span style="color: #262626;"><a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/5ca9f302129926e4d0d72a35a851e7b7.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-6325 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/5ca9f302129926e4d0d72a35a851e7b7.png" alt="" width="415" height="259" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/5ca9f302129926e4d0d72a35a851e7b7.png 922w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/5ca9f302129926e4d0d72a35a851e7b7-300x187.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/5ca9f302129926e4d0d72a35a851e7b7-768x480.png 768w" sizes="(max-width: 415px) 100vw, 415px" /></a></span></p>
<p><span style="color: #262626;">認知的不協和が生じると、脳はその心理的な不快を解消し調和を取り戻すため、認知的不協和を減らす方法を探します。</span><br />
<span style="color: #262626;">具体的には、以下の２つどちらかの方法で認知的不協和は軽減できます。</span><br />
<span style="color: #262626;">1）新しい情報を受け入れ、今までの考え方や行動を変える。</span><br />
<span style="color: #262626;">2）新しい情報を拒否する。具体的には、情報を無視したり、ねじ曲げたり、その情報の重要度を薄めたり、自分なりの解釈を加えるなどして、従来からの行動や考え方を正当化する。</span></p>
<p style="text-align: center;">図：<span style="color: #262626;">認知的不協和と２つの対応方法</span><a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-6330 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46.png" alt="" width="672" height="303" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46.png 1600w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46-300x135.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46-1024x461.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46-768x346.png 768w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/ed57de65fa9cd5c84f29f5d7a6375e46-1536x692.png 1536w" sizes="(max-width: 672px) 100vw, 672px" /></a>～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">認知的不協和：個人の事例</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">分かりやすい例として、たばこを吸う人の例を挙げましょう<sup>(2)</sup>。</span><br />
<span style="color: #262626;">下図のように、ほとんどの喫煙者は、肺ガン等の健康リスクを知りながら、たばこを吸い続けます。先に紹介した２つの方法のどちらかを選択して自分自身の矛盾を解消します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">1）１つ目の方法は、健康リスクを受け入れ、たばこをやめるというアクションを起こして矛盾を解消する方法です。<br />
しかし、人間には<strong>現状維持バイアス</strong>があり、また、ニコチンの依存性もあるため、喫煙者にとってやめるハードルは高く、通常は何か大きなきっかけがないと、この選択肢を取ることができません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">2）２つ目の方法は、健康被害の情報をそもそも無視したり、「たばこを吸っても肺ガンにならないかもしれないし、早死もしないだろう」、「たばこをやめても、交通事故や不慮の事故で早期死亡のリスクは常にある」など情報を軽視したり、問題をすり替えることで従来からの行動を正当化する方法です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">２つ目の方法は、１つ目の方法に比べてとても楽です。頭の中で情報の捉え方を変えるだけで、従来からの考え方との矛盾を解消でき、自分の行動を変える必要が全くないからです。</span><br />
<span style="color: #262626;">脳は、このように既にある考えや行動、信念を支持する情報を欲しがり、それに反する情報を無視したり集めようとしません。これは<strong>確証バイアス（confirmation bias）</strong>と呼ばれます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：認知的不協和と２つの対応方法（個人の事例：たばこ）</span><a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-6329 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158.png" alt="" width="713" height="353" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158.png 1600w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158-300x149.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158-1024x508.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158-768x381.png 768w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/6843776e9c756055b239fcb36b28f158-1536x761.png 1536w" sizes="(max-width: 713px) 100vw, 713px" /></a></p>
<p><span style="color: #262626;">人が変化するということは、認知的不協和がもたらす不安や心配を乗り越えて行動を変えることですが、これには、心の準備が必要で、またそれなりのスキルが必要な場合もあり、時間がかかります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">長く吸い続けたたばこをやめるといった、大きなハードルを乗り越えなけばならない場合には、何か「気づき」や「きっかけ」が必要になることも多いです。人にふと言われたり、何かの機会で物事を違う角度から「はっ」と見えるようになる出来事です。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">下のYoutube動画は、カンヌ・ライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル（世界３大広告賞の１つ）で2012年に銅賞を受賞したタイの健康促進基金（Thai Health Promotion Foundation）の禁煙キャンペーンの動画です。</span><br />
<span style="color: #262626;">字幕が英語で申し訳ありませんが、映像を見るだけでだいたい分かると思います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">街角でたばこで吸っている大人たちに、小学生位の男の子と女の子がたばこを片手に近寄っていき、「火を貸してくれませんか？」とお願いします。</span><br />
<span style="color: #262626;">大人たちはその子供たちに「ガンになったら喉に穴を開けて手術をする事になるよ。怖いでしょ。」「早死するぞ。生きてもっと遊びたいだろう？」「いいか、たばこは毒なんだ」と諭します。</span><br />
<span style="color: #262626;">子供は別れ際、大人たちに一切れのメモ紙を渡し去っていきます。それにはこう書かれています。</span><br />
<span style="color: #262626;">「あなたは僕を心配してくれる。でもなぜ自分自身の心配はしないの？- You worry about me. But why not about yourself?」</span><br />
<span style="color: #262626;">このメモを見た瞬間、大人たちは「はっ」とします。<br />
自分の行動と自ら発した子供への忠告が、彼らに強烈な認知的不協和をもたらしたのです。この広告後基金のホットラインへの電話は40%増加し、キャンペーンは大きな成果をもたらしただけでなく、国境を越えて世界中に広がりました。<br />
</span><br />
<iframe title="YouTube video player" src="https://www.youtube.com/embed/g_YZ_PtMkw0" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">認知的不協和：組織の事例</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">認知的不協和は個人だけでなく組織にも当てはまります<sup>(3)</sup></span><span style="color: #262626;">。<br />
</span><span style="color: #262626;">不確実性が高い世の中にあって、会社には変化が求められています。</span><span style="color: #262626;">しかし、組織も個人と同様で、仕事のやり方や、考え方、組織の仕組みが何十年も定着した会社にとって、迫られている変化は、それまでの考え方や行動と相反するもので、認知的不協和をもたらします。個人と同様に、組織も不安に陥り混乱したり、抵抗します。</span><br />
<span style="color: #262626;">組織の場合も対応する方法は２つです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">1）１つ目の方法はビジネス環境の変化を受け入れ、会社も変化していく決断をすることです。なお会社の変革を実現するためには、まず組織のリーダーが率先して行動を変化する必要があります<sup>(4)</sup>。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">2）２つ目の方法は、ビジネス環境の変化の情報を避ける、当社にはまだ影響は限定的など、情報を無視したり軽視する方法です。</span><span style="color: #262626;">とは言え、ビジネス環境の変化が至る所で叫ばれる昨今、それを無視したり軽視し続けることは難しいです。<br />
そのため、リーダー自身は行動を変えないが、従業員に変化を強要することが行われます。従業員が変わらないと嘆くことで、リーダー自身の認知的不協和を解消する方法です。しかし、外部からの認知的不協和に加え、リーダー自らが組織内部にこのような矛盾・ダブルスタンダードを作り上げてしまうと、従業員から大きな不信・不和を生み、組織は求心力を失いバラバラになっていきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：認知的不協和と２つの対応方法（組織の事例）</span><a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-6337 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999.png" alt="" width="715" height="354" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999.png 1600w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999-300x149.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999-1024x508.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999-768x381.png 768w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/4a459b1b9bad7d34e514a913b532b999-1536x761.png 1536w" sizes="(max-width: 715px) 100vw, 715px" /></a></p>
<p><span style="color: #262626;">先ほど紹介した確証バイアスの効果もあり、人は、認知的不協和に対して現状維持を選択し続けた場合、つまり、図の下側の負のループを繰り返せば繰り返すほど、そのループが強化され、図右上の行動の変化に移ることが難しくなります。</span><br />
<span style="color: #262626;">組織でも、リーダーが認知的不協和に対して、自分は変化しないという選択肢をいったん選んでしまうと、組織自らの意思で負のループを抜け出し行動の変化に移行することは難しくなります<sup>(5)</sup>。</span><br />
<span style="color: #262626;">また、選択肢のコンフリクト（対立）が大きいほど合理的な判断をするのが難しく<sup>(6)</sup>、認知的不協和が、大きな行動、強いコミットメントを求めるほど、「負の選択」にしがみつき、現状維持のループを死守しようとします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">このようになると、負のループから抜け出すには、先ほどの個人のケースと同様に、見方のフレームを大きく変えるような、なにかしらの「きっかけ」、トリガーとなる出来事が必要になります。</span><br />
<span style="color: #262626;">企業の場合、残念ながら、データ改ざんなどの不祥事が報道で全国に明るみになったり、会社が債務超過や経営危機に陥る事がこのトリガーになること事もあります。不祥事に至るまで組織自らの自浄作用では対処できず、負のスパイラルを降下し続けていく会社も残念ながら少なからず存在します。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">認知的不協和を成長につなげる</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">世の中の情報から自らを遮断したり、変化を他人に押し付けて、現状維持を選択しても、残念ながら世の中はあなたが思い込んだようには止まっていてくれず、変化し続けます。<br />
この文章を書いているのは、2021年7月、日本ではコロナウイルス第5波の直前、東京オリンピック開催直前という状況です。コロナウイルス、東京オリンピックに関しても、強烈な認知的不協和が存在し、多くの人が自分の現状維持を守る狭義な解釈や、他人に押し付ける見解を付け加えますが、コロナウイルスは、人間が都合良く解釈するようには動いてくれません。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">では、この認知的不協和を乗り越えていくにはどうしたら良いのでしょうか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">変化とは現状から新しい状態に移ることです。つまり認知的不協和に対して、先に紹介した１つ目の選択肢を取る事です。<br />
</span><span style="color: #262626;">認知的不協和は、反対から見れば、既存の信念や態度を変えることで自分を変え成長できるきっかけでもあります。<a title="コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する" href="https://www.a-output.com/conflict" target="_blank" rel="noopener">以前紹介したコンフリクト（意見の対立）</a>とも共通するものですが、健全なコンフリクト（対立＝不協和）は個人や組織に成長の機会を与えます。コンフリクトがない組織は、対立する意見の交換が出来ず、古く限られた情報でしか物事を判断せず、時代の変化に合わせて成長することができません。</span></p>
<h5>１．認知的不協和がある事を受け入れる</h5>
<p><span style="color: #262626;">認知的不協和を成長につなげるためには、まず人間の仕組みとして誰にでも認知的不協和が生じることを理解し受け入れます。</span><br />
<span style="color: #262626;">認知的不協和は、未知なる世界は危険な場所なので行くべきでないと脳が警告しているのです。不確実さは不安を掻き立てるもので、不確実な領域に踏み込むのを恐れるのは、人間の自然な反応だと受けとめることです。そして一方では、認知的不協和は成長するために避けて通れない過程であるとも認識することです。<br />
</span><span style="color: #262626;">認知的不協和を受けとめられれば、自分で自分を意識的にコントロールすることができます。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．パーパス（目的）を明確にし、達成意欲で認知的不協和に打ち勝つ</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">認知的不協和の解消のため、私たちの脳は安心・安全な現状へと私たちを引き戻そうとします。</span><br />
<span style="color: #262626;">一方で私たちは、現状を打ち破り、何か新しいことを達成することも望みます。心理学者マズローは人間の欲求を５段階に分類しましたが、５段階目の最高レベルの人間の欲求は自己実現です<sup>(7)</sup>。つまり自分を成長させ、自分の目的を達成することです。</span><br />
<span style="color: #262626;">また、新しいことへのチャレンジや、その達成で、私たちの脳にはドーパミンが分泌されます。ドーパミンは、楽しさ、嬉しさ、モチベーションを高める神経伝達物質です。<br />
</span><span style="color: #262626;">私たちの脳は現状維持を望む一方、変化し成長すればそれはそれで喜ぶのです。言ってみれば、脳の仕組みそのものも矛盾しているわけです（笑）。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">目標達成意欲、成長意欲によって、認知的不協和、現状維持バイアスに打ち勝つのです。<br />
そのために明確で強い目的（パーパス）を持ち、達成したい目標や望む結果を明らかにするのです。強いパーパスを持つことで現状と未来の間にある溝が明らかになり、そこに未来への道が築かれます。この未来へと繋がる道は「パーパス＝行き先」を明確にすることで見えてくるのです。そして道ができることで、その道を一歩一歩進んでいけるのです<sup>(8)</sup><sup>(9)</sup>。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：現状維持とパーパス・自己実現の綱引き</span><a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/c464e9af935d88ae12220321d17c2ae9.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-6347 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/c464e9af935d88ae12220321d17c2ae9.png" alt="" width="673" height="209" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/c464e9af935d88ae12220321d17c2ae9.png 1093w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/c464e9af935d88ae12220321d17c2ae9-300x93.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/c464e9af935d88ae12220321d17c2ae9-1024x319.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/07/c464e9af935d88ae12220321d17c2ae9-768x239.png 768w" sizes="(max-width: 673px) 100vw, 673px" /></a></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>最後に</h4>
<p><span style="color: #262626;">先ほど紹介した東京オリンピックですが、コロナ禍前は復興五輪とか、おもてなしなどのメッセージが掲げられていました。コロナによって世界は一変してしまったので、本来は目的や意義の再定義が必要だったはずですが、なし崩し的に開催直前まで来てしまったのがとても残念です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コロナウイルス対応に限らず、私たちの社会は矛盾だらけです。私たちは多くの認知的不協和に対して、知らず知らずのうちに情報を無視・軽視・歪曲し、現状を維持する選択を取っています。</span><br />
<span style="color: #262626;">例えば環境問題にしても、いくら環境負荷軽減を訴えても、環境に負の影響をひとつも与えず生活することは、誰一人できないでしょう。そういう意味で認知的不協和を完全に解消することは出来ません。しかし、誰でも影響を少しでも軽減する取り組みを行うことは可能です。<br />
大切なのは、どんなことでも、どんなに小さくてもいいので、認知的不協和の負のループから抜け出し、行動を起こすことです。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br />
<span style="color: #262626;">(1) Festinger, L., “A Theory of Cognitive Dissonance”, California: Stanford University Press, 1957.<br />
(2) &#8220;<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%9A%84%E4%B8%8D%E5%8D%94%E5%92%8C" target="_blank" rel="noopener">認知的不協和</a>&#8220;, wikipedia</span><br />
<span style="color: #262626;">(3) Omer Caliskan, Gokce Gokalp, &#8220;<a href="https://www.researchgate.net/publication/347983909_A_Micro-Level_Perspective_in_Organizational_Change_Cognitive_Dissonance_Sense-Making_and_Attitude_Change" target="_blank" rel="noopener">A Micro-Level Perspective in Organizational Change: Cognitive Dissonance, Sense-Making and Attitude Change</a>&#8220;, Educational Administration Theory and Practice journal. 26. 719-742, 2020.<br />
</span>(4) Maya Vujosevic, &#8220;<a href="https://alfredadler.edu/sites/default/files/Vujosevic%20MP%202011.pdf" target="_blank" rel="noopener">The Effects of Leadership Style and Cognitive Dissonance on Team Success</a>&#8220;, 2011/6.<br />
<span style="color: #262626;">(5) Jeff Stibel, &#8220;<a href="https://hbr.org/2008/07/ceos-and-cognitive-dissonance" target="_blank" rel="noopener">CEOs and Cognitive Dissonance</a>&#8220;, Harvard Business Review, 2008/7.<br />
(6) &#8220;<a href="https://www.edbatista.com/2018/07/the-cognitive-dissonance-of-the-ceo.html" target="_blank" rel="noopener">The Cognitive Dissonance of the CEO</a>&#8220;, Ed Batista, 2018/7.<br />
(7) Abraham Maslow,  &#8220;<a href="http://psychclassics.yorku.ca/Maslow/motivation.htm" target="_blank" rel="noopener">A theory of Human Motivation</a>&#8220;, the journal Psychological Review, , 50, 370-396, 1943.<br />
(8) Kevin Aillaud, &#8220;<a href="https://thealphamalecoach.com/ep122-why-change-is-difficult/" target="_blank" rel="noopener">Why Change is Difficult</a>&#8220;, The Alpha Male Coach, 2021/1.<br />
(9) Emily Lawson, Colin Price, &#8220;<a href="https://www.mckinsey.com/business-functions/organization/our-insights/the-psychology-of-change-management" target="_blank" rel="noopener">The psychology of change management</a>&#8220;, McKinsey &amp; Company, 2003/6.<br />
</span></p>
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<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="nO3j5QAaQs"><p><a href="https://www.a-output.com/conflict">コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;コンフリクト（意見の対立）の５つのタイプ：コンフリクトは「解決」でなく「転換」する&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/conflict/embed#?secret=JGLWCrca1K#?secret=nO3j5QAaQs" data-secret="nO3j5QAaQs" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>The post <a href="https://www.a-output.com/cognitive-dissonance">認知的不協和って何？ パーパスで個人や組織の矛盾を乗り越え成長につなげよう</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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