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	<title>海外建設 | あきと アウトプット</title>
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	<description>人と組織と社会の「変わる」をサポートします</description>
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	<title>海外建設 | あきと アウトプット</title>
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	<item>
		<title>協働的なプロジェクト契約約款NECの拡大と課題：香港の事例</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 05 Feb 2023 06:52:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[コラボラティブ契約]]></category>
		<category><![CDATA[海外契約・パートナリング]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>NECは従来の関係者の対立した関係を変え、協働的な関係を促す建設プロジェクトの契約約款でありフレームワークでもあります。香港では今ではほとんどの大型公共事業に導入されています。一方で、まだ取り組みが進まない部分もあり、そ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">NECは従来の関係者の対立した関係を変え、協働的な関係を促す建設プロジェクトの契約約款でありフレームワークでもあります。香港では今ではほとんどの大型公共事業に導入されています。一方で、まだ取り組みが進まない部分もあり、その香港での取り組みと課題を紹介します。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">NEC(New Engineering Contract)契約約款とは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">プロジェクトを遂行する上で、契約は、当事者たちの関係を形成する重要な役割を果たします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a href="https://www.neccontract.com/?srsltid=AfmBOopj5sxaLuXdAFKbKpqgYgOA0yl7q-IqZPUbJpiWPebsw4khYiTc" target="_blank" rel="noopener"><strong>NEC(New Engineering Contract)</strong></a>は、建設プロジェクトを管理するための新しく革新的な契約約款として<a href="https://ice.org.uk/" target="_blank" rel="noopener">ICE（イギリス土木学会）</a>によって1993年に第１版が誕生しました（新しいと言っても、もう30年</span><span style="color: #262626;">前ですが。なお、日本の電機メーカーのNECとは全く関係ありません）。NECはその後改定が重ねられ、現時点では2017年に発行されたNEC4が最新版です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting)：プロジェクトの新しい契約の形" href="https://www.a-output.com/ipd001" target="_blank" rel="noopener">以前も紹介しました</a>が、NECの基本原理は「相互の信頼と協力の精神に基づき行動すること」です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">契約当事者間で対立したり不平等な立場を強いられることが多い従来型のプロジェクトの仕組みと当事者の関係を新たなものに変え、対立を最小限に抑えて、リスクの公平な配分を促し、相互の信頼と協力を改善するものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">NECには大きく３つの原則があります。<br />
それは「明確でシンプルであること」、「柔軟で自由度があること」、「よいマネジメントを喚起するものであること」です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>「明確でシンプルである」</strong>ために、当事者がとるべき行動を明確にし、法律用語や難しい言い回しは最小限に抑え、分かりやすい普通の言葉で、誤解を生むような主観的な表現を避けるように書かれています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>「柔軟で自由度がある」</strong>ために、コアとなる約款に加えて、支払い条項やその他の条項に関する様々なオプションがあり、プロジェクトに合わせてそれらを組み合わせて、工事契約のみならずコンサルタント契約やサプライヤー契約など幅広く使用できるようになっています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>「よいマネジメントを喚起するものである」</strong>ために、いかなる手順も合理的な決断から遠ざけるものであってはならず、すべての手順が全当事者に効果的であるように設計されます。先を見越して協働することで問題を予見してリスクを低減し、それぞれの機能と責任の分担を明確にすることで、当事者たちの責任感とモチベーションを高めます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">特徴的な仕組みの１つが、<strong>早期警告（Early warning）</strong>で、発注者側の管理者であるプロジェクトマネージャーと請負業者の双方に、プロジェクトの期間、コスト、品質に悪影響を及ぼす可能性のある事柄やリスクに気づいた場合、相手方に書面で通知することが義務付けられています。<br />
この早期警告メカニズムにより、リスクや不確実性を積極的に共同管理し、問題の回避とリスク低減に集中することができます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また請負者が支払いを受ける出来事（<strong>Compensation events</strong>）が明確になっている点も特徴的で、これによって当事者間に費用の面で争いが発生するのを防ぎます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">海外のプロジェクトにおいて日本企業が締結する契約のベースになることの多いFIDIC契約約款が、全体としては従来型の当事者間の関係性を踏襲しつつも、その義務や責任を明確にし、手順を厳格に規定しているのに対して、NEC約款は、早期警戒やプロジェクトプログラムの更新規定に見られるように、関係者の協業に重きを置き、契約の仕組みを通じて、積極的で協調的な共同リスク管理のアプローチを促します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">NECが早期警告の原則をもつ一方で、FIDICのアプローチでは、請負業者は、問題やリスクが発生した後に工期延伸や追加費用請求をすることになり、工事期間中に問題やリスクが発生しても、両当事者が必ずしも迅速に話し合い合理的な行動を取れるわけでもなく、結果的に難しい立場に置かれ、後々紛争まで発展してしまうこともあります。<br />
プロジェクト実行段階での変更事象のほとんどが、個々の関係者にとって実質的なリスクを伴うため、協調的な姿勢から自己中心的な姿勢へと関係者を誘導してしまうのです。<br />
NECでは、リスク管理と変更管理が早期警告システムによって結びつけられており、プロジェクトパートナーが不測の事態に陥っても安心できるような強力なシグナルを含んでいます。<sup>(1)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">NECのメリットを簡単にまとめると、次のようになります。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">従来型の契約形態に比べ、協業を促し、より一貫して自らの仕事の目的を達成することができる。</span></li>
<li><span style="color: #262626;">コスト超過や遅延、完成したプロジェクトの問題などの使用者のリスクを軽減する。</span></li>
<li><span style="color: #262626;">請負業者、下請け業者、サプライヤーのそれぞれが利益を達成する可能性が高い。</span></li>
<li><span style="color: #262626;">利害関係者の関与によりプロジェクトマネジメントの機能が強化される。</span></li>
<li><span style="color: #262626;">契約当事者に、相互信頼と協力関係を構築するためのパートナーリングのアプローチを奨励し、紛争を回避または軽減する。</span></li>
<li><span style="color: #262626;">従来型の契約の入札額に含まれる請負者のリスクプレミアム（リスク費用）を低減し、また公平なリスク配分を促進する。</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">なお、NECの契約を利用したプロジェクトの成功には次の要素が必要になります。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">すべての当事者からの前向きで積極的な姿勢</span></li>
<li><span style="color: #262626;">トップマネジメントのコミットメント</span></li>
<li><span style="color: #262626;">対立ではなく協働する姿勢</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プロジェクト実施中も変化していく姿勢</span></li>
<li><span style="color: #262626;">より良い方法の存在を信じる姿勢</span></li>
<li><span style="color: #262626;">文化、態度、行動の変化</span></li>
<li><span style="color: #262626;">問題に対して誰か他人を指さすのではなく、問題を共有する姿勢</span></li>
<li><span style="color: #262626;">共同して働くワン・チームの意識</span></li>
</ul>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">香港のNECの成功<sup>(2)(3)(4)</sup></span></h4>
<p><span style="color: #262626;">さて、このNECの契約約款ですが、イギリスで初めて導入された後、その他の国々にも広がり、香港でも使用されています。<br />
香港政府が導入したのは、NECが、協調的なパートナー関係を促し、プロジェクトチームが一丸となって困難に立ち向かうことで、プロジェクトの円滑な実施に資するパートナリングの精神を取り入れた契約形態であるという観点からです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">2006年、香港政府の開発局（DEVB）はNEC3を試行することを決定し、公共事業におけるNECのパイロットプロジェクト第１号として<a style="color: #262626;" href="https://www.neccontract.com/projects/fuk-man-road-hong-kong" target="_blank" rel="noopener">福満路（Fuk Man Road）プロジェクト</a>が選ばれ、2009年に契約が締結されました。このプロジェクトは2012年に完成し、結果としてとても大きな成功をもたらしました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">パートナー精神と協力的な文化を持つプロジェクトチームを育成することができ、プロジェクトに携わるスタッフたちに高い満足度をもたらしました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、早期警告と、ターゲットコスト（目標工事費）オプションに組み込まれているペイン/ゲインシェア（<strong>損失と利益の共有：pain/gain share</strong>）の仕組みにより、問題解決が共同でかつ迅速に図られました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">このプロジェクトはコストと工期の大幅な削減を達成し、39ヶ月の当初計画を６ヶ月前倒しで完了し、目標工事費を５％下回ることができました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">以降、香港政府はNECの適用を順次拡大しています。<br />
2017年には、すべての大規模公共工事契約（契約金額４億円ドル以上）に原則NECを採用することを求めるガイドラインを発行しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">2009年から2022年までに、NECを採用した公共工事契約は400件以上、総額2,500億ドルを超え、そのうち80件以上が決算をすでに終えています。ガイドラインの発行以降、全公共工事契約に占めるNEC契約の割合は増加傾向にあり、2017年の22％から2022年には47％に達しています。そして、2022度に着工された大型公共事業の90％以上がNEC方式を採用しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">NECの工事契約管理の経験、アンケート調査、フォーカスグループインタビュー、ワークショップを通じてセクターや様々な関係者から得たフィードバックを集約すると、一般的にNEC形式は従来の契約形式と比べて、以下の３つの点で優位性があることが判明しました。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;"><strong>１．リスクマネジメントの強化</strong></span></h5>
<p><span style="color: #262626;">NECの早期警告メカニズムにより、発注者側と受注者側（請負業者）の双方が、プロジェクトに影響を与える可能性のあるリスクを早期に発見・提起し、施工上の困難や問題が生じた場合には、契約書に定められた手続きの枠組みやタイムフレームに従って、プロジェクトを円滑に進めるための最善策を話し合い合意することが奨励されています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「<a style="color: #262626;" href="https://www.tung-chung.hk/" target="_blank" rel="noopener">Tung Chung New Town Extension &#8211; Major Infrastructure Works in Tung Chung East（東涌新区延伸－東涌東地区主要インフラ工事）</a>」を例にとると、当初、請負業者は中国本土で製造されたコンクリート製の排水管を、陸路で香港に輸送して使用する予定でした。<br />
しかし、COVID-19による国境をまたぐ輸送の制限によって、請負者は、排水管が予定通り納入されないだろうと想定しました。このような状況下で、NECの早期警告システムが効果を発揮し、請負者は速やかに発注者に問題点とその影響を通知しました。すぐに、両者が協調して積極的に話し合い、陸上輸送を海上輸送に変更することで速やかに合意し、工事を遅らせることなく予定通り香港に排水管を搬入することができました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、「<a style="color: #262626;" href="https://www.neccontract.com/projects/sheung-shui-and-fanling-water-supply-hong-kong#:~:text=The%20Hong%20Kong%20government%20is,laying%20over%203km%20of%20pipes." target="_blank" rel="noopener">Improvement of Water Supply to Sheung Shui and Fanling</a>（上水扇嶺水供給改善工事）」では、本敷設工事の一部が既存の地下設備、地質条件、交通問題などの影響を受けましたが、発注者の担当者と請負業者が一体となって、水道管の一部の位置や敷設方法の変更など、最適な解決策を講じました。<br />
その結果、プロジェクトに遅れはなく、予算もコントロールされ、Win-Winの関係を実現することができました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、香港の下水道部門では、広く農村部で下水道工事を実施していますが、NECを採用しリスクマネジメントを強化した結果、従来の契約形式と比較して、実際の工期が平均で約６％短縮されました。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．クレーム管理の最適化</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">NECは、工事段階で発生する予期せぬ、あるいは制御不能な困難な状況等において、請負者へ補償を行う仕組みを備えており、従来の契約形態と比較して、契約期間中に補償事象の大半を適切に処理することができます。<br />
これによって、賠償請求に関する紛争を調停、仲裁、あるいは訴訟に委ねる必要性が減り、従来の契約と比較して、NECの契約では平均で30％以上の工期短縮が可能となっています。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．費用対効果の向上</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">NECの「ターゲットコスト」は、実際の工事費とターゲットコスト（目標工事費）との差額を契約当事者が負担する仕組みです（ペイン/ゲインシェア）。<br />
具体的には、実際の工事費が目標工事費を下回る場合、両契約当事者はその差額分を均等に享受します。逆に、実際の工事費が目標工事費を上回る場合、発注者は、目標工事費の５％を上限として、差額の半分を負担しなければなりません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「ターゲットコスト」は、複雑なプロジェクトやリスクレベルの高いプロジェクト、または契約スコープが明確に定義できないプロジェクトでの採用に適しています。</span><br />
<span style="color: #262626;">また、発注者側と受注者側が協力して最適な工法を策定し、プロジェクトの円滑な実施、予算超過回避、コスト縮減のインセンティブを与えるものでもあります。この仕組みにより、請負業者はより革新的で費用対効果の高い提案を積極的に行い、コストダウンや早期完成を目指すインセンティブが働きます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「<a href="https://www.dsd.gov.hk/EN/HTML/20515.html" target="_blank" rel="noopener">Happy Valley Underground Stormwater Storage Scheme：ハッピーバレー地下雨水貯留計画</a>」を例にとると、プロジェクトチームの総力を結集し、さまざまなコスト削減策を実施し、最終的には約５％の建設費削減を実現しました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">以上、要約すると、NECの協調的パートナーリングの原則の下、プロジェクトチームが積極的に協力し、工事の問題や困難をタイムリーに解決することで、工事契約における時間やコスト超過のリスクを軽減するとともにプロジェクトの価値を高めることができるのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">香港のNECの課題</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">このように、多くのメリットがあり、特に政府発注の大型プロジェクトで実績が増えてきているNECですが、中小規模や民間のプロジェクトではまだまだ従来型の契約約款が主流です。<br />
建設プロジェクトでは近年、契約的なパートナーシップの協力関係を促進していくことが重視されていて、NECがそれに寄与すると証明済みで、従来型の契約では解釈の相違や対立を生みやすいにもかかわらずです。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">なぜ香港でNECの更なる適用が進まないか原因を調査した研究があります</span><span style="color: #262626;"><sup>(5)</sup></span><span style="color: #262626;">。<br />
この調査は契約当事者たちの主観的な意見によるもので、客観的な評価に基づいたものではないことは強調しておかなければなりませんが、最も顕著なチャレンジとして「<strong>人は変わることを望まない</strong>」、「<strong>訓練を受けた実務者不足</strong>」、「<strong>判例と経験不足</strong>」の３点を挙げています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">本サイトでも何度も紹介しているように、人には<strong>現状維持バイアス</strong>があり、「明るいが不確かな未来よりも、不満や問題があっても確かな現状」を好みます。<br />
より良いが不確かな未来に足を進めるためには、新しいスキルと知識の習得が必要です。しかし、スキルと知識が不足していては、前に進むことが難しくなります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"> 建設産業の関係者の多くは、全体の文化として、他産業に比べて、ある程度保守的なマインドセットを持っています。</span><br />
<span style="color: #262626;">その１例が、発注者が「主人」で、受注者は「使用人」であるというマインドセットです。NECなどに見られるパートナーリングのアプローチは、お互いの体と頭に染みついたこの従来の概念と異なるものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">香港ではNECが民間のプロジェクトに利用されることはまだ限定的です。そもそも民間のデベロッパーは、請負者に対して大きな力を持っており、請負者から追加請求を受けることもなく、現状の関係性に満足しており、その交渉力を手放したくありません。<br />
パートナリングがうまくいけば生産性を高めたり、より多くの価値を生み出すことができますが、わざわざ新しい仕組みを取り入れる苦労をしてまてそこを目指さすよりも、発注者がすでに持っている優位性を確保しておきたいと思うのは不自然なことではありません。一方で、請負者もそのような関係の中で利益を確保するために、データを隠しておきたいと思うことも自然な動機付けでしょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この調査では、NECが進まない更なる理由として、発注者側から「ほとんどの請負者がオープンブックを受け入れない」点がチャレンジとして多く挙げられたと述べています。<strong>オープンブック</strong>とは、請負業者が発注者に対して、コスト情報を開示することです。NECのオプション契約の１つであるターゲットコスト（目標工事費）を可能にするためには、コスト情報の共有が前提となりますが、従来の関係や不信感や不公平感が完全に払しょくされない限り、コストを開示することに請負者の強い抵抗があるのは理解できます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コスト情報の開示のみでなく、NECではプロジェクトを通じてプログラムを更新し続ける必要がありますが、そのためのマンパワーが必要なことも課題です。コスト情報を開示することに抵抗があるだけでなく、開示という作業自体に追加の人材が必要になるのです。新しいスキルが全体として不足しており、この課題克服には、教育、評価、資格等の見直しといった長期的な施策も必要になってくるでしょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、請負者側からは「発注者が調達プロセスに関与するため、普段使っている下請け業者を使えない」ことも多く挙げられました。信頼のおける慣れ親しんだ業者を使うことはプロジェクトの成功と利益の確保に不可欠だからです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">さいごに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">以上、香港におけるNEC導入の取り組みと現状、課題を紹介しました。</span></p>
<p>発注者、受注者、お互いにとって居心地の良いポジションから離れ、それぞれの優位性を手放すためには文化とマインドセットの変化が必要で、そのためには望まれる変化をもたらすための<strong>仕組づくり</strong>が必要です。</p>
<p>ごく簡単なプロジェクトでは従来型の契約でも問題はないかもしれませんが、昨今、プロジェクトの規模にかかわらず、プロジェクトはより複雑になり、要求も多岐にわたり、また全く想定していなかった事象が発生し、大きな変更や遅れを伴うことも珍しいことではなくなりました。</p>
<p>翻って、長きに渡り安定した社会環境や低金利の中、極めてリスクの少ない環境で仕事をおこなってきた日本企業の日本国内のプロジェクトにおいても、昨今の世界情勢不安の影響、物価高、材料不足、人不足などにより、当初描いていたようにプロジェクトを完工することが難しくなってきています<span style="color: #262626;">。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">欧米ではすでに浸透しているCM（コンストラクションマネジメント）等の取り組みがようやく少しづつ進む日本ですが、一方で現状のようなスピード感では、NECなどの契約的なパートナリングや、本サイトですでに紹介している<a style="color: #262626;" title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに" href="https://www.a-output.com/ipd002" target="_blank" rel="noopener">コラボラティブ契約</a>や<a style="color: #262626;" title="プロジェクトアライアンス Project Alliance：フィンランドの事例" href="https://www.a-output.com/project-alliance-in-finland" target="_blank" rel="noopener">プロジェクトアライアンス</a>の導入には何十年もかかってしまうようにも思われ、国外にも目を向け、生産性や変化のスピードを上げていかないと世界の流れから大きく取り残されてしまうのではないかと心配になってしまいます。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br />
<span style="color: #262626;">(1) Chu Hoi Tung, Shoeb Ahmed Memon, Arshad Ali Javed, <a href="https://www.researchgate.net/publication/346898007_Better_Management_Risk_and_Change_through_NEC_Contracts_in_Hong_Kong" target="_blank" rel="noopener">&#8220;Better Management (Risk and Change) through NEC Contracts in Hong Kong</a>&#8220;, The 8th International Conference on Construction Engineering and Project Management, Dec. 7-8, 2020, Hong Kong SAR, 2020/12.<br />
(2) &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://www.info.gov.hk/gia/general/202211/23/P2022112300348.htm" target="_blank" rel="noopener">Press Release LCQ19: Public works projects adopting &#8220;New Engineering Contract&#8221; form</a>&#8220;, The Government of the Hong Kong Special Administrative Region, 2022/11.<br />
(3) &#8220;<a href="https://www.neccontract.com/getmedia/18b80caf-e2f1-4f76-80af-82335ab14e39/HK-10-Year-Commemorative-Booklet.pdf?ext=.pdf" target="_blank" rel="noopener">10 Years in Hong Kong</a>&#8220;, NEC Hong Kong, 2019.<br />
(4) &#8220;<a href="https://necstorageprod.blob.core.windows.net/mediacontainer/nec/media/nec/my%20nec%20downloads/newsletters/nec-newsletter-68-f.pdf" target="_blank" rel="noopener">Hong Kong Special Issue</a>&#8220;, NEC User&#8217;s Group Newsletter, NEC Contracts, No.68, 2014/9.<br />
</span><span style="color: #262626;">(5) Chung Him Lau, Wadu Mesthrige Jayantha, Patrick T.I. Lan, Arshad Ali Javed, &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://www.emerald.com/insight/content/doi/10.1108/ECAM-02-2018-0055/full/html" target="_blank" rel="noopener">The challenges of adopting new engineering contract: a Hong Kong study</a>&#8220;, Engineering, construction, and architectural management, Vol.26 (10), p.2389-2409, 2019/7.</span></p>The post <a href="https://www.a-output.com/nec-in-hong-kong">協働的なプロジェクト契約約款NECの拡大と課題：香港の事例</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>プロジェクトアライアンスを支えるマインドセットとチーム文化</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 28 Aug 2022 09:48:29 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[コラボラティブ契約]]></category>
		<category><![CDATA[コンサルタント]]></category>
		<category><![CDATA[変革の名言]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.a-output.com/?p=12698</guid>

					<description><![CDATA[<p>プロジェクトアライアンスは、当事者間の「One team, One Voice, One Result（１つのチーム、１つの声、１つの結果）」のチーム文化に特徴づけられます。アライアンスの根底をなすのは、コミットメント、 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color: #0f5459;"><strong>プロジェクトアライアンスは、当事者間の「One team, One Voice, One Result（１つのチーム、１つの声、１つの結果）」のチーム文化に特徴づけられます。アライアンスの根底をなすのは、コミットメント、相互信頼、誠実さ、平等、オープンさといったマインドセットであり、それを支える仕組みです。</strong></span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">はじめに</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">大手コンサルタント会社のマッキンゼー（McKinsey &amp; Company）は、2017年のレポートで、メガプロジェクト（超大型プロジェクト）の成功には、技術的なノウハウではなく、ソフトリーダーシップ、組織能力、マインドセット、行動などのソフトスキルが重要だと結論付けています。マッキンゼーは、メガプロジェクトを成功させた経験を持つ27人にインタビューを行い、これらの重要な特徴を見いだしました。<sup>(1)<br />
</sup></span><span style="color: #262626;">そして、これらは間違いなく、プロジェクトアライアンス（Project Alliance）にも等しく当てはまります。今回はアライアンス形式のプロジェクトの成功に必要なマインドセットを見ていきます。</span></p>
<blockquote><p><span style="color: #262626;">「メガプロジェクトのプロジェクト・ディレクターには、技術的な詳細を理解することではなく、チームをリードすることが求められる。エンジニアのトレーニングでは、リーダーシップスキルよりも技術的な面が強調され、そのような視点のプロジェクトマネージャーを育ててしまう」　</span><span style="color: #262626;">～　 TG ジャヤンス（サンコーク・エナジー元副社長）</span></p>
<p><span style="color: #262626;">“A project director of a large project doesn’t need to understand the technical ‘nitty gritty’—they need to lead. Engineering training channels project managers to think in a particular way and often this emphasises technical over leadership skills.” </span><span style="color: #262626;">～ TG Jayanth <sup>(1)</sup></span></p></blockquote>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">プロジェクトアライアンス（Project Alliance）とは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">本サイトではこれまでプロジェクトアライアンスやその契約形態を用いたプロジェクトを紹介してきました[<a title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting)：プロジェクトの新しい契約の形" href="https://www.a-output.com/ipd001" target="_blank" rel="noopener">1</a>][<a title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに" href="https://www.a-output.com/ipd002" target="_blank" rel="noopener">2</a>][<a title="プロジェクトアライアンス Project Alliance：フィンランドの事例" href="https://www.a-output.com/project-alliance-in-finland" target="_blank" rel="noopener">3</a>]。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">プロジェクトアライアンス契約（コラボラティブ契約とも言います）は、プロジェクトを実施する当事者間のコラボレーション（協業）を最大化するチーム文化によって特徴付けられます。異なる組織から参加しているプロジェクトメンバーに対して、参加メンバー共通のゴールを設定して、メンバーの利害を一致させます。アライアンスの３つの大原則は「One team, One Voice, One Result（１つのチーム、１つの声、１つの結果）」です。<sup>(2)</sup></span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;"><strong>One team（１つのチーム）</strong>：プロジェクトの参加者は、発注者やその代理人の監督のもと独立して仕事にあたるのではなく、１つの統合されたチームとして協働します。</span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;"><strong>One Voice（１つの声）</strong>：アライアンスでは各当事者の代表からなるチームによる共同ガバナンスの枠組みが確立されます。話し合いによって意思決定がなされ、各メンバーは意思決定において平等な発言権を持ちます。意思決定は、地位の高さや声の大きさによってではなく、何がプロジェクトにとって最適か「Best for project」の原則に基づいて行われます。</span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;"><strong>One Result（１つの結果）</strong>：チームの決定にメンバー全員が責任を持ちます。「No Blame（ノー・ブレイム）」の文化があり、参加者が他の参加者を責めることはありません。プロジェクトの</span><span style="color: #262626;">リスクと機会、利益と損失はメンバーでシェアします。すべての当事者が共に成功するか失敗するかどちらかである運命共同体のチームで、結果に対して全員が責任を持ちます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">プロジェクトアライアンスを支えるマインドセット<sup>(3)</sup></span></h4>
<p><span style="color: #262626;">建設プロジェクトの契約形態は、当事者間の分担と責任を明確に分けることを主眼とした従来型の契約方式から、パートナリングやPPP（官民パートナーシップ）など、紛争回避や、協力の仕組みを取り入れた契約形態に緩やかに移行してきています。</span><br />
<span style="color: #262626;">アライアンス（コラボラティブ契約）は、その原理をさらに推し進めたもので、従来の契約形態下の当事者同士の対立的な関係「Us vs Them（私たち 対 彼ら）」とは対照的な協力のチーム文化を持っています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">では、アライアンスにおける成功の鍵は何でしょうか？<br />
今回はアライアンス契約の根本をなすマインドセットを見ていきます。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">コミットメント ・オーナーシップ</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">「コミットメントがある」、「オーナーシップがある」とは「自分事として物事に取り組んでいる」ということです。アライアンスでは、プロジェクト開始時に共通のゴールを掲げ、メンバーすべてがそれを理解し、それぞれが当事者意識をもってその目標達成に向かって努力し、かつ協力的・協調的に行動することを約束（コミット）します。</span><br />
<span style="color: #262626;">アライアンスでは、プロジェクトのビジョンを明確にし、その達成のために期待される行動を盛り込んだ基本原則に合意し、プロジェクトにとって何が最善か「best for project」のアプローチを取るコミットメントを促す仕組みが組み込まれています。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">相互の敬意と信頼</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">すべてのメンバーがチームに貢献します。それを可能にするのは、メンバー間の敬意であり信頼です。チームのメンバーがお互いを尊重し、その貢献に対する価値を認めます。相互に敬意と信頼があるチームでは、メンバーが自分の言いたいことを言い、他のメンバーの言ったことを批判的にならずに受け止めることができます。</span><br />
<span style="color: #262626;">信頼とは、メンバーが自らの強みと弱み、脅威をチームに開示して共有し、ともに補完しあいながらそれぞれの違いを生かして目的を達成していくためのベースになります。それはもはや技術的なものでなく、人間的なものです。</span><br />
<span style="color: #262626;">信頼はまた、メンバーの士気の維持や、心理的な安全性の改善、不必要な書類作成などの業務や官僚主義の減少、当事者間の紛争の減少につながります。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">誠実さ</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">アライアンスの環境下では、他のメンバーを批判したり非難しません。従来型の契約下では、相手方の遅れ、ミス、見落としなどから生じる損失に対して相手に請求しますが、多くの場合メンバー間の争いに発展してしまいます。アライアンスではこの相手を追及する権利を放棄します。<br />
アライアンスには「それは私の仕事じゃないですよ」とか「○○さんの段取りが悪いから遅れたんじゃないんですか」とか「どうやって責任を取ってくれるんですか？」という文化はありません。</span><br />
<span style="color: #262626;">人の揚げ足をとったり、他人を責めることにエネルギーを使うのではなく、自分がいかにプロジェクトに貢献するか、他のメンバーと協働するか、うそや隠しごとなくお互いに助け合う誠実さが求められます。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">平等</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">「ゲイン・シェア／ペイン・シェア（Gain share/Pain share）」 の原則の下、プロジェクトの機会やリスクに対する予算が設定され、共同管理されます。コスト削減による追加利益も、予算超過による追加損失も、事前に決めたられたフェアな割合で平等に配分されます。</span><br />
<span style="color: #262626;">この仕組みにより、プロジェクトメンバーに、革新的で、プロジェクトに利益をもたらすような新しいアイデアを提案するインセンティブが生まれます。上下関係や官僚主義はなく、クライアントでさえチームの１メンバーであり、下請け業者でさえも、プロジェクトに関連する事柄について、直接クライアントと対等な立場で話ができるのです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">統合・一体</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">アライアンス型のプロジェクトチームは、チームとして決断し、責任を追い、その結果に連帯責任を負います。特定の当事者の利益のために意思決定がなされるのではなく、プロジェクト全体の利益のために意思決定がなされます。所属先の組織よりプロジェクトチームの成果が優先されるので、皆が同じ方向を向き、ベクトルが合った一体化されたチームになります。チームの目標を一致させることは、プロジェクトの成功を決める核心をなします。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">コラボレーション（協業）</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">アライアンスが成功するためには、メンバーすべてが協業の原則に基づいて行動することが求められます。メンバー全員がプロジェクト全体のパフォーマンスに責任を持つからです。そのためには、アライアンス文化に相容れない従来の古い慣習やマインドセットからの転換が必要で、プロジェクトによってはそのマインドセットの転換を助けるためにファシリテーターが置かれることがあります。</span><br />
<span style="color: #262626;">プロジェクトの参加者たちは、アライアンス共通の目的を達成するために必要な業務やサービスを認識し、「バリュー・フォー・マネー（Value for Money）」につながる新しい提案をします。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">オープン</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">共通のゴール、一体化したチーム、敬意、平等、誠実さを基礎とし、関係者間の情報をオープンにして共有します。共有される情報には、原価、経費、見込み予算、利益に関する正確な数値が含まれ、すべての関係者が自由にアクセスできます（オープンブック会計）。</span><br />
<span style="color: #262626;">オープンなコミュニケーションには、周辺住民などのステークホルダーとのコミュニケーションも含まれます。プロジェクト期間中、地域住民などのステークホルダーに対して、さまざまな媒体やイベントを通して情報を共有し、地域住民や市民からのフィードバックに対応します。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">企業間のアライアンスとの共通点</span><span style="color: #262626;"><sup>(4)</sup></span></h4>
<p><span style="color: #262626;">アライアンスという概念はプロジェクトだけでなく、もちろん従前から企業間でも利用されてきました。ヴァンテージ・パートナー（Vantage Partners）の経営コンサルタントであるヒューズ（Jonathan Hughes）とワイス （Jeff Weiss）らは、20年にわたる企業アライアンスの関わりから、アライアンス・マネジメントに関する従来のアドバイスを補完する以下の５つの原則を提示しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>(1) ビジネスプランの定義よりも、自社とパートナーがどのように協働していくかに重点を置く。</strong><br />
アライアンスの成功は、双方の従業員たちが、あたかも同じ１つの会社に勤めているかのように働くことができるかどうかにかかっています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>(2) アライアンスの成果に対してだけでなく、その進捗に対する評価指標を作成し、短い頻度で測定する。</strong><br />
</span>通常、企業間のアライアンスでは、収益の増加や、コスト削減、市場シェアの拡大などの目標が設定されます。しかし、企業間のアライアンスでは、最初の数ヶ月、あるいは１〜２年で大きな成果が出ることは稀です。アライアンスは、その性質上、相当な投資と努力を継続しないと大きな成果は得られません。しかし、なかなか成果が上がらないという報告を受けると、当事者たちは自信を失ってしまい、上層部の関心は薄れ、経営資源は他に移され、士気は低下し、アライアンスの崩壊につながることが多いのです。<br />
アライアンスの最終的なパフォーマンスに影響を与える要因、いわば成功（または失敗）の主要指標となる手段や行動を測定する必要があります。このような進捗に関する指標で良好な結果を得ることで、コミットメントを持続することができます。</p>
<p><strong><span style="color: #262626;">(3）違いをなくそうとするのではなく、違いを活かして価値を生み出す。</span></strong><br />
<span style="color: #262626;">企業がアライアンスを組むのは、市場、顧客、ノウハウ、プロセス、文化が異なるという、活用したい差異があるからのはずですが、大半のアライアンスでは、これをすぐに忘れてしまい、対立を最小限に抑えることに膨大な時間とエネルギーを費やし、どちらかまたは双方が持っていた強みを利用するどころか弱めていってしまいます。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">(4）形式的な制度や構造にとらわれず、協調的な行動を可能にし奨励する。</span></strong><br />
<span style="color: #262626;">アライアンス後のチームで最も克服するのが難しい行動は、何か問題が発生したときにすぐに相手を責めてしまうことです。誰が悪いかを考えたり、批判をかわすことに費やされる時間とエネルギーは膨大です。大切なのは、相手を判断や評価するのではなく、関係を探求することです。</span><br />
<span style="color: #262626;">そのためには、課題に対して、両当事者がどのように貢献し、それを改善するためにそれぞれが何をすべきかを冷静に話し合うことです。</span></p>
<p><strong><span style="color: #262626;">(5) パートナーとの関係だけでなく、社内のステークホルダーの管理にも目を向ける。</span></strong><br />
<span style="color: #262626;">この最後の原則は奇妙に聞こえるかもしれませんが、しばしば最も重要で最も困難なのは、自社側のコミットメントを維持したり、関連部署との調整を図ることです。</span><br />
<span style="color: #262626;">会社は一枚岩ではありません。アライアンスはこの現実を無視し、双方のパートナーを単純で均質な存在であるかのように扱う傾向があります。アライアンスに関するアドバイスの多くは相互信頼の重要性を強調しますが、相手企業とのやりとりに集中するあまり、自分たちの組織内で起きていることに気が付かなかったりコントロールできず崩壊していくケースも多いのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>最後に</h4>
<p><span style="color: #262626;">以上、企業間のアライアンスの５つの原則を紹介しましたが、ヒューズとワイスは、これらの原則を採用した企業は、アライアンスの成功率を劇的に向上させていると報告しています。<br />
そして、これらの企業間のアライアンスの原則は、もちろんプロジェクトアライアンスにも共通しますし、その根底にあるマインドセットは先に紹介したプロジェクトアライアンスを支えるマインドセットにも通じるものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、大小かかわらずプロジェクトを実施する環境や状況、求められる要件は複雑かつ厳しくなってきており、冒頭に紹介したマッキンゼー社のメガプロジェクト（超大型プロジェクト）の成功に必要なソフトスキルは、メガプロジェクトに限らず、またアライアンスにも限らず、多くのプロジェクトで必要になってきているかもしれません。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<blockquote><p><span style="color: #262626;">「プロジェクトをどう立ち上げるか、正しい人たちをどう集めるか、パートナー間の正しい行動をどう確立するか、これらを深く考える必要性を回避することはできない。すべてはプロジェクトの始まりにある」 ～ グラント・キング（オリジン・エナジー社 元マネージング・ディレクター兼最高経営責任者）</span></p>
<p><span style="color: #262626;">“I don’t think anything avoids the need to think deeply about how you set these projects up, how you get the right people in the ventures and how you get the right behaviours between the partners and through the contractors. I think it&#8217;s all about the beginning.” ～ Grant King, Former Managing Director and Chief Executive Officer, Origin Energy <sup>(1)</sup></span></p></blockquote>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br />
<span style="color: #262626;">(1) “<a href="https://www.mckinsey.com/business-functions/operations/our-insights/the-art-of-project-leadership-delivering-the-worlds-largest-projects" target="_blank" rel="noopener">The art of project leadership: Delivering the world’s largest projects</a>”, McKinsey Capital Projects &amp; Infrastructure Practice, 2017/9.</span><br />
<span style="color: #262626;">(2) Nicole Green and Madeleine Chua, “<a href="https://roadsonline.com.au/alliance-contracting-key-ingredients-to-a-successful-alliance/" target="_blank" rel="noopener">Alliance contracting: key ingredients to a successful alliance</a>”, Roads &amp; Infrastructure Australia Magazine, 2018/4.<br />
(3) Lim Shin Yee, Chai Chang Saar, Aminah Md Yusof, Loo Siaw Chuing, and Heap-Yih Chong, &#8220;<a href="http://www.ijimt.org/vol8/693-EB0003.pdf" target="_blank" rel="noopener">An Empirical Review of Integrated Project Delivery (IPD) System</a>&#8220;, International Journal of Innovation, Management and Technology, Vol. 8, No. 1, 2017/2.<br />
(4) Jonathan Hughes and Jeff Weiss, &#8220;<a href="https://hbr.org/2007/11/simple-rules-for-making-alliances-work" target="_blank" rel="noopener">Simple Rules for Making Alliances Work</a>&#8220;, Harvard Business Review, 2007/11. </span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="SMF8YP4lan"><p><a href="https://www.a-output.com/project-alliance-in-finland">プロジェクトアライアンス Project Alliance：フィンランドの事例</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;プロジェクトアライアンス Project Alliance：フィンランドの事例&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/project-alliance-in-finland/embed#?secret=OSADaJen3h#?secret=SMF8YP4lan" data-secret="SMF8YP4lan" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>The post <a href="https://www.a-output.com/project-alliance-mindsets">プロジェクトアライアンスを支えるマインドセットとチーム文化</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>プロジェクトアライアンス Project Alliance：フィンランドの事例</title>
		<link>https://www.a-output.com/project-alliance-in-finland?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=project-alliance-in-finland</link>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 21 Aug 2022 01:50:25 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[コラボラティブ契約]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>写真：Tiia Monto, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons プロジェクトアライアンスとは、契約参加者がプロジェクトの成果に共同責任を負い、プロジェクトを実施する方式です。お互いの [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: right;"><span style="color: #262626;">写真：<a style="color: #262626;" href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tampereen_rantatunneli.jpg">Tiia Monto</a>, <a style="color: #262626;" href="https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0">CC BY-SA 4.0</a>, via Wikimedia Commons</span></p>
<p><strong><span style="color: #0f5459;">プロジェクトアライアンスとは、契約参加者がプロジェクトの成果に共同責任を負い、プロジェクトを実施する方式です。お互いの英知や経験を結集させ、互いに合意した金額でプロジェクトに最大の価値をもたらすという目的の達成に向け、関係者の利害を一致させます。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">数十年にわたり生産性が向上しない建設業界</span></h4>
<p><span style="color: #262626;"><a title="マッキンゼーの建設レポート紹介：コロナ後の建設業ニューノーマル" href="https://www.a-output.com/mckinsey001" target="_blank" rel="noopener">以前本サイトで紹介したように</a>、建設業界の生産性はここ数十年ほとんど向上していません。多くの国で、建設業の生産性向上は他産業に比べて低いレベルにとどまっています。</span><br />
<span style="color: #262626;">2000年代初頭、フィンランドの建設業界もこれらの国と同じような状況にありました。プロジェクトの成果は期待を下回り、納期に間に合わなかったり、予算に収まらないことは多々ありました。発注者と受注者は、対立を解決するためにさらに多くのリソースをつぎ込まなければならないことに不満を募らせます。フィンランドにおける過去30年間の業種毎の生産性の推移を示したデータによると、建設業は他産業と比較して最も生産性向上が低い業種でした。<sup>(1)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設業界の生産性の向上を阻害する要因には以下のようなものがあります。<sup>(2)</sup></span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">学習や経験の共有などを計画段階で利用するための統合されたプロセスの欠如</span></li>
<li><span style="color: #262626;">継続的な改善の取り組みの欠如</span></li>
<li><span style="color: #262626;">価値を最大化するよりも、最低価格で完成させることを望むクライアント</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プロジェクト関係者間の信頼と尊敬の欠如</span></li>
<li><span style="color: #262626;">イノベーションを促進するインセンティブ（動機）の欠如</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">建設業界では長い間、請負業者を最低入札額のみで選定する慣習がありました（今でもそうですが）。この慣習は、関係者間でのリスクの押し付け合いや敵対的な関係を引き起こし、建設的なパートナーシップの構築を阻害してきました。問題を解決するためには、広い意味での業界の文化的な変化が必要です。</span><br />
<span style="color: #262626;">また、社会の変化とともに、プロジェクトはより複雑になり、要求も多岐に渡り、かつ厳しくなってきています。ステークホルダーが主体的に関わる協調的なプロジェクト手法がますます必要になってきています。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">フィンランドのプロジェクトアライアンス</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">フィンランドでのプロジェクトアライアンス契約（Project Alliance）を導入する試みは、2007年オーストラリアへの視察と調査にさかのぼります。当時オーストラリアでは、アライアンスが既に建設業界にブレークスルーを起こしていました。</span><br />
<span style="color: #262626;">視察によって、フィンランドの道路局（Finnish Road Administration：Finnra）や鉄道局（Finnish Rail Administration：RHK）の人たちは大きな衝撃を受けます。オーストラリアで実施されていたアライアンスプロジェクトの多くは、民間工事ではなく、彼等の範疇である土木系のインフラ工事だったのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その後、道路局と鉄道局は、フィンランドでのアライアンスの発展における中心的存在となります。道路局と鉄道局のイニシアティブによって検討がすぐに開始されました。<br />
2012年にはパイロットプロジェクトが始動しました。それ以降、フィンランドでのアライアンスのプロジェクトレベルの取り組みは継続して進み、2017年からはプロジェクトレベルから組織レベルにまで発展します。2020年からは参加する設計会社や建設会社も増え、業界全体へと広がると共に、その手法を非常に成熟したレベルまで発展させてきています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">フィンランド交通インフラ庁（<a href="https://vayla.fi/en/frontpage" target="_blank" rel="noopener">Finnish Transport Infrastructure Agency：FTIA</a>）はアライアンスに関して次のような目標を設定しています。そして、アライアンスによってこれらを達成する可能性を信じています。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">建設業界全体の生産性を向上させる</span></li>
<li><span style="color: #262626;">信頼に基づいた、よりオープンで透明性の高い運営方法への建設業界全体の文化の変革</span></li>
<li><span style="color: #262626;">イノベーションとコンピテンスの向上・開発</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プロジェクトをより速く実施し、より良い品質で、経済的メリットを向上させ、最終成果物の顧客満足度を向上させる</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">アライアンスのモデルは、当事者間の協力とイノベーションを促進し、無駄や不必要な作業を削減します。従来の調達方法と比較して、社会とプロジェクトに投資した資金で、より多くの価値をもたらすことができます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">プロジェクトアライアンスとは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">以前本サイトで、コラボラティブ契約について紹介しました[<a title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting)：プロジェクトの新しい契約の形" href="https://www.a-output.com/ipd001" target="_blank" rel="noopener">1</a>][<a title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに" href="https://www.a-output.com/ipd002" target="_blank" rel="noopener">2</a>]。ちょっとややこしいですが、この契約形態はアメリカでは「Integrated Project Delivery」と呼ばれ、オーストラリアでは「Alliance（アライアンス）」と呼ばれますが、それらの基本的な理念や概念は同じで、核となるのは、一体化されたチームによる協業、共有された目的、そして当事者間のリスクと機会の分担にあります</span><span style="color: #262626;">。</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="FM2x6cxgYG"><p><a href="https://www.a-output.com/ipd001">コラボラティブ契約（Collaborative Contracting)：プロジェクトの新しい契約の形</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;コラボラティブ契約（Collaborative Contracting)：プロジェクトの新しい契約の形&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/ipd001/embed#?secret=ZbkX5Y2FJ8#?secret=FM2x6cxgYG" data-secret="FM2x6cxgYG" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="sJPnmOzRs8"><p><a href="https://www.a-output.com/ipd002">コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/ipd002/embed#?secret=VxKP9wr3w0#?secret=sJPnmOzRs8" data-secret="sJPnmOzRs8" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p><span style="color: #262626;">フィンランドでは、オーストラリアのアライアンスがベースになっているので「プロジェクトアライアンス（Project Alliance）」と呼ばれることが多いようで、そこに<a title="リーンコンストラクション：トヨタに学ぶ" href="https://www.a-output.com/leanconstruction" target="_blank" rel="noopener">以前紹介したリーンコンストラクション</a>の理念が結び付けられています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「Alliance」や「Integrated Project Delivery」を含むコラボラティブ契約（以下、今回は「アライアンス」という言い方に統一します）は、従来の建設契約とはまったく異なる新しい形態の契約であるとともに、新しいプロジェクトの進め方でもあり、契約当事者の新しい関係でもあります。</span><span style="color: #262626;">当事者たちは従来のようにリスクを押し付けあう関係ではなく、リスクを共有し、ほとんどの全ての意思決定が連帯責任でおこなわれる協働する関係になります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">スコープや設計が明確でリスクも顕在化していて対応可能な程度のプロジェクトであれば、従来型の契約形態でも機能します。しかし、複雑で潜在的なリスクや未確定事項が多く存在し、途中大きな変更が予想されるようなプロジェクトの場合、不確実要素に適切な段階でうまく対応でき、当事者たちのアイデアやイノベーションを広く活用できるアライアンスの手法には大きなメリットがあり、欧米諸国のみでなく世界中で採用が広がりつつあります。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">プロジェクトアライアンスの特徴</span></h4>
<p><span style="color: #262626;"><a title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに" href="https://www.a-output.com/ipd002" target="_blank" rel="noopener">以前紹介した</a>プロジェクトアライアンスの特徴を簡単におさらいします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● 複数の契約参加者</span><br />
<span style="color: #262626;">従来の契約は「オーナーと建設会社」とか「オーナーと設計会社」などの２者間契約でした。しかしアライアンス契約では、オーナーと１社以上のサービスプロバイダー（設計者、施工者、サプライヤーなど）が同じ契約の当事者になります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● 「私たち（We）」ベースの契約書</span><br />
<span style="color: #262626;">従来の契約書では「請負者は、本条項に従って契約に基づく義務を遂行する。。」とか「請負者は、契約に基づく業務の遂行及び完了について全責任を負う。。」など、発注者と受注者双方の責務が別々に記載されます。一方で、アライアンス契約では「私たちは、優れた結果を生み出すために、革新性と協力とオープンな態度をもって共に働きます」とか「私たちは、本プログラムの実施に伴う全てのリスクと機会を共有します」などと記載され、</span><span style="color: #262626;">「私たち（We）」が主語の契約になります。ここで「私たち（We）」とは契約当事者全員です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● 計画の初期段階から契約当事者が作業に携わる</span><br />
<span style="color: #262626;">アライアンスでは、計画や設計の早い段階から当事者が対等な立場で参加します。従来の契約では、プロジェクトの進捗や段階ごとに契約が異なり、当事者も異なり、すべての当事者が一堂に会して、プロジェクト初期から関わることはありません。また各々の関係者は対等ではありません。<br />
アライアンスでは、情報は全てメンバーで共有され、透明性のある議論がおこなわれます。それぞれが所属する会社のためではなく、「One Team」「Best for Project」「Value for Money」の旗印のもと、１つのチームとしてプロジェクトの目標を達成するために協業します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● １つの大きな部屋「ビッグルーム（Big Room）」で作業を行う</span><br />
<span style="color: #262626;">「ビッグルーム（Big Room）」の意義は、すべての関係者が同じ場所にいて仲間として作業する点にあります。そのため、情報は即座に共有されます。それによって、業務の透明性とチームの開放性が確保されます。計画段階での「ビッグルーム（Big Room）」の仕事環境は、協力、信頼構築、継続的改善へのコミットメントを生み出し、イノベーションを大きく促進します。全ての関係者が常にそばいるので、ミーティングというよりはワークショップでアイデアを出し合いながら物事を決定していきます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● 契約参加者全員が連帯責任を負う</span><br />
<span style="color: #262626;">プロジェクトがうまくいったり、うまくいかなかったりした時の利益や損失は、当事者全員で平等に分担されます。誰か１人だけが利益を獲得し、その他のメンバーは赤字を被るということはありません。この仕組みによって、参加者全員がチームの利益を追求する「Win or lose together」のインセンティブを共有します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● オープンブックで会計を関係者間でオープンにする</span><br />
<span style="color: #262626;">契約金は、コスト（原価＋共益費＋現場管理費）＋マージン（一般管理費＋利益額または利益率）で構成され、これがチーム共通のターゲットコスト（TOC：Target Out-turn Cost）になります。そのうち、コスト部分は、プロジェクトがどんなに悪化しても支払われるものです。マージンは、プロジェクトの成果によって変動しますが、その変動の仕方は、計画段階にあらかじ契約当事者全員で合意されます。その仕組みが成り立つには、コスト情報をすべて透明にする必要があります。そのため、それぞれの参加者の会計を関係者間でオープンにします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">● 全員一致の決定</span><br />
<span style="color: #262626;">決定すべき重要事項は、すべての関係者からの代表者で構成される共同意思決定機関によってプロジェクトにとって何が最適か「Best for Project」「Value for Money」の視点で、全員一致で決定します。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">プロジェクト事例：タンペレトンネル（Tampereen Rantatunneli Project）<sup>(1)(3)(4)(5)</sup></span></h4>
<p><span style="color: #262626;">フィンランドでアライアンス契約が使われたパイロットプロジェクトの１つに、タンペレ（Tampere）市の道路工事（タンペレトンネルプロジェクト：Tampereen Rantatunneli Project：2011 – 2017）があります。市街地を分断し渋滞の原因となっていた主要幹線道路（国道12号線）を移設するプロジェクトで、道路の一部を片側３車線のトンネル（各2.3km）で地下化し、残り４kmを拡幅して周辺の交通網と接続するためのインターチェンジを整備する複雑なプロジェクトでした。その契約上の特徴をいくつか紹介します。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">写真：タンペレ（Tampere）の風景, adopted from</span><br />
<span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tampere_Montage_1.jpg">Ville Oksanen, Leo-setä, Tiia Monto, Cryonic07, Rayshade, Mikko Paananen</a>, <a style="color: #262626;" href="https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0">CC BY-SA 3.0</a>, via Wikimedia Commons</span></p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class=" wp-image-12602 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/Tampere_Montage_2.jpg" alt="" width="660" height="682" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/Tampere_Montage_2.jpg 1750w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/Tampere_Montage_2-290x300.jpg 290w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/Tampere_Montage_2-991x1024.jpg 991w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/Tampere_Montage_2-768x794.jpg 768w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/08/Tampere_Montage_2-1486x1536.jpg 1486w" sizes="(max-width: 660px) 100vw, 660px" /></p>
<h5><span style="color: #262626;">１．業者選定審査基準</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">プロジェクトのサービス提供者（業者）選定は段階的に行われ、最終的に２つのチームがワークショップ形式の最終審査ステージに進みました。その</span><span style="color: #262626;">選定審査において、入札金額は審査基準の25%のウエイトを占めるに過ぎず、75%はその他の項目によって評価されました。その中には、過去の実績、管理計画、技術的・財政的・管理的なプロジェクト実施能力といった通常のプロジェクト評価基準の他に、アライアンス特有の評価基準が含まれました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、「反省する力」や「失敗から学ぶ力」などです。<sup>(6)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">「反省する力」で</span><span style="color: #262626;">は、ワークショップの終わりに、参加者に、他者との協働において自分のパフォーマンスがどのようなものであったか壁に書き込むように要求されました。</span><span style="color: #262626;">「失敗から学ぶ力」では、それまでに犯した最大の失敗を書き留め、そこから学んだ教訓を深く掘り下げることが求められました。<br />
アライアンスでは、自分の過ちを認め、その過ちから学び、解決策を見出した者は罰せられるのではなく報われます。それができる資質があるメンバーしか参加が許されないからです</span><span style="color: #262626;">。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．ターゲット・コスト（Target Outturn Cost：TOC）</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">従来型の契約方式では、複雑で不確定要素が多いプロジェクトに対して、入札段階では精度の高い予測や計画ができず、入札金額においてリスクプレミアムが高く設定されがちです。本来この段階で価格を固定することは賢明ではありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">プロジェクトアライアンスでは、契約当事者決定後の共同計画の段階で、詳細で正確なコストを詰めていきます。契約当事者同士が話し合い、設計、仕様、施工方法、調達先など、代替案を検討したり、新しいアイデアを導入して、コストを低減したり、プロジェクトの価値を引き上げることができます。</span><br />
<span style="color: #262626;">その目的達成のためには、チーム内のコストの透明性が必要です。そのため、全ての情報をチームに開示し共有します。先に紹介したように、ターゲットコストには原価と管理費、妥当な利益が含まれます。主要な調達品は市場テストされ、第三者がコストの妥当性を評価します。また、実施段階では、発生したコストと財務管理全般に対して監査がおこなわれます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">契約当事者間での共同計画段階（2012/6 – 2013/9）の最後に、チーム共通の目標となるプロジェクトの価格（ターゲットコスト）が最終設定されました。そして、このターゲットコストが次のステップである建設実施段階（2013/10 – 2016/11）でのチーム共通の目標になったのです。</span><br />
<span style="color: #262626;">建設工事終了後に、ターゲットコストと実際のコストの差分があれば（ターゲットより上回った場合も下回った場合も）、当事者同士で事前に合意していた方法で配分されます。</span><span style="color: #262626;">入札段階では厳密な金額は設定せず、このプロセスに対する参加者の能力が主に評価されるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">タンペレトンネルプロジェクトでは、この過程を経て、オーナーの当初見積2.2億ユーロから1.8億ユーロまで低減してターゲットコストとすることができました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">従来型の契約関係では、このようなプロジェクトの利益のための当事者間での情報交換や協力ができません。たとえ競争力のある代替案を入札時に提示しても、発注者が短期間ですべての入札者を平等に扱いかつ適切に評価することは困難なため、発注者の意思決定は保守的になり、大胆な改善の提案は受け入れられず、多くの可能性が無駄になるのです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．KPI・イノベーション</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">一般的なアライアンスの慣行に従い、このプロジェクトでも、様々なパフォーマンスインデックス（KPI）が設定されました。スケジュール、安全性、交通への影響、公共イメージ、賞賛などに関するもので、それぞれのフォーマンスに応じて、ボーナスの支払いがあります。その成果はチームメンバー全員の成果なので、ボーナスはある当事者だけに与えられるのではなく、チーム全体でプールされます。<br />
タンペレトンネルプロジェクトでは、設定したすべてのKPIを達成しました。ターゲットコストよりさらに低いコストで、しかも、予定より６か月も早く完成したのです。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、このプロジェクトでは50のアイデアが生まれ、20のイノベーションが実施されました。新しいアイデアが常に歓迎されるイノベーティブなチームとビッグルームの環境で、アイデアに経済的価値（VfM：Value for Money）があると判断されれば必ず実施されるのです。</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">４．アライアンス導入時の障害</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">アライアンスの採用にあたって障害がなかったわけではありません。「純粋な」アライアンスの業者選択プロセスでは、金額を一切含めず、キャパシティと能力のみを評価基準にします。しかし、これではEUとフィンランドの調達法を遵守しなかったため、「純粋な」アライアンスから一歩はみ出し、金額を含めたハイブリッドな業者選択基準を採用しました。ただし、通常の複雑な入札金額評価ではなく、とても簡素化された評価方法が採用されました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">またプロジェクト計画時には政治的な抵抗もありました。しかし、時の首相によるアライアンス契約への強い後押しもあって、国民たちの関心を維持することができました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">本プロジェクトは、2018年、IPMA　(International Project Management Association) のメガプロジェクト部門で、国際プロジェクト優秀賞を受賞した他、複数の団体から受賞されています</span><span style="color: #262626;">。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">最後に</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">その後フィンランドでは、様々なプロジェクトにアライアンスが採用されています。</span><span style="color: #262626;">多目的ビル、病院・医療施設・福祉サービス、旅行センター、大学施設、コミュニティセンター、教会、空港のターミナル、発電所、LRTなどです。</span><span style="color: #262626;">さらに、プロジェクトアライアンスは、新築や改築工事だけでなく、鉄道網や都市部の日常的な維持管理にも適用されており、さらには情報システムの開発にも広がっています。</span><span style="color: #262626;">すでに100近いプロジェクトが実施されており、その総額は55億から60億ユーロにもなります。<sup>(2)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">アライアンス以前、フィンランドではPPP（Public Private Partnership：官民連携）が利用されていましたが、政治的に要求されない限りもはやPPPに戻ることはないでしょう。<sup>(7)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">一方で、アライアンスが広がっていくと、「偽物」とまではいかないまでも、表面的にはアライアンスの体裁を整えるもののその本質が伴わない悪しき前例が生まれたり、マーケティング目的のフェイクなアライアンスの適用が懸念されます。そのようなギミックのアライアンスを制限するための業界全体のルールとモデル文書の作成が急務です。<sup>(3)</sup></span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br />
<span style="color: #262626;">(1) “<a style="color: #262626;" href="https://www.doria.fi/handle/10024/152895" target="_blank" rel="noopener">Rantatunneli : Value for money report</a>”, Finnish Transport Agency, Helsinki 2018/3.<br />
(2) Anders Nordström, ”<a style="color: #262626;" href="https://vaerdibyg.dk/lean-ledelse-vi-skal-huske-respekten-for-mennesket-bag-byggeriet/" target="_blank" rel="noopener">How Finland developed Lean Construction and IPD made a part of project culture</a>”, Lean construction-DK Network&#8217;s annual conference, 2022/8.</span><br />
<span style="color: #262626;">(3) Pertti Lahdenperä, &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://www.emerald.com/insight/content/doi/10.1108/S2516-285320190000002053/full/html" target="_blank" rel="noopener">A Longitudinal View of Adopting Project Alliancing: Case Finland</a>&#8220;, Emerald Reach Proceedings Series, Vol. 2, pp.129–136, Emerald Publishing Limited, 2516-2853</span><br />
<span style="color: #262626;">(4) Pertti Lahdenperä, ”The beauty of incentivised capability-and-fee competition based target-cost contracting”, 8th Nordic Conference on Construction Economics and Organization<br />
(5) &#8220;<a href="https://vayla.fi/documents/25230764/0/Arvoa_rahalle_en.pdf/f633ee61-dbfe-45b9-a0f5-b283d0cce0ee" target="_blank" rel="noopener">Rantatunneli Alliance, Value for money report, Project development phase</a>&#8220;, Rantatunneli Alliance Leadership Team, 2014.4.</span><br />
<span style="color: #262626;">(6) Saurabh Varanasi, ”Analyzing the collaboration tools used in the Dutch Bouwteam contract form and comparing it with similar international integrated contract forms of Finland and UK”, the Delft University of Technology, 2021/5.</span><br />
<span style="color: #262626;">(7) Olav Torp, “<a style="color: #262626;" href="https://www.ntnu.edu/documents/1261865083/1270927037/31+Torp.pdf/a6d73dc7-26d5-47a9-8658-b2155035bdaf" target="_blank" rel="noopener">International experiences with implementation strategies (On behalf of the Norwegian Ferryfree E39 project)</a>”, Concept Symposium 2016 Governing the Front‐End of Major Projects</span></p>The post <a href="https://www.a-output.com/project-alliance-in-finland">プロジェクトアライアンス Project Alliance：フィンランドの事例</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>変わらない日本の建設会社。変わらないマインドセットと行動</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 21 Jan 2022 15:12:02 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[アジャイル]]></category>
		<category><![CDATA[ウォーターフォール]]></category>
		<category><![CDATA[建設イノベーション]]></category>
		<category><![CDATA[海外事業]]></category>
		<category><![CDATA[組織改革]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>国内市場の飽和に加え、建設DX、脱炭素対応で待ったなしの建設産業ですが、一方で従来のやり方や思考から抜けられず、多くの建設会社は必要な変化を生み出せていません。この大きな原因は国内工事の進め方と、全員がマネージャーでリー [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">国内市場の飽和に加え、建設DX、脱炭素対応で待ったなしの建設産業ですが、一方で従来のやり方や思考から抜けられず、多くの建設会社は必要な変化を生み出せていません。この大きな原因は国内工事の進め方と、全員がマネージャーでリーダー不在という経営層の偏りにあります。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>はじめに</h4>
<p><span style="color: #262626;">久しぶりの建設関連の投稿です。</span><br><span style="color: #262626;">コロナウイルスや建設DX、脱炭素対応でいよいよ変わるかと思われた日本の建設業界ですが、従来のやり方にしがみつこうとする抵抗力の強さはまだまだ強く、コロナウイルスの比ではないと思われるほどです。今回はこれほどまでに外部環境や他の業界が大きく変化する中、なぜ多くの建設会社は変わらないのか見ていきます。俯瞰的に大きく２つの問題に絞って見てみましょう。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">１．国内建設工事の進め方が全てのベースになっている</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">まず、一番の理由は国内建設工事の進め方にあります。</span><br><span style="color: #262626;">本サイトでも度々説明してきましたが、一般的な（建設ではない）プロジェクトの実施方法には大きく分けて「ウォーターフォール型」と「アジャイル型」があります。両方</span><span style="color: #262626;">ともシステム・ソフトウェア開発で利用される開発手法に由来していますが、ウォーターフォール型は、従来からあるスタンダードな開発モデルで、プロジェクトマネジメントの分野では「予測型プロジェクトライフサイクル」にあたります。<br>予測型プロジェクトでは、下図の上側のように開始前にやるべき事とその順序が明確になっており、あらかじめ計画した通りの内容を決められた順番にやる事で成果を上げるプロジェクトに最適です。一方アジャイルは下側の図のように、途中変更が当然起きるという前提で、初めから詳細に設定せず開始します。作業を繰り返し回し、そこで得た新たな発見を次の反復のインプットにして改良・改善を繰り返していく手法です。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：システム開発におけるウォーターフォール（上）とアジャイル（下）</span></p>
<p><img decoding="async" class="wp-image-775 aligncenter" style="font-weight: bold;" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Waterfall-1.jpg" alt="ウォーターフォールモデル" width="370" height="77" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Waterfall-1.jpg 1318w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Waterfall-1-300x62.jpg 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Waterfall-1-1024x213.jpg 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Waterfall-1-768x160.jpg 768w" sizes="(max-width: 370px) 100vw, 370px" /></p>
<p><img decoding="async" class=" wp-image-779 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Agile.jpg" alt="アジャイルモデル" width="373" height="80" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Agile.jpg 1447w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Agile-300x64.jpg 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Agile-1024x219.jpg 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/Agile-768x165.jpg 768w" sizes="(max-width: 373px) 100vw, 373px" /></p>
<p><span style="color: #262626;">日本国内での建設工事プロジェクト実行モデルは、完全にウォーターフォール型です。建設業界の方にはガントチャート型、クリティカルパス型と言った方が馴染みがあるでしょう。大規模なプロジェクトであれば、壁一面に張っても収まらないような膨大で詳細なガントチャートを事前に作成しますね。実はこの建設工事プロジェクトの進め方そのものには問題はありません。建物やインフラ工事のような物理的で、日本のように政治、経済、社会が安定していてプロジェクト実施中におけるその他要素の変化の影響が比較的少ないプロジェクトは、最初にしっかり計画してその通りに準備、管理して進めるのが望ましいからです。</span><br><span style="color: #262626;">では何が問題なのかと言うと、日本の会社では、プロジェクトのみならず、経営の進め方や、新規事業、海外事業、組織改革、その他諸々の取り組みのほとんどに、このウォーターフォール型のプロセスと思考を使っている点です。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">日本国内の建設工事は、海外諸国、特に途上国に比較し、極めてリスクが小さい環境で実施されています。下請けやサプライヤーともツーカーで仕事ができ、支払いやキャッシュフローが問題になる事も通常ありません。海外のプロジェクトマネジメントとは異なり、建設工事の管理は技術面や品質面での対応が主となります。</span><br><span style="color: #262626;">一方で、海外建設工事は様々なリスク要因があります。ステークホルダーの実施能力や信用力に始まり、支払いが滞ったとか、許認可申請が止まった、手続きが変わった、オーナー側の実施項目がいつまでも対応されないといったレベルから、現地の隠れた慣習や規範、法律改定、政情不安、戦争、内紛、テロ、災害、感染病、通貨危機といったレベルまで広範囲にわたり様々です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">例えば、海外プロジェクトで、遅延を引き起こす発生確率50%のリスクが20個あるとしましょう。この20個のリスクの中には予見できるものもあれば、そうでないものもあります。<br></span><span style="color: #262626;">この20個のリスクが１つも発生することなく、計画した通りに無事プロジェクトが終了する確率はどれくらいだと思いますか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">　　0.0001%です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">計算は簡単です。0.5を20乗するだけです。つまり、計画通りにプロジェクトが終わる可能性はほぼゼロです。それなのに、計画通りに進める前提で考えるのです。</span><br><span style="color: #262626;">地政学的リスクや実施面でのリスクが高い国で長く仕事をしているローカル企業は、このリスクをうまく吸収できる体制を整えています。なにしろ生まれた時からその国にいるのですから、ひょっとしたら特に意識することなく対応できている事さえあるかもしれません。第３国企業で成功する会社は意識的に対応する方法を確立しています。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">新規事業や組織改革も同様です。最初に全てを予測して計画する事はできません。最初に計画してもその通りに進む可能性はゼロです。それなのに最初にしっかり計画して実行する前提で望みます。その通りにスタートしても当然思惑通りには進みません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">かと言って、事前に適切なリスク評価をすると「そんなにリスクが高いプロジェクトに取り組めるかよ！」と却下され、不確実性を事前に盛り込むと「分かりませんじゃないだろ。ちゃんと調べてから持って来いよ！」と言われるので、リスクや不確実性にどう対応するか正面から向き合うのではなく、意図的に隠したり、軽視する事が行われます。その結果、実行段階になって「予期せぬ」様々な事が当然起こります。</span><br><span style="color: #262626;">つまり「予期せぬ」と書きましたが、実はそのような問題が生じる事はある程度は事前に予想できているのです。しかしどう対処すべきか分からないリスク項目や不確実さを挙げるのは、「最初に全てをしっかり計画する」という建前に相反するので、うやむやにしておくのです。</span><br><span style="color: #262626;">そして、そのリスクが表面化した時に会社がどうするかと言うと、計画担当者や実施担当者を責めるのです。</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-9645 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/waterall-management.png" alt="" width="527" height="187" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/waterall-management.png 1409w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/waterall-management-300x106.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/waterall-management-1024x363.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/waterall-management-768x273.png 768w" sizes="(max-width: 527px) 100vw, 527px" /></p>
<p><span style="color: #262626;">担当者も責められたくありませんから、自己防衛するために考えます。</span><br><span style="color: #262626;">下のイラストのように、本来のゴールから目を背け、予測可能、達成可能な「見える」範囲のみで計画し実行するのです。これで担当者も会社も、未来の不確実さに居心地悪くなることなく、安心して計画を進められるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-9622 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/fake-goal.png" alt="" width="612" height="285" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/fake-goal.png 1600w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/fake-goal-300x140.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/fake-goal-1024x477.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/fake-goal-768x358.png 768w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2022/01/fake-goal-1536x715.png 1536w" sizes="(max-width: 612px) 100vw, 612px" /><br>この達成可能な「見える」範囲のみで計画し実行する例としては、現場DXの「導入」、組織改革と言いつつお茶を濁す程度に新たにアプリやシステムだけ「導入」、働き方改革に積極的に取り組むと言いつつ、法的に求められる程度の対応や新しい制度だけ「導入」、などが挙げられます。変革マネジメントの分野では、このレベルの変革の取り組みを「<strong>Installation(導入)</strong>」レベルの取り組みと言います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかし、このような小手先の対応に終始していては、残念ながら永遠に本来到達すべき「本来のゴール」には届きません。「導入」レベルの取り組みとは異なる「本来のゴール」を達成するための「<strong>Realization（実現）</strong>」レベルの取り組みが必要だからです。<br></span><br><span style="color: #262626;">変革の実現のためには、本来のゴールを見据えた上で「先が見えない事を受け入れて、途中で計画を修正しながら進めるという前提」を「最初から」持つ事が必要で、会社がこの取り組みの考え方、進め方を受け入れる事です。これがアジャイル経営なのです。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">２．全員がマネージャー。リーダー不在</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">上記のような国内の仕事環境なので、多くの建設会社では、ウォーターフォール型の国内業務の実行能力に優れた人、技術的対応に優れた人、国内での工事管理能力が高く好成績を上げた人が認められ、出世していきます。</span><br><span style="color: #262626;">ここに２番目の問題があります。</span><br><span style="color: #262626;">経営層の上から下まで、良くて組織を管理できるマネージャー、悪くてただの優秀な技術屋という集団になるのです。</span><span style="color: #262626;">つまり、道筋が既に出来ている業務のプロフェッショナルは揃っているのですが、今後未知の領域へどう進んでいくか、会社がこれから向かう先、つまり「本来のゴール」をはっきりと示し、組織を先導・牽引するリーダー役がいないのです。大きな建物は作れても、会社の未来をイキイキと心から語れる人間がいないのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DXや脱炭素は、目的でなく手段であり、「Installation(導入)」レベルの取り組みに過ぎません。「本来のゴール」に必要な「Realization（実現）」レベルの取り組みには、トップが先導し牽引し、全力でコミットする事が不可欠です。<br></span><span style="color: #262626; font-size: revert;">実はどの組織でも、トップにはいなくても組織の中のどこかにそのような人物はいるものです。そのような従業員を組織の中核に据えれば会社は劇的に変わる可能性があります。しかし、そのような従業員は問題の本質を突きすぎで、上から見ればうざいか生意気で、出る杭のように叩いて黙らせて、改革に必要な権限を獲得するまで出世することができません。転職して会社を去って行ってしまう事も多いです。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>負のフィードバックループから脱出するには</h4>
<p><span style="color: #262626;">ここに、「リーダーがいないから、従来型の取り組みの仕方を変えられない」➡「従来型の取り組みの仕方を変えられないから、リーダーが育たない」という、強烈な負のフィードバックループが生まれ、これを打破するのはとても困難になります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ではどうやったらこの負のフィードバックループを断ち切る事ができるのでしょうか？<br>打破するに不可欠なのは「リーダーシップを持つ人間がリーダーになる」か、「リーダーがリーダーシップを持つようになる」かのどちらかですが、この実現のためには、下記のいずれかが必要です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">① 強い力と権限を持つ外部ステークホルダーの働きかけや圧力、スキルとリーダーシップを持つ外部人材の起用<br>② </span><span style="color: #262626;">組織を変える強い意志を内に秘め、長きに渡り辛抱強く耐え忍んで出世階段を上がって来た不屈のリーダーが日の目を見る<br>③ 経営層自らが「物事の違う見方」を得るための「気づき」を与える事ができる<a style="color: #262626;" title="変革の書籍紹介：インフルエンサー：行動変化を生み出す影響力" href="https://www.a-output.com/influencer" target="_blank" rel="noopener">インフルエンサー</a>の存在と影響行使</span><br>④ も<span style="color: #262626;">しくは残念ながら会社がある程度まで「落ちる」事。会社によっては「とことんまで落ちる」事</span></p>
<p><span style="color: #262626;">どの組織にも改革精神にあふれた社員はいますが、組織の中間にいる改革に燃える人間ができる事は、上記②の自分が将来リーダーになるか（その権限を得る。。多大な忍耐と時間はかかりますが）、③今のリーダーに気づかせることです（そのスキルを得る）。どちらも困難ではありますが、不可能ではありません。<br>最後の④「とことんまで落ちる」事に関しては、業績ガタ落ちとか不祥事など、どうしようもないレベルまで会社が</span><span style="color: #262626;">落ち込むと、本当にリーダーシップのあるリーダーでないと会社を立て直す事ができない事が明らかになります。そのため、その能力と意志がある本当のリーダーシップを持つ真のリーダーが抜擢される可能性が高まります。逆に言うと、そこまで落ちないと自浄作用が生まれないのです。そこまで落ちても自浄作用が働かない組織もあります。建設業のような参入障壁が高い産業はそれでもある程度生き延びてしまうのですが、残念ながらそのような会社に未来はありません。</span></p>


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		<title>DXだけでは足りない建設業界の真の課題：その２</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 26 Jun 2021 08:41:20 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[コンサルタント]]></category>
		<category><![CDATA[デジタルトランスフォーメーション]]></category>
		<category><![CDATA[パーパス・ドリブン]]></category>
		<category><![CDATA[ミッション・ビジョン]]></category>
		<category><![CDATA[リーダーシップ]]></category>
		<category><![CDATA[建設イノベーション]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「いわゆるDX」だけでは他業界から引き離された建設業界の生産性は上がりません。こびりついた慣習とプロセスの見直し、そして古い企業文化の変化、つまり「モノの見方・考え方」のフレームを変えなければ、DXの本当の恩恵を享受する [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">「いわゆるDX」だけでは他業界から引き離された建設業界の生産性は上がりません。こびりついた慣習とプロセスの見直し、そして古い企業文化の変化、つまり「モノの見方・考え方」のフレームを変えなければ、DXの本当の恩恵を享受することはできません。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">DXだけでは足りない建設業界の取り組み</span></h4>
<p><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" title="DXだけでは足りない建設業界の真の課題" href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry" target="_blank" rel="noopener">前回</a>、今後建設産業が取り組むべき主要な課題を下表にまとめ、「協業と仕組み」面での課題を取り上げました。今回は「文化」面での課題を見ていきましょう。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：建設産業が取り組むべき課題<a style="color: #262626;" href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-5544 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1.png" alt="" width="689" height="252" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1.png 852w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1-300x110.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1-768x280.png 768w" sizes="(max-width: 689px) 100vw, 689px" /></a></span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">「文化」で実現すべき課題</span></h4>
<h5><span style="color: #262626;">１．パフォーマンスが高い組織</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">パフォーマンスが高い組織の特徴は、組織が必要とするスキルが明確で、実際にそのスキルを持つ人材が揃っていることです。「組織が必要とするスキルを明確にするのは当たり前では？」と思われるかもしれませんが、多くの会社では行われていません。特に日本では年功序列・終身雇用の弊害で、多くの会社で既にいる人材で何でもやろうとしてしまいます。つまり「必要な人材」ではなく「今いる人材」がベースになっていますが、今後はこの発想を逆転させる必要があります。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">まず、今後の事業展開や仕事のやり方の変化によって、組織に必要となるハード面とソフト面のスキルを明確にする必要があります。この中にはデジタル化や合理化で不要になるスキルと、逆に必要になるスキルも含まれます。もちろんダイバーシティやグローバル人材も含みます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そして今後組織に必要なスキルと、現在組織が持つ人材のスキルとの間のギャップ分析をします。</span><br />
<span style="color: #262626;">更に、そのスキルは常時組織に必要なのか、それともスポット的にプロジェクトベースで必要になるのか、いつまで必要なのか、どうやってそのスキルを獲得できるのか検討し計画します。</span><br />
<span style="color: #262626;">今いる従業員を教育するのならば、そもそも教育して成果が出るものなのか、成果が出るまでの時間的余裕があるのかが判断材料になります。</span><br />
<span style="color: #262626;">スキルを既に持っている人材を外部から新しく獲得するのであれば、そのようなスキルの供給が人材マーケットにあることが前提になります。必要なスキルを明確にし、そのスキルを持つ外部人材を利用することが増えるこれからの時代では、ジョブディスクリプション（職務記述書）を明確にしたジョブ型雇用が適しているでしょう。<br />
今や専門知識を持つ副業人材や個人事業家も多く、オンデマンド型人材マーケットが広がってきています。スポットで必要なスキルは、そのような人たちのサポートを大いに活用すべきでしょう。スキルのミスマッチがある社内の人間を負荷をかけて無理矢理使うより、はるかに高いパフォーマンスが期待できます。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">更に、パフォーマンスが高い組織は、従業員が持つ能力を最大限に発揮し成長してもらうため、毎年１回などの形式的な評価面談ではなく、定期的にフィードバックとメンタリング、コーチングを繰り返します。カナダの大手建設会社の<a style="color: #262626;" href="https://www.aecon.com/" target="_blank" rel="noopener">Aecon（アイコン）社</a>では、従業員はキャリア開発のための評価とフィードバック、メンターからの勇気づけを継続的に受けます。<sup>(1)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">そして、パフォーマンスが高い組織は、モニタリングに多くの時間を注ぎます。逆にパフォーマンスが悪い組織は、仕事の多くが火消し、つまりトラブル処理です。そのようなパフォーマンスが低い組織は、主にスキル不足が原因で、計画の段階で既に間違った計画をしています。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">パフォーマンスが高い組織の更なる特徴は、学習する組織であること、つまり組織が学習意欲にあふれた人たちの集団であり、組織が仕組みを作りその人たちの学習を支えているという点です。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">世界的な設計コンサルタント会社である<a style="color: #262626;" href="https://www.arup.com/" target="_blank" rel="noopener">Arup（アラップ）社</a>は、建設業界の中でも進んだ「学び」のシステムを構築しています。Arup社では知識を「創造し、共有し、そして高める」という学びのサイクルと企業文化が築かれています。例えば、以下の様な国や地域の枠を超えたオンライン上の情報の共有があります。</span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;">・プロジェクトで学んだ教訓とベストプラクティス</span><br />
<span style="color: #262626;">・25,000を超える包括的なBIMライブラリ</span><br />
<span style="color: #262626;">・プロジェクトの問題解決支援</span><br />
<span style="color: #262626;">・様々なコミュニティやネットワーキング、ディスカッションフォーラム</span><br />
<span style="color: #262626;">・トレーニングとメンタリング、キャリア開発<br />
・Arup大学の講義、社内の専門家からの継続的な知識の積み上げと次世代への継承<br />
・環境負荷低減や社会的責任の新しい知識<br />
・その他、ワークショップ、ストーリーテリングのイベント、コミュニティとのネットワーク等々</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、Arup社には、研究に関する予算申請のためのワンストップのオンラインショップがあり、日本の大学を含めた世界中の大学との共同研究など、数多くの研究に毎年取り組んでいます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">アメリカの世界的なエンジニアリング会社である<a style="color: #262626;" href="https://www.fluor.com/" target="_blank" rel="noopener">Fluor（フルーア）社</a>も知識の共有に力を入れてきました。Fluor社は、2000年に独自の知識共有システム「<a style="color: #262626;" href="https://www.fluor.com/about-fluor/corporate-information/technologies/fluor-knowledge-online" target="_blank" rel="noopener">Knowledge OnLine</a><sup>SM</sup>」を導入し、今では世界中の25,000人ものメンバーがプロジェクトのハード面、ソフト面の知識を共有しています。Fluor社は、2016年まで11年連続で「Global Most Admired Knowledge Enterprises （MAKE：世界で最も称賛される知識企業)」を受賞し、協業と知識共有を実現する環境を創造する会社として認識されています。<sup>(2)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">日本の企業、特に多くの建設会社は、階層組織とサイロ化により、知識の共有が難しい構造になっています。このようなオンラインのプラットフォームは、縦型組織に横ぐしを突き刺し、新たなコミュニケーションを生み出す効果的な方法でもあります。<br />
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">更に言えば、変革は新しいスキルを必要とするため、変革そのもののためにも学びは不可欠です。マッキンゼー社リスボンオフィスのマリア・ジョアン・リベイリーニョ（Maria Joao Ribeirinho）は、「学んだり、変化する気がなければ、どんなテクノロジーでもあなたを救うことはできない」と言います。<sup>(3)</sup></span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">２．パーパス・ビジョン・ミッション</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">VUCA（ブーカ）の時代、そして企業の社会的意義が強く問われる時代において、業界を問わず、目的（パーパス）で組織を導いていくことが必要です。</span><br />
<span style="color: #262626;">「パーパス」は会社の存在意義、「ビジョン」は会社が目指す姿、「ミッション」はビジョンを実現するためにすべきことです。</span><br />
<span style="color: #262626;">パーパス・ビジョン・ミッションが組織の末端まで浸透している企業は、組織にぴんと一本芯が通っています。例え緊急な判断が必要な場合でも、その理念に従って従業員一人一人が自分で判断して行動できます。そして理念に沿った行動を称え報いる文化があります。</span><br />
<span style="color: #262626;">逆にパーパス・ビジョン・ミッションのない会社は軸がなく、不確実な場面や緊急時に自ら決断し行動できません。というか誰も決断できません（笑）。周囲の様子や他社の動きを確認してから、大多数に付いて行くような行動を取ります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" title="シリコンバレーのパーパスドリブンな建設会社：DPR Construction" href="https://www.a-output.com/dpr001" target="_blank" rel="noopener">以前紹介したDPR Construction</a>は、急成長を遂げたシリコンバレーのパーパスドリブンな建設会社です。</span><span style="color: #262626;">何年も連続でFortune社の「最も働きがいのある会社100社」にランクインしています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DPR社のパーパスは「We Exist to Build Great Things.®：私たちは、素晴らしい建物、素晴らしいチーム、素晴らしい関係、素晴らしい価値を作るために存在する」です。下記４つのコアバリューも素晴らしいです。</span></p>
<p style="text-align: left; padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;"><strong>INTEGRITY（誠実）</strong>：高いレベルの公平性と正直さでビジネスを遂行し信頼される</span><br />
<span style="color: #262626;"><strong>ENJOYMENT（楽しさ）</strong>：仕事は楽しく満足なものでなければならない、そうでない場合は何かがおかしい</span><br />
<span style="color: #262626;"><strong>UNIQUENESS（独自性）</strong>：他の建設会社と違う事、もっと革新的でなければならない</span><br />
<span style="color: #262626;"><strong>EVER FORWARD（常に前進）</strong>：自らの意思で継続的に変化、改善、学習し、スタンダードを自ら向上させる</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DPR Constructionのようにパーパスが浸透した会社には、そのパーパスに共感する使命感を帯びた人たちが引き寄せられます。働く人たちのパーパスと会社のパーパスが共鳴し大きな力になります。<br />
</span></p>
<p>また、スウェーデンに本社を置き、世界ランキングでトップテン常連の建設会社である<a href="https://play.skanska.com/media/The+Skanska+PurposeA+We+build+for+a+better+society/0_cohgugok" target="_blank" rel="noopener">Skanska（スカンスカ）社</a>は、「We build for a better society ～ 私たちはより良い社会のために建設する」というパーパスの下、「生命を守り、倫理的かつ透明性を持って行動し、共に成長し、顧客にコミットする」というコアバリューを掲げています。<br />
Skanska社は、2030年までにサプライヤーも含めて二酸化炭素排出量を半分に低減し、2045年までに会社が関与する建設プロジェクトをサプライヤーも含めてネットゼロにするターゲットを掲げています。この目標は、パーパスやコアバリューと合致し、企業が倫理、責任、持続可能性を重要視していることを明確に示します。</p>
<p><span style="color: #262626;">残念ながら日本の建設会社は、会社のパーパス＝存在意義が明確でない会社が多いです。従業員が強く共感する存在目的を掲げるというよりは、マーケティング目的の語感が良いキャッチコピー的なスローガンがまだ主流です。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">３．対話・参加型合意形成</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">前回紹介したリーンコンストラクションは、対話を重ね決断する参加型合意形成をつくる仕組みです。</span><br />
<span style="color: #262626;">従来型の建設プロジェクトでは、無理な工期や予算や変更を、オーナーから元請会社に、そして元請会社から下請会社へと、上部組織から下部組織に押し付けていく構図があります。</span><br />
<span style="color: #262626;">押し付けられた仕事にコミットするのは難しいです。「いつも無理言うんだよな～」とか「直前の変更やめて欲しいよな」というネガティブな姿勢でやる仕事に対して、既に「だから無理って言ったじゃないですか」と失敗を前提にした言い訳を考えているのです。</span><br />
<span style="color: #262626;">リーンコンストラクションに見られるような対話・参加型合意形成では、指示されてやらされるのではなく、チームのメンバーとの対話を通して参加者自らが決定しチームに約束します。自らが決断しチームメンバー全員に約束することで、それぞれの参加者が自分の役割に強い責任を持ちます。参加型合意形成は自主性とコミットメントを促す仕組みなのです。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">４．ビッグルーム・オープンスペース</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">ビッグルームは、オーナー、設計者、建設会社、その他のプロジェクト関係者が集まる現場の広いスペースです。<sup>(4)</sup></span><br />
<span style="color: #262626;">リーンコンストラクションやコラボラティブ契約（IPD）によるプロジェクトでは、仕切りのない大きな部屋（ビッグルーム）で、多くのステークホルダーが、１つ屋根の下、協働します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ビッグルームには多くの利点があります。</span><br />
<span style="color: #262626;">・何よりもまず、チームの結束を強化し、コラボレーションを促進します</span><br />
<span style="color: #262626;">・部署間にある壁、パーティションを取り払い、お互いの姿が見えることで、心理的な組織の壁も取り払います</span><br />
<span style="color: #262626;">・プロジェクトの早い段階からチームが統合し、より合理的で創造的な仕事を可能にします</span><br />
<span style="color: #262626;">・それぞれの組織のばらばらな利害ではなく、チームの目的の達成を目指しお互いに助け合います</span></p>
<p><span style="color: #262626;">オフィスや事務所のレイアウトや仕切りは、私たちの働き方に極めて大きな影響を与えます。</span><span style="color: #262626;">多くの企業で取り入れらているフリーアドレス制度も、同様に、部署間の壁、サイロ化の解消に有効ですね。組織の壁を取り除くだけでなく、イノベーションを起こすのにも効果的です。ただし、そもそもコミュニケーションの悪い組織間の仕切りを強制的に取り払うと、さらにコミュニケーションが悪くなるため、他の取り組みと組み合わせることが必要です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ところで、先ほど紹介したDPR Constructionは、更に進んだ取り組みも行っています。今や図面や仕様などほとんどのプロジェクトデータはデジタル化され共有されていますが、データのフローや、それぞれのファイルに誰がアクセスしたかを下のYoutube（注：その後削除されました）のようなアルゴリズムを使う事で、誰が打合せにいるべきか、またいなくて良いのかが分かります。また、いつも同じメンバーが最初から最後まで打合せに座っているような事もしなくてよいのです。<sup>(5)</sup></span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">５．マインドセットの変化</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">前回からここまで説明して来た全てを実現するのに共通するのは、今までと物事を見る角度やフレームを変えること、そのためにマインドセットを変えることです。前回から紹介しているリーンコンストラクションやコラボラティブ契約、バリューチェーン、アジャイル、雇用契約、、、全ては、プロジェクトや業務に対する「今までとは違う見方」＝パラダイムシフトです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ただし、何十年にも渡って繰り返してきた事で、私たちの脳みそにがっちり定着してしまった手順や考え方、働き方を変えるのは、一朝一夕ではいきません。</span><span style="color: #262626;">やるべきなのは最初の一歩を踏み出すことです。</span><br />
<span style="color: #262626;">今までのやり方から半歩でもいいから未知の世界に踏み出す。まずは関心を持って見てみる。今まで話したこともないような人から話を聞いてみる。「マインドセット」とGoogle検索してみる。セミナーやウェビナーに参加してみる。箱の中から出てくる。組織の殻から出てみる。いつもと少し違う行動を取ってみる。そうやって、人の話を聞き、新しい情報に接するうちに、２歩３歩先まで進むことができ、そのうちに、ある「気づき」が生まれるでしょう。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">６．リーダーシップ</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">最後に、個人のマインドセットの変化を組織のマインドセットの変化に繋げるには、リーダーのマインドセットの変化と強いリーダーシップが不可欠です。リーダーシップとは自らが行動することで組織を導く力です。リーダーの行動なくして組織の変化はあり得ません。リーダーがいくら「やれ」と声を荒げても本人の行動が伴わなければ、組織は付いて行きません。<br />
マッキンゼー社フィラデルフィアオフィスのホセ・ルイス・ブランコ（Jose Luis Blanco）は、コラボレーションを推進するデジタルツールにいくら投資をしようが「マネージメントのアプローチが変わらない限り、何も変わらない」と述べています。<sup>(2)</sup><br />
「古い管理パラダイム」の多くの問題の根本原因は、マネジメントの態度であり、変わらない価値観と行動にあります。<sup>(6)(7)</sup><br />
これからの「新しいパラダイム」では、技術面より、ソフト面のマネジメントの機能やプロセスの変化が重要なのです。<sup>(7)(8)</sup><br />
</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="cz4MfMqv7T"><p><a href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry">DXだけでは足りない建設業界の真の課題</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;DXだけでは足りない建設業界の真の課題&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry/embed#?secret=fMPrfmKzeD#?secret=cz4MfMqv7T" data-secret="cz4MfMqv7T" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献<br />
(1) &#8220;<a href="https://www.futureofconstruction.org/practice/shaping-the-future-of-construction-an-action-plan-to-solve-the-industrys-talent-gap/" target="_blank" rel="noopener">An Action Plan to solve the Industry’s Talent Gap</a>&#8220;, World Economic Forum, 2018/02<br />
(2) &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://www.futureofconstruction.org/practice/shaping-the-future-of-construction-an-action-plan-to-solve-the-industrys-talent-gap/" target="_blank" rel="noopener">Shaping the Future of Construction A Breakthrough in Mindset and Technology</a>&#8220;, World Economic Forum, 2016/05<br />
(3) Jim Parsons, &#8220;<a href="https://www.enr.com/articles/41418-improved-productivity-requires-new-management-mindset" target="_blank" rel="noopener">Improved Productivity Requires New Management Mindset</a>&#8220;, Engineering News-Records, 2017/2<br />
(4) Ron Cruikshank, &#8220;<a href="https://leanconstructionblog.com/So-What-is-a-Big-Room%3F.html" target="_blank" rel="noopener">So… What is a Big Room?</a>&#8220;, Lean Construction Blog, 2019/11<br />
(5) Atul Khanzode, &#8220;<a href="https://www.dpr.com/media/technical-papers/making-the-integrated-big-room-better" target="_blank" rel="noopener">Making the Big Room Better &#8211; Using Information flows to show who matters when and making collaboration more efficient</a>&#8220;, DPR Construction, updated 2020/9<br />
(6) John Bennett, &#8220;Construction–The Third Wave: Managing co-operation and competition in construction&#8221;, Butterworth-Heinemann, Oxford, 2013/11<br />
</span>(7)  R. Thomas, Marton Marosszeky, Khalid Karim, S. Davis, D. McGeorge, &#8220;<a href="https://www.researchgate.net/publication/228796833_The_importance_of_project_culture_in_achieving_quality_outcomes_in_construction" target="_blank" rel="noopener">The importance of project culture in achieving quality outcomes in construction</a>&#8220;, 2002/9<br />
(8) Bounds, G., Yorks, L., Adams, M. and Ranney, G., &#8220;<a href="https://www.semanticscholar.org/paper/Beyond-Total-Quality-Management%3A-Toward-The-Yorks-Bounds/a2d027c53236374e92ea97519940194f74c2019c" target="_blank" rel="noopener">Beyond Total Quality Management: Towards the emerging paradigm</a>&#8220;, McGraw Hill, New York, 1994</p>The post <a href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry-2">DXだけでは足りない建設業界の真の課題：その２</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>DXだけでは足りない建設業界の真の課題</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 21 Jun 2021 01:46:08 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[アジャイル]]></category>
		<category><![CDATA[コラボラティブ契約]]></category>
		<category><![CDATA[コンサルタント]]></category>
		<category><![CDATA[デジタルトランスフォーメーション]]></category>
		<category><![CDATA[リーンコンストラクション]]></category>
		<category><![CDATA[建設イノベーション]]></category>
		<category><![CDATA[海外契約・パートナリング]]></category>
		<category><![CDATA[環境問題]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「DX」が建設業界でも飛び交っています。しかし「いわゆるDX」だけが建設業界が直面する課題ではありません。こびりついた慣習とプロセスを見つめ直さなければ、DXの本当の恩恵を享受する事はできず、骨折り損のくたびれ儲けで終わ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">「DX」が建設業界でも飛び交っています。しかし「いわゆるDX」だけが建設業界が直面する課題ではありません。こびりついた慣習とプロセスを見つめ直さなければ、DXの本当の恩恵を享受する事はできず、骨折り損のくたびれ儲けで終わってしまいます。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>合理化や環境負荷低減など他産業から取り残される建設業界</h4>
<p><span style="color: #262626;">二酸化炭素（CO2）削減を含めたSDGsへの関心は日本でも広がり、ニュースなどでも日常的なトピックとして取り上げられるようになってきました。<br />
ご存じでしょうか？建築と建設部門は世界の二酸化炭素（CO2）排出量の約4割を占め、社会に大きなインパクトを与えています。</span><span style="color: #262626;">国連の環境プログラム（United Nations Environment Programme）の2020年のレポートによると、下図のように、2019年、建築と建設部門は世界の最終エネルギー使用量の35％、二酸化炭素（CO2）排出量では38％を占めます。なお、右のグラフで10％を占める建設産業は、鉄鋼、セメント、ガラスなどの建築材料および製造によるもので建設産業の一部を示すものです。</span></p>
<p style="text-align: center;">図：建築と建設部門の最終エネルギーと排出の割合<sup>(1)</sup><a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/CO2-emission-building-and-construction.png"><br />
<img loading="lazy" decoding="async" class="size-full wp-image-5458 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/CO2-emission-building-and-construction.png" alt="" width="1501" height="808" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/CO2-emission-building-and-construction.png 1501w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/CO2-emission-building-and-construction-300x161.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/CO2-emission-building-and-construction-1024x551.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/CO2-emission-building-and-construction-768x413.png 768w" sizes="(max-width: 1501px) 100vw, 1501px" /></a></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">一方で、以前の記事「<a title="マッキンゼーの建設レポート紹介：コロナ後の建設業ニューノーマル" href="https://www.a-output.com/mckinsey001" target="_blank" rel="noopener">マッキンゼーの建設レポート紹介：コロナ後の建設業ニューノーマル</a>」でも紹介したように、建設業の生産性は20年間で年間僅か1%しか向上していません。これは世界経済の生産性向上率2.8%のわずか3分の1です。作業員の生産性で言うと、20年間で他産業は30%生産性が向上しているのに対して、建設作業員の生産性向上はわずか7%で<sup>(2)</sup> 、あるエリアでは生産性が悪化しているとさえ指摘されており<sup>(3)</sup>　、建設業の生産性向上は多産業に大きく引き離されています。他産業では次々に新しいテクノロジーが登場し導入されてきましたが、建設業では現状維持志向が強く、イノベーションが採用される速度がとても遅いのです。<br />
この生産性の低迷は、ムダなコストやエネルギー消費、二酸化炭素（CO2）排出量が改善されていない事と背中合わせでもあります。<br />
</span><span style="color: #262626;">建設業界の古く、時に非合理的な慣習やビジネスモデル、プロセスは、もはや建設企業の業績や存続の問題のみでなく、環境や社会に大きな負のインパクトをもたらす要因でもあるのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかしこの問題を逆から見れば、建設業界は自らを変化させていく事で、これからの環境負荷低減に大きく貢献できるポテンシャルを持っているとも言えます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>DXだけでは足りない建設業界の取り組み</h4>
<p><span style="color: #262626;">昨今、全産業を通じてDX（デジタルトランスフォーメーション）という言葉が、そして建設業界でも「建設DX」という言葉が飛び交っています。「建設DX」は建設の合理化に大きく貢献し得る取り組みです。<br />
しかしその一方で、建設のデジタル化は建設産業が対処すべき課題の全てではありません。デジタル技術導入の遅れは、建設産業が抱える問題の一つに過ぎず、その他多くの課題への手当を同時に行わなければ、建設DXは労多くして功少なし、その効力を得る事ができないどころか、現場に余計な手順と手間を生むだけの無駄なプロセスの追加に終わる、危険な可能性もあります。DXは単なるテクノロジーの導入や既存作業の置き換えのみでなく、プロセスの変革であり、企業文化の改革でもあるからです。<sup>(4)</sup></span></p>
<p><span style="color: #262626;">下表は、今後建設産業が取り組むべき主要な課題をまとめたものです。このうち技術面での取り組みの詳細は国土交通省の「<a href="https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000073.html" target="_blank" rel="noopener">インフラ分野のDX推進</a>」などを筆頭に、開発者や専門家の方々の多くの情報があり、私にそのノウハウがあるわけでもないので（笑）、ここで説明する事は特にせず、</span>その他の課題である「協業と仕組み」「文化」面での課題を取り上げます。今回はそのうち、「協業と仕組み」について見ていきましょう。</p>
<p>実は「協業と仕組み」と「文化」は表裏一体です。文化の改革がなければ、プロセス（仕組み）の変化や協業での成果を上げる事はできず、また、プロセスの変化や協業の取り組みによって新しい文化の醸成が進むという関係にあるからです。</p>
<p style="text-align: center;">図：建設産業が取り組むべき課題<a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-5544 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1.png" alt="" width="698" height="255" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1.png 852w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1-300x110.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/34372da5176908cf6030b05acfe41476-1-768x280.png 768w" sizes="(max-width: 698px) 100vw, 698px" /></a></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>「協業と仕組み」で実現すべき課題</h4>
<h5><span style="color: #262626;">１．計画・設計段階の協業</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">プロジェクトマネジメントでよく引用される下図のコスト影響曲線（cost influence curve）にあるように、プロジェクトライフサイクルにおいて、プロジェクト初期、計画段階での変更は、少ないコストでプロジェクト全体に大きなインパクトを与える事ができます。しかし、プロジェクトが進行するにつれて、プロジェクトを変更するには大きなコストが必要となり、影響を与えられる範囲もどんどん狭くなっていきます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：コスト影響曲線（cost influence curve）<a href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/cost-influence-curve.png"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-5471 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/cost-influence-curve.png" alt="" width="448" height="298" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/cost-influence-curve.png 1082w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/cost-influence-curve-300x200.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/cost-influence-curve-1024x681.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2021/06/cost-influence-curve-768x511.png 768w" sizes="(max-width: 448px) 100vw, 448px" /></a></span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設プロジェクトの現状は、プロジェクト初期段階では設計コンサルタントが主体となって計画と設計を進め、プロジェクトの後半で活躍するプレイヤーである、建設会社、専門業者、サプライヤー等のインプットは限られています。</span><br />
<span style="color: #262626;">建設会社や専門業者が持っている多くの経験や知識を利用して、計画初期段階で貢献できる能力があっても、建設会社が関与し始める段階では計画が固まってしまっていて時すでに遅し、プロジェクトに関与する多くのステークホルダーが持つ能力が十分に活かされないプロセスになっているのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建築物のコストは、建設時のコストがライフサイクルの10～50%で、その後の運用時のコストやメンテナンスコストが40～80%を占めます。</span><span style="color: #262626;">計画初期の判断が、建設コストのみならず、その後数十年にも渡る建物の運用のコストや環境に大きな影響力を持つ事も考えると、これは大きな社会的ロスです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この課題に対応するには、できるだけ多くのステークホルダーをプロジェクト早期から関与させる仕組みを作ることです。建設会社を従来より早い段階で関与させる仕組みを英語で「<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Early_contractor_involvement" target="_blank" rel="noopener">Early Contractor Involvement</a>（ECI）」と言います。発注者（プロジェクトのオーナー）、設計コンサルタント、建設会社間のコラボレーションを通じて、設計と建設プロセスの統合を促進するため、建設会社が設計段階の早い段階で関与します。 ECIには様々なモデルがあり、建設会社が関与する段階や範囲によっても異なりますが、代表的な例としては、通常は入札前に行なわれる設計業務を、受注した建設会社が行うデザインビルド（設計施工）があります。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h5>２．パートナリング・リスク共有型の契約</h5>
<p><span style="color: #262626;">従来型の建設工事契約の典型である総価請負契約（英語では、Lump Sum / Fixed Price 等と言われます）は、プロジェクトの最初にその対象となる範囲と金額を決める契約方式です。最初に金額が決まるので、プロジェクトを進める中で追加コストが発生するような予期せぬ問題が生じると、発注者は出来るだけ問題を建設会社に押し付けようとします。一方で仕事を請け負った建設会社側も追加コストの発生は避けたいので、追加コストを発注者に転嫁しようとし、それぞれ相反する思惑で動きます。<br />
この契約モデルの構造上の問題から、どちらかが何かを勝ち取ると、他方は負けて失うという「Win-Lose」の構図に陥り、契約当事者同士がリスクを押し付け合う対立的な関係になってしまうのです。<br />
下請企業やサプライヤーも同様に、それぞれが独自に同様の契約を結び、プロジェクトの全体最適化の意図は反映されません。元請企業にはスケジュール内にプロジェクトを終わらせる利益があるかもしれませんが、下請企業にとってはプロジェクトが遅れた方が利益が出るという事も往々にして生じます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この構造は、コラボレーションの精神を育むものではありません。このプロジェクト全体と各当事者の相反する利害のすり合わせを図るのがパートナリングという仕組みであり、それを更に発展させたものがコラボラティブ契約です（米国ではIPD: Integrated Project Deliveryと言われます）。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">コラボラティブ契約の特徴は、「３者以上の契約（オーナー、建設会社、設計会社）」、「契約参加者で目標コストを設定し、予備費や利益も共有する」、「会計を関係者間でオープンにする」、「全員一致の決定」、「ミスは当事者に責任を負わせず全当事者でカバーする」など、従来型の契約の下で仕事をしてきた人にはとっては信じられないほど画期的な契約方式です。この方式で、プロジェクトやチームへの貢献が参加者それぞれのメリットにもなる仕組み、「Win-Win」の関係を作り出しているのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">下記は、コラボラティブ契約（IPD）の３つの大きな特徴です。</span></p>
<ol>
<li><span style="color: #262626;">会社の枠を超え、できるだけ早期に統合されたチームを作る</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プロジェクト当事者間でリスクや損益を共有する</span></li>
<li><span style="color: #262626;">効果的なツール・手法を当事者間で共有して運用する</span></li>
</ol>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：コラボラティブ契約（IPD）の３つの大きな特徴</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" href="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/IPD.jpg"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-970 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/IPD.jpg" alt="コラボラティブ契約" width="454" height="235" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/IPD.jpg 1263w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/IPD-300x155.jpg 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/IPD-1024x530.jpg 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/09/IPD-768x398.jpg 768w" sizes="(max-width: 454px) 100vw, 454px" /></a></span></p>
<p><span style="color: #262626;">コラボラティブ契約（IPD）に関しては、過去の記事「<a style="color: #262626;" title="コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに" href="https://www.a-output.com/ipd002" target="_blank" rel="noopener">コラボラティブ契約（Collaborative Contracting）でプロジェクトをWin-Winに</a>」で紹介していますので、ご覧下さい。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">３．リーンコンストラクション</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">ここまで契約関係の問題を紹介しましたが、契約だけでなく建設工事そのものの進め方にも長年大きな変化はありません。それがベストだからというよりは、誰も疑問を呈さず、声も上げず、より良い手法の探求もされなかったので変化がなかったという方が正確でしょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">そのような従来型の建設プロジェクトの進め方に一石を投じているのがリーンコンストラクションです。リーンコンストラクションは、トヨタ生産方式を代表とする製造業で証明されたリーン生産方式の製品開発と生産管理手法を建設産業に取り入れ展開させたものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設プロジェクトの従来の進め方は、プロジェクトのステークホルダーが縦に繋がっており、発注者（オーナー）、設計会社、元請会社、下請会社、サプライヤーの契約の流れに沿った指示・管理型の進め方であるのに対して、リーンコンストラクションは下請け、ワーカーも巻き込んだ参加型で、それぞれの参加者の自律性とパートナーシップに基づくプロジェクトの進め方を取り、合理化と価値を創出していくものです。</span><br />
<span style="color: #262626;">リーンコンストラクションのモデルには、ラストプランナー（Last Planner® System）やタクトタイムプランニングなどがありますが、これらは参加型のプロジェクトの運営を促進させるための仕組みでもあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンコンストラクションに関しては、過去の記事「<a style="color: #262626;" title="リーンコンストラクション：トヨタに学ぶ" href="https://www.a-output.com/leanconstruction" target="_blank" rel="noopener">リーンコンストラクション：トヨタに学ぶ</a>」をご覧下さい。また、リーンコンストラクションについては今後も紹介していく予定です。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h5><span style="color: #262626;">４．脱サイロ・ベストプラクティスの共有</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">先ほど、建設工事そのものの進め方に長年大きな変化はないと述べました。<br />
その長く継続されてきた業務遂行のスタイルから、企業全体としても建設業界には縦型・階層主義型組織の企業が多く、各部門・部署間のサイロ化の傾向も強いです。<br />
国内市場の頭打ち、成長への圧力から、事業範囲や地域の拡大を図る企業もありますが、これらの新しい事業や地域でも、既存事業と有機的につなげるというよりは、更なるサイロ化で進める傾向があります。その結果、リソースやノウハウは共有されず、その効果的な利用は妨げられます。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400; color: #262626;">基本的に、建設産業は大量生産ではなく一品生産型の産業です。しかし、それぞれの建設プロジェクトに特有の特徴はあるものの、建設のプロセス自体は、本質的にはプロジェクト毎に繰り返されます。したがって、あるプロジェクトから学んだ教訓は、多くの場合、後続のプロジェクトに活かす事ができます。そのためにはノウハウの継承が必要ですが、支店や部署レベルだけでなく、プロジェクトレベルでさえサイロ化してしまい、プロジェクトからプロジェクトへのベストプラクティスの伝達は限定的で、経験や知識を後続のプロジェクトの効率性や価値の向上に繋げられません。<br />
<span style="color: #262626;">プロジェクトの成果は個々のプロジェクトマネージャーのスキルに大きく依存し、その経験は、時と担当者と共に失われていきます。正式なプロセスは限られ、一貫したモニタリングやパフォーマンス評価のシステムもなく、非公式で属人的なプロセスが採用され、プロジェクトが独立した部署であるかのように実行されます。</span></span></p>
<p><span style="color: #262626;">大量生産型の製造業とは異なり、建設業は一品生産型ですが、それが、経験から学ぶことができない言い訳にはなりません。他の同様に変動性が高い産業では、デジタルイノベーション等を使用して生産性を向上させてきています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設産業では、標準的なソリューションのメリットが明確な場合でも、それらを拒否する傾向があります。標準化が進んでいないため、例えば、２人の設計者が全く同じ２つの異なるプロジェクトで、全然違うシステムを採用することは珍しくありません。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">５．バリューチェーンの見直しと再構築</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">サプライチェーンとよく混同されるバリューチェーンですが、まず言葉の定義をはっきり区別しておきましょう。<sup>(5)(6)</sup><br />
バリューチェーンは、エンドユーザーへの製品やサービス提供に対する価値を創造するプロセスです。バリューチェーン内で生み出される価値は、最終ユーザーが製品やサービスから得る利益であり、金額に反映されます。<br />
</span><span style="color: #262626;">一方で、サプライチェーンは、製品またはサービスを顧客に提供するまでに必要な生産およびプロセスの流れを表します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">つまり、サプライチェーンは生産者やサプライヤーのプロセスを統合し、または無駄を減らし改善するなど、企業目線で効率を向上させることに重点を置きます。対照的に、バリューチェーンは、顧客目線で、顧客が受け取る価値の創出に焦点を置いています。「バリュー」とは、生産者が考える製品や技術としての価値ではなく、顧客にとっての価値です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設は非常に細分化された産業で、一つのプロジェクトを実施するだけでも、大小様々な多くのプレーヤーが関与します。例えば、建設会社にとってのサプライチェーンの合理化は、必ずしもその他のプレイヤーにとっての合理化にはつながらず、顧客価値の創出につながるわけでもありません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">バリューチェーンの考え方を通して、種々のプレイヤーがどのような顧客価値を創出しているかを把握するだけでなく、自社の組織内の種々のプロセスがはたして顧客価値をもたらしているのか判断する事ができます。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h5><span style="color: #262626;">６．アジャイル・オープンイノベーション</span></h5>
<p><span style="color: #262626;">先ほど紹介した顧客に対する価値を高め、又は新たに創造するためには、もはやこれまでのやり方や一企業の取り組みだけでは難しくなってきています。既存のバリューチェーン内での新しい取り組みや、新しいパートナーとの取り組みによる新しい価値の創出＝共創が必要になってきています。共創とは「企業が、様々なステークホルダーと協働して共に新たな価値を創造する」事です。オープンイノベーションも基本的には共創と同じ意味です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">共創・オープンイノベーションを共に行うパートナーは、既存のバリューチェーン、サプライチェーン内のパートナーのみでなく、顧客、競合会社、異業種の会社、社会的団体、教育機関、地方自治体、起業家、投資家、社会活動家など様々考えられます。究極的にはインターネットを通じて世界中の人たちと共創できる可能性があります。今まで全く接点がなかったような人たちとの交流こそ、想像もしなかったようなアイデアを生み出すきっかけとなります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">他産業では、共創・オープンイノベーションの取り組みはどんどん進んできています。建設産業は、オーナーと設計者、元請け、下請け、サプライヤーの縦の関係、相反する利害関係、産業構造そのものが共創を受け入れにくくしています。その中で新しいアイデアを創出するためには、手始めとして、従来の建設業界にはないアジャイル開発手法と、それを可能にするアジャイル型のプロセスとチームを設立し波及を図る必要がある背景を、よく理解する事です。<sup>(4)</sup></span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">最後に</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">今回は、「DXだけでは足りない建設業界の真の課題」と題して、建設産業が取り組むべき課題のうち「協業と仕組み」の面での課題と取り組み方を紹介しました。次回は「文化」面での課題と取り組み方を紹介していきます。</span></p>
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="Osz0loT6cQ"><p><a href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry-2">DXだけでは足りない建設業界の真の課題：その２</a></p></blockquote>
<p><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;DXだけでは足りない建設業界の真の課題：その２&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry-2/embed#?secret=Osz0loT6cQ" data-secret="Osz0loT6cQ" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献<br />
</span><span style="color: #262626;">(1) &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://wedocs.unep.org/handle/20.500.11822/34572" target="_blank" rel="noopener">EXECUTIVE SUMMARY OF THE 2020 GLOBAL STATUS REPORT FOR BUILDINGS AND CONSTRUCTION, Towards a zero-emissions, efficient and resilient buildings and construction sector</a>&#8220;, United Nations Environment Programme, 2020</span><br />
<span style="color: #262626;">(2) Jose Luis Blanco, Mauricio Janauskas, Maria Joao Ribeirinho, &#8220;<a href="https://www.mckinsey.com/business-functions/operations/our-insights/beating-the-low-productivity-trap-how-to-transform-construction-operations" target="_blank" rel="noopener">Beating the low productivity trap: How to transform construction operations</a>&#8220;, McKinsey &amp; Company, 2016/7</span><br />
<span style="color: #262626;">(3) Rajat Agarwal, Shankar Chandrasekaran, Mukund Sridhar, &#8220;<a href="https://www.mckinsey.com/business-functions/operations/our-insights/imagining-constructions-digital-future" target="_blank" rel="noopener">Imagining construction’s digital future</a>&#8220;, McKinsey &amp; Company, 2016/6</span><br />
<span style="color: #262626;">(4) &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://www.a-output.com/dx002" target="_blank" rel="noopener">建設DXは、技術課題でなく経営課題</a>&#8220;, あきとアウトプット, 2020/12<br />
(5) &#8220;<a href="https://ec.europa.eu/docsroom/documents/20210/attachments/6/translations/en/renditions/native" target="_blank" rel="noopener">The European construction value chain: performance, challenges and role in the GVC Final Report</a>&#8220;, Ecorys in cooperation with WIIW and WIFO, 2016/8<br />
(6) &#8220;<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Value_chain" target="_blank" rel="noopener">Value chain</a>&#8220;, Wikipedia<br />
</span><span style="color: #262626;">(7) &#8220;<a style="color: #262626;" href="https://www.weforum.org/reports/shaping-the-future-of-construction-a-breakthrough-in-mindset-and-technology" target="_blank" rel="noopener">Shaping the Future of Construction A Breakthrough in Mindset and Technology</a>&#8220;, World Economic Forum, 201</span>6/05</p>The post <a href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry">DXだけでは足りない建設業界の真の課題</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>リーンコンストラクション：トヨタに学ぶ</title>
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					<comments>https://www.a-output.com/leanconstruction#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 28 Mar 2021 06:53:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[リーンコンストラクション]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>80年代、トヨタ生産方式はリーン生産方式（リーンマニュファクチュアリング）として海外に紹介されました。リーンコンストラクションはそれをさらに建設分野に導入したものです。その後、リーンコンストラクションは海外で発展していき [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><span style="color:#0f5459" class="has-inline-color"><strong>80年代、トヨタ生産方式はリーン生産方式（リーンマニュファクチュアリング）として海外に紹介されました。リーンコンストラクションはそれをさらに建設分野に導入したものです。その後、</strong></span><span style="" class="has-inline-color"><span style="color: rgb(15, 84, 89); font-weight: bold;" class="has-inline-color">リーンコンストラクション</span></span><strong><span style="color:#0f5459" class="has-inline-color">は海外で発展していきますが、基本的な考え方を知るにはまずトヨタ生産方式を知るのが近道です。</span></strong></p>


<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4><span style="color: #262626;">取り残される建設産業</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">以前紹介した「<a style="color: #262626;" href="https://www.a-output.com/mckinsey001" target="_blank" rel="noopener">マッキンゼーの建設レポート紹介：コロナ後の建設業ニューノーマル</a>」にもあるように、建設産業の生産性は20年間で年間僅か１%しか向上していません。これは全産業平均のわずか３分の１です。</span><br /><span style="color: #262626;">大規模プロジェクトの20%は遅延し、80%は予算オーバー、建設工事の顧客（発注者）は概してプロジェクトのパフォーマンスに満足していません。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設プロジェクトでは、度重なる変更や、やり直し、ムダは、日常茶飯事です。しかし、 非効率による低いパフォーマンスが続いているのにも関わらず、業界には、現状維持の保守的な姿勢が強く、仕事のやり方を根本的に変えようという大きな動きは見受けられません。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">リーンコンストラクションとは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">欧米で始まった「<strong>リーンコンストラクション：Lean Construction</strong>」は、このような問題があるのにも関わらず、変わらない建設プロジェクトのやり方、慣習を変えようとするものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「リーンコンストラクション」という言葉は、1993年に設立された<strong>IGLC(International Group for Lean Construction)</strong>に端を発します。</span><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" href="https://www.iglc.net/Home/About" target="_blank" rel="noopener">IGLC</a>は、建築、工学、建設（AEC）の実践と学界の研究者の国際的なネットワークです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">IGCLは「リーンコンストラクション」をビジョンに掲げ、「顧客の要求をより満足し、AECのプロセスと成果を劇的に改善する。これを達成するために、製造業で証明されたリーン生産方式の製品開発と生産管理手法をAEC業界に適用し、新しい原則と手法を開発する」ことをゴールとし活動する団体で</span><span style="color: #262626;">す。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">1997年には、それまで既に長年に渡り建設分野の生産性の改善の取り組みを行ってきたアメリカの大学研究機関である<a style="color: #262626;" href="https://p2sl.berkeley.edu/" target="_blank" rel="noopener">UC Berkeley Project Production Systems Laboratory(P2SL)</a>のGlenn BallardとGreg Howellによって、IGLCと同様にリーン生産方式を建設プロジェクト管理に導入しその新しい手法を普及するため、<strong>Lean Construction Institute(LCI)</strong>が設立されています。<br /><a style="color: #262626;" href="https://leanconstruction.org/media/learning_laboratory/Overview/Lean_Construction_Overview.pdf" target="_blank" rel="noopener">LCIのビジョン</a>は「設計と建設のサプライチェーンを変革して、価値を提供し、無駄のない統合されたアプローチを通じて従来とは異なる産業を実現する」です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンコンストラクションは当初から明確なモデルがあったわけではなく、概念や原理からスタートし発展してきた経緯があり、今でも統一された定義はあるわけではありません。基本的な思想は共通していますが、団体や研究者、実務者によって、少しづつ異なる様々な定義がされています<sup>(1)(2)</sup>。</span><br /><span style="color: #262626;">「リーン生産方式（リーンマニュファクチュアリング）の原則と実務を、設計から建設までの一連のプロセスに適用した、科学的技法と実践的な取り組みの組み合わせ」という<a style="color: #262626;" href="https://en.wikipedia.org/wiki/Lean_construction" target="_blank" rel="noopener">Wikipediaによる定義</a>はしっくりくる定義の１つかと思います。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンコンストラクションの原則に関しても、その言葉の定義同様、様々に紹介されています。<br /></span><span style="color: #262626;">Lean Construction Institute(LCI)は、以下の６つの原則を提示しています。その中で核を成すのは、「１．人への尊敬」です。</span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;">１．人への尊敬（Respect for People）</span><br /><span style="color: #262626;">２．全体を組織（Organiza the whole）</span><br /><span style="color: #262626;">３．価値を創出（Generate Value）</span><br /><span style="color: #262626;">４．無駄を削除（Eliminate Waste）</span><br /><span style="color: #262626;">５．流れに集中（Focus on Flow）</span><br /><span style="color: #262626;">６．改善（Continuous Improvement）</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">リーン生産方式（リーンマニュファクチュアリング）とは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">ところで、先に出てきたリーン生産方式（リーンマニュファクチュアリング）とは何でしょう？</span><br /><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" href="https://en.wikipedia.org/wiki/Lean_manufacturing" target="_blank" rel="noopener">Wikipedia</a>によると、「リーン生産方式（Lean Manufacturing、Lean Product System、略称LPS）とは、1980年代にアメリカのマサチューセッツ工科大学（MIT）の研究者らが日本の自動車産業における生産方式（主にトヨタ生産方式）を研究し、その成果を再体系化・一般化したものであり、生産管理手法の哲学」とあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「トヨタ生産方式」については、トヨタ自らその<a style="color: #262626;" href="https://global.toyota/jp/company/vision-and-philosophy/production-system/" target="_blank" rel="noopener">ホームページ</a>で紹介しています。</span><br /><span style="color: #262626;">トヨタ生産方式の基本思想は、徹底したムダの排除で、「異常が発生したら機械がただちに停止して、不良品を造らない」という考え方（トヨタではニンベンの付いた「自働化」といいます）と、各工程が必要なものだけを流れるように停滞なく生産する考え方（「ジャスト・イン・タイム」）の２つの考え方の柱から成り立っています。その2本の柱の下に「アンドン」や「かんばん」といった下位の仕組みが紐づいている形です。</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">リーンとは？</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">では、リーン（Lean）とは何でしょう？<br />直訳すると、リーンは「贅肉がない」「無駄がない」という意味です。</span><br /><span style="color: #262626;">産業におけるリーンの核となる考えは、（１）無駄を特定して排除しながら、（２）顧客により多くの価値を生み出すことです。<br />そしてその中心にあるのは人への敬意とそれを支える文化です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンに関してよく誤解される点が、単なる「究極の合理化、コスト削減」ではないという点です。今や世界共通語になっている「Kaizen（改善）」、「Kanban（かんばん）」、「Just-in-Time（ジャストインタイム）」といった言葉が、その背景を置き去りにして一人歩きして広まってしまったことも誤解を広める要因となりました。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">リーンの様々な派生</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">このトヨタ生産方式に起源する「リーン」の考え方は、製造業はもちろんですが、建設業、企業経営、スタートアップなど様々な分野に波及しています。その例を紹介します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>リーンスタートアップ</strong></span></p>
<p><span style="color: #262626;">2011年に出版されベストセラーにもなった起業家エリック・リース著の「<strong>The Lean Startup（リーンスタートアップ）</strong>」によるスタートアップ手法は、多くの起業家やベンチャー企業、更には既存企業の新製品開発や新規事業開発に取り入れられています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンスタートアップは、新規事業や新製品開発において、まず仮説を立て「<strong>実用最小限の製品：Minimum Viable Product：MVP</strong>」を作り、それをユーザーに提供し利用してもらい、ユーザーからのフィードバックをもとに、製品が本当に求められるかを判断するものです。つまり「売れるかどうか」の判断を最小限の費用と期間で行い、フィードバックに基づいて、改善や変更のサイクルを繰り返す方法です。エリック・リースは著書の中で、本手法のアイデアはトヨタ生産方式から得たと述べています。</span></p>
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<p><span style="color: #262626;"><strong>リーンエンタープライズ</strong></span></p>
<p><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" href="https://en.wikipedia.org/wiki/Lean_enterprise" target="_blank" rel="noopener">リーンエンタープライズ</a>は、無駄の削減や価値の創出などのリーンの原理を企業経営に導入したものです。上記のリーンスタートアップもある意味では、リーンエンタープライズの枠組みに入ると言えます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><strong>その他のリーン</strong></span></p>
<p><span style="color: #262626;">その他、リーンマーケティングからリーンティーチング、リーン高等教育、リーンガバメント、リーンクリーニングまで（笑）、もはや何でもありですが、リーンが人間活動や組織活動の根幹に係る思想なので、このような派生も数多く生まれてくるのでしょう。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4><span style="color: #262626;">リーンコンストラクションを理解するには</span></h4>
<p><span style="color: #262626;">リーンコンストラクションに話を戻しましょう。<br />リーンマニュファクチュアリングやリーンスタートアップ同様に、リーンコンストラクションはトヨタ生産方式を建設分野に導入したものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンコンストラクション関連のコンフェレンスやセミナーに参加すると、「Kaizen（改善）、Genba（現場）、Heijunka（平準化）、Genchi Genbutsu（現地現物）、Kanban（かんばん）、Gidoka（自動化）、Kata（カタ） 」等々のトヨタ生産方式に係る日本語が出てくるので楽しいです（笑）。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">リーンコンストラクション自体は概念や原理です。その下に具体的な手法がぶら下がっています。それらの具体的な手法については、今後改めて取り上げていきますが、もしリーンコンストラクションに初めて興味を持ち、もっと知りたいと思った方には、次の本を読むなどして、トヨタ生産方式について知ることをお勧めします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">トヨタの元副社長であり、トヨタ生産モデルを体系化した生みの親でもある<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%87%8E%E8%80%90%E4%B8%80" target="_blank" rel="noopener">大野耐一</a>のが書いた1978年発刊の「トヨタ生産方式ー 脱規模の経営をめざしてー」、トヨタ生産方式の基本的な考え方を記した名著です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><div id="rinkerid3754" class="yyi-rinker-contents  yyi-rinker-postid-3754 yyi-rinker-img-m yyi-rinker-catid-2 ">
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</div>
</span></p>
<p><span style="color: #262626;">トヨタの手法が海を渡り研究され、海外で取り入れられて始まったリーンコンストラクションですから、わざわざ外国人のフィルターを通して解釈された日本のトヨタ生産方式を、更に英語から日本語に翻訳して理解しようとするややこしいプロセスは必要はありません（笑）。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また、5S活動など欧米で新鮮さを持って紹介されるリーン事例もありますが、トヨタに限らず、日本人から見れば「え、そんなの当り前じゃね？」と思われるものもあります。日本人は、日本人であるメリットを生かし、まずはそのまま日本語のオリジナルを読めばいいのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">しかもこの著書、今の時代にもそのまま当てはまる多くの教訓が散りばめられています。以下はその一例です。</span></p>
<blockquote>
<p><span style="color: #262626;">高度経済成長時代、量の関数の下でのコスト・ダウンはだれにもできたが、低成長時代の現在（注：1978年です）、容易にはできない。人間の能力を十分に引き出して、働きがいを高め、設備や機械をうまく使いこなして、徹底的にムダの排除された仕事を行う。</span></p>
</blockquote>
<blockquote>
<p><span style="color: #262626;">その当時、いや今なおそう思っている人が多いと思うが、自動化とか省力化とか、ロボットを使うとか、オートメーション設備を導入することによって、工数さえ減らすことができれば、原価低減が達成できると思っている人が多い。ところが、結果をみると、原価は少しも安くなっていない。むしろ上がってしまっていることが多いのである。。。自動化を効果あらしめるためには、機械が自分で異常を判断して止まる仕組み、、、「自働化」することによって、「省力化」ではなく、「省人化」を実現しなければならない。</span></p>
</blockquote>
<p><span style="color: #262626;">今の時代においても、DX（デジタルトランスフォーメーション）やAIを入れても、生産性が向上するわけではなく、むしろ手間が増えているだけ。。。という事はないでしょうか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">今後リーンコンストラクションで使われるモデル等も紹介していきますが、大きな考え方を理解せずにいきなり具体的なモデルから入っていっても、その本質を理解するのは難しいものです。</span><br /><span style="color: #262626;">本書を読むと、リーンコンストラクションの手法やモデルの多くがトヨタ生産方式に深く根付いていることが良く分かります。また、</span><span style="color: #262626;">リーン（トヨタ生産方式）が単なる生産手法ではなく、脱常識・逆常識の意識改革であり、経営理念であり、企業文化であることも分かります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">さらに本書には、トヨタ生産方式の紹介のみならず、フォード・モーター社の創設者であり、ライン生産方式による大量生産技術を開発したヘンリー・フォードへの敬意もあふれています。ヘンリー・フォードについては本サイトの<a title="書籍紹介：ヘンリー・フォード「私の人生と仕事」My Life And Work" href="https://www.a-output.com/my-life-and-work" target="_blank" rel="noopener">別の記事</a>でも紹介しています。トヨタに学ぶことは大切ですが、トヨタ「だけ」に学ぶのではないという点も大切でしょう。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br /><span style="color: #262626;">(1) Alan Mossman, “What is lean construction: another look &#8211; 2018.”, 26th Annual Conference of the International. Group for Lean Construction (IGLC), González, V.A, 2018.</span><br /><span style="color: #262626;">(2) 猪熊明, &#8220;リーンコンストラクションのご紹介&#8221;, JCMマンスリーリポート, 2014.1 Vol.23 No.1</span></p>
<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="h8wnTOwLrw"><a href="https://www.a-output.com/my-life-and-work">書籍紹介：ヘンリー・フォード「私の人生と仕事」My Life And Work</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;書籍紹介：ヘンリー・フォード「私の人生と仕事」My Life And Work&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/my-life-and-work/embed#?secret=rQn6vhvp2X#?secret=h8wnTOwLrw" data-secret="h8wnTOwLrw" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>The post <a href="https://www.a-output.com/leanconstruction">リーンコンストラクション：トヨタに学ぶ</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>建設のプレファブ化（製造業化）とDfMA</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 17 Jan 2021 16:15:54 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[リーンコンストラクション]]></category>
		<category><![CDATA[建設イノベーション]]></category>
		<category><![CDATA[海外建設企業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>BIMやモジュラー・コンストラクションに絡めて、DfMAという言葉を目にする事が増えてきました。建設分野におけるDfMAは、プレファブ部材の利用等で建設作業の現場外作業化・工業化を図り、部品、製作プロセス、現場での組み立 [&#8230;]</p>
The post <a href="https://www.a-output.com/dfma">建設のプレファブ化（製造業化）とDfMA</a> first appeared on <a href="https://www.a-output.com">あきと アウトプット</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">BIMやモジュラー・コンストラクションに絡めて、DfMAという言葉を目にする事が増えてきました。建設分野におけるDfMAは、プレファブ部材の利用等で建設作業の現場外作業化・工業化を図り、部品、製作プロセス、現場での組み立ての合理性を追求するものです。海外のDfMAの動向を紹介します。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>DfMA(Design for Manufacture and Assembly)とは？</h4>
<p><span style="color: #262626;">DFMA®は、「Design for Manufacture and Assembly」の略語で、アメリカの「Boothroyd Dewhurst, Inc」社の統合ソフトウエアの名称であり、<a style="color: #262626;" href="https://www.dfma.com/" target="_blank" rel="noopener">DFMA®のホームページ</a>では下記のように紹介されています。</span></p>
<blockquote>
<p><span style="color: #262626;">DFMA®は、組み立てを容易にするための設計（DFA：Design for Assembly）と、製造を容易にするための設計（DFM：Design for Manufacturing）という2つの設計手法を組み合わせたものです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DFAソフトウェアは、直感的なQ&amp;Aのインターフェイスを利用し製品の大幅なコスト削減の機会を特定します。 業界でテストされた最小部品数基準を適用し、100％の機能を維持しつつ、統合/削除できる部品を見つけます。</span><br /><span style="color: #262626;">DFMソフトウェアは、製品の製造に関する主要なコスト要因を即座に把握し、製品コストのベンチマークを設定します。 更に、プロセス・材料の違いによる設計の比較検討を容易にします。</span></p>
</blockquote>
<p><span style="color: #262626;">「Boothroyd Dewhurst, Inc」社は1981年に設立、ソフトウエア初版は1983年に販売されました。DFMA®は同社に商標登録されています。2019年の同社情報によると、850社がこのソフトウエアを利用しています。</span><br /><span style="color: #262626;">アメリカやヨーロッパで、自動車産業、航空産業、電気機械、工業製品、家電、日用品等々の開発設計に広く適用されています。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DfMAという「f」を小文字にした言葉もよく目にします。「f」を小文字にしているのは、DFMA®が商標登録されていて一般に使えないからではないかという私の推測ですが、違っていたらすみません(_ _)。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DfMAという言葉は特に建設分野で使われる事が多いようです。</span><br /><span style="color: #262626;">DfMAを建設分野で目にする機会が増えた背景としては、２点挙げられます。</span><br /><span style="color: #262626;">１つはBIM（Building Information Modeling）やICT（Information and Communications Technology：情報通信技術）の建設分野への普及により、DfMAを建設に導入する素地が広がった事、もう１つはモジュールコンストラクション等、建設のプレファブ化（現場外作業化、製品化、製造業化）の流れが進んできている事です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DFMA®と同様、DfMAも「Design for Manufacture and Assembly」の略語で、同義であるものの、建設分野にあたっては、現場のプレファブ化という概念的・広義的な意味で使用される事も多いようです。</span><br /><span style="color: #262626;">この辺りは、ITを絡めた業務改善やシステム導入をなんでもDX（デジタル・トランスフォーメーション）と呼んでしまうケースがあるのと似た感じでしょうか？<br /></span><span style="color: #262626;">プレファブ部材を使用する建設工事にDfMAを適用することで、現場外での製造と、工事現場における組み立て時の無駄や非効率性の特定、定量化、排除を目指します。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<h4>DfMAの製造業から建設業への適用</h4>
<p><span style="color: #262626;">建設業はDFMA®が採用されてきた製造業とは以下のような点で違いがあります。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">通常、設計者は部品の最適化まで意図していない</span></li>
<li><span style="color: #262626;">建築要素、使用可能な部品、製品の数が膨大</span></li>
<li><span style="color: #262626;">多層構造、多数の専門業者、サプライチェーン</span></li>
<li><span style="color: #262626;">基本的に単一生産（製造業の大量生産に対して）</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プロジェクトベースの管理（製造ベースの管理に対して）</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プロジェクトによって異なる現場の状況</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プレファブ部材と現場作業・現場環境とのインターフェイスが必ず発生</span></li>
<li><span style="color: #262626;">概して工業製品よりスケールが大きく、運送や組立時の設備や安全面の制限がある</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">以上のような違いもある事から、建設分野のDfMAでは、現段階では、DFMA®が製造業で達成してきたようなレベルの製作段階の費用や部材の最適化を必ずしも求めている訳ではなく、製作作業の合理化や製作コストの低減、現場の組み立て時の整合であるDfAを主眼とした取り組みが主体です。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>建設におけるDfMAの海外の取り組み事例</h4>
<p><span style="color: #262626;">政府が積極的にDfMAの導入を図っているシンガポールにおいても、DfMA＝プレファブ部材の使用という意味合いで、DfMAとして以下のような技術を紹介しています。</span></p>
<ul>
<li><span style="color: #262626;">プレファブ立体ユニット：PPVC（Prefabricated Prefinished Volumetric Construction）</span></li>
<li><span style="color: #262626;">直交集成板：MET（Mass Engineered Timber）/ CLT（Cross Laminated Timber）</span></li>
<li><span style="color: #262626;">プレキャストコンクリート：APCS（Advanced Precast Concrete System）</span></li>
<li><span style="color: #262626;">鋼構造：Structural Steel</span></li>
<li><span style="color: #262626;">バスタブユニット：PBU（Prefabricated Bathroom Units）</span></li>
<li><span style="color: #262626;">設備関係のユニットシステム：MEP（Prefabricated Mechanical Electrical and Plumbing System）</span></li>
</ul>
<p><span style="color: #262626;">プレファブ立体ユニットPPVC（Prefabricated Prefinished Volumetric Construction、統一された日本語訳はまだないのでとりあえずこう呼びます）は、通常、トレーラーで運搬できるようなコンテナ形状のユニットを内装まで含めて工場で製作し、現場で組み立てて建物を建てていく方法です。<br />直交集成板CLTは、プレファブ要素としてのみならず、「<a title="ネットゼロ（CO2排出量実質ゼロ）を目指す海外建設業の取組" href="https://www.a-output.com/netzero" target="_blank" rel="noopener"><span style="text-decoration: underline;">ネットゼロ（CO2排出量実質ゼロ）を目指す海外建設業の取組</span></a>」で紹介したように環境負荷低減に貢献する材料としても注目されています。<br /></span></p>
<p><span style="color: #262626;">シンガポールでは2014年11月から、特定の高層住宅向け国有地販売にPPVCが義務化されました。</span><br /><span style="color: #262626;">他にもプレファブ化を図るための国有地の貸与など、行政の積極的なDfMA導入支援があります。<br /></span><span style="color: #262626;">2017年9月のシンガポール住宅開発庁の発表では、2019年まで全ての工営住宅はバスタブユニットを設置、プレジェクトの35%にPPVCを導入するとしました。</span></p>
<p>下のYoutubeビデオは、シンガポールで代表的なPPVC建築であり、同国で初めてPPCVで建設されたホテルであるチャンギ国際空港のCrowne Plazaです。シンガポールに行ったことがある方は空港の敷地内にあるこのホテルに記憶がある方もいるのではないでしょうか。</p>
<p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/8_dfJH3qYJ8" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">シンガポール同様、香港でもDfMAの取り組みは進んでいます。</span><br /><span style="color: #262626;">なお、プレファブ立体ユニットは、シンガポールではPPVC（Prefabricated Prefinished Volumetric Construction）と呼ばれますが、香港ではMIC（Modular Integrated Construction）と呼ばれています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">同じくDfMAの取り組みが積極的なイギリスでも、建設大手のLaing O’Rourke社やBalfour Beatty社が明確にDfMAへの傾倒を表明しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">Laing O’Rourke社は、下のYoutubeビデオのように「DfMA 70:60:30」というアプローチを掲げて、</span><span style="color: #262626;">「70% の建設を現場外に、60%の生産性の向上を達成、30%の工程の改善を実現」を目指しています。</span></p>
<p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/EhcpD13hbuo" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p><span style="color: #262626;">Balfour Beatty社は、<a style="color: #262626;" href="https://www.balfourbeatty.com/media/317714/streamlined-construction-seven-steps-to-offsite-and-modular-building.pdf" target="_blank" rel="noopener">「25% by 2025 Streamlined construction: Seven steps to offsite and modular building, 2018年8月」</a>で、2025年までに25%の現場作業を現場外に移すという目標を立てています。</span></p>
<p style="text-align: center;">～～ ～ ～ ～</p>
<h4>建設におけるDfMAの日本の取り組み事例</h4>
<p><span style="color: #262626;">日本でもプレファブ化の流れは以前よりありますが、何と言ってもこの点で業界をリードしているのは大和ハウス工業でしょう。<br /></span><span style="color: #262626;">従来からの住宅建設で築き上げてきた大量生産型・工業化建築の設計・製造・施工のノウハウに加えて、近年拡大してきた総合建設分野に、<a href="https://www.daiwahouse.com/innovation/soh/vol11/" target="_blank" rel="noopener">100%BIM導入等のゼネコン各社の先を行く取り組みを進めています</a>。単なるプレファブ化のDfAの領域のみならず、本来的にDFMA®が意図する総合的な領域で世界をリードする存在になるのではと思われるほどです。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<h4>最後に</h4>
<p><span style="color: #262626;">私はDFMA®ソフトウェアの詳細は全く分からず恐縮ですが、日本の製造業では以前から<a href="https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_business/production/system/change.html" target="_blank" rel="noopener">トヨタ生産方式</a>に代表されるような取り組みがなされてきました。</span><br /><span style="color: #262626;">建設分野のDfMAに関しても、日本のプレファブ部材を利用した建設工事は今に始まったわけではなく、製造と現場の取り合いや合理化も以前からなされてきました。日本では既に多種多様の建設向けのプレファブ製品・部材が存在し、世界の中でも取り組みが進んでいた領域です。<br /></span><span style="color: #262626;">トヨタ生産方式が「Lean Manufacturing」として海外に紹介され、更に「Lean Startup」や「Lean Construction」と業種を超えて派生し、日本に逆輸入されています。<br /></span><span style="color: #262626;">建設分野でも、DfMAに通じる技術要素は日本にも存在し、世界をリードすらしていたが、BIMを含む建設分野のICT技術の導入、プレファブ化などの「建設の製造業化」で追い付き追い抜かれ、欧米さらにはシンガポールや中国から逆輸入される状況になるのではないかと懸念します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設のプレファブ化分野は、元来日本の会社に強みがある部分だと思いますので、日本が世界をリードしていく位の気概と展開を期待したいと思います。<br /></span></p>
<p style="text-align: center;">～～ ～ ～ ～</p>
<p>参考文献<br />(1) <a href="https://ascelibrary.org/toc/jcemd4/146/8" target="_blank" rel="noopener">Tan Tan, Weisheng Lu, Gangyi Tan, Fan Xue, Ke Chen, Jinying Xu, Jing Wang and Shang Gao, &#8220;Construction-Oriented Design for Manufacture and Assembly (DfMA) Guidelines&#8221;, August 2020, Journal of Construction Engineering and Management, The American Society of Civil Engineers</a><br />(2) <a href="https://www.dfma.com/forum/2019pdf/kuzmanovska.pdf" target="_blank" rel="noopener">Ivana Kuzmanovska and Mathew Aitchison, &#8220;DfMA in Building Design and Construction: Uses and Abuses&#8221;,  2019</a></p>


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		<title>建設DXは、技術課題でなく経営課題</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 12 Dec 2020 09:29:05 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[デジタルトランスフォーメーション]]></category>
		<category><![CDATA[組織改革]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>前回、DXは技術課題でなく経営課題と説明しました。今回は建設業のDX関連の取り組みを紹介します。建設分野でのDXは「建設DX」と言われますが、建設DXもまたDXと同様に技術課題でなく経営課題です、しつこいですが（笑）。  [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">前回、DXは技術課題でなく経営課題と説明しました。</span></strong><br><strong><span style="color: #0f5459;">今回は建設業のDX関連の取り組みを紹介します。建設分野でのDXは「建設DX」と言われますが、建設DXもまたDXと同様に技術課題でなく経営課題です、しつこいですが（笑）。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">2020年、国土交通省は、コロナ禍で加速する社会変容に対応するため、<a style="color: #262626;" href="https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000073.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><span style="text-decoration: underline;">インフラ分野のDX推進</span></a>を開始しました。インフラ分野のDXを</span></p>
<blockquote>
<p><span style="color: #262626;">「インフラ分野においてもデータとデジタル技術を活用して、国民のニーズを基に社会資本や公共サービスを変革すると共に、業務そのものや、組織、プロセス、建設業や国土交通省の文化・風土や働き方を変革」</span></p>
</blockquote>
<p><span style="color: #262626;">と定義しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><span style="text-decoration: underline;"><a title="デジタルトランスフォーメーション(DX)とチェンジマネジメント：DXは技術でなく経営課題" href="https://www.a-output.com/dx001" target="_blank" rel="noopener noreferrer">前回紹介したDXの定義</a></span>と同じですね。技術はあくまで「活用」するもので、変革するのは「業務そのものや、組織、プロセス、文化、風土、働き方」です。まずこの点を理解する事がとても大事です。そして、DXを建設業界でも推し進めていこう！、それが建設DXです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">国土交通省は、その4年前の2016年から「生産性革命プロジェクト」をスタートさせ、その中のプロジェクト⼀つとして「i-Construction」の取り組みも開始しています。<br>建設業は他産業に比較して生産性向上で後れを取っていますが、</span><span style="color: #262626;"><a style="color: #262626;" href="https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/index.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><span style="text-decoration: underline;">国土交通省のi-Constructionサイト</span></a>によると、i-Constructionは「ICTの全面的な活用等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図る取組」とあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">国土交通省は、インフラのデジタル化を進め、2023年度までに小規模工事を除く全ての公共工事に、BIM/CIM原則適用を実現するとし、現在モデル工事等、段階的な導入を進めています。</span><br><span style="color: #262626;">この文章を書いているのは2020年12月、2023年ってあと2年ちょっとしかありません！今後事態は大きく急速に変わっていくという事ですね。<br>日本だけではありません、ヨーロッパ、中東、アジアでは、ある規模以上のプロジェクトで既にBIMが義務化されている国もあります。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">BIM原則適用が意味している重要なポイントは、数年後には「BIMは仕事をする上で最低限の要件になる」という事です。<br>まだ「BIM導入の取り組みを頑張ってます！」に止まっている会社もありますが、これだけでは「将来、仕事（入札）に参加するのに必要な最低限のラインをクリアするぞ！」、つまり勝負の土俵に立つ準備をするだけと同義です。他社との競争に勝ち抜くにはそれ以上の取り組みが必要になります。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ここまで色々な頭字語、略語が出てきたので、ここで一度言葉の意味を整理しましょう。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><span style="text-decoration: underline;"><strong>DX（Digital Transformation：デジタル・トランスフォーメーション）</strong></span>：企業がビジネス環境の変化に対応し、データとデジタル技術を活⽤して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変⾰するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業⽂化・⾵⼟を改⾰し、競争上の優位性を確⽴すること。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><span style="text-decoration: underline;"><strong>ICT（Information and Communications Technology：情報通信技術）</strong></span>：情報技術（IT）を拡張した用語で、ITにコミュニケーションの役割を強調したもの。<br></span><span style="color: #262626;">日本語では「通信」と訳されていますが、本来は「通信」に限らないコミュニケーションツールを含みますね。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><span style="text-decoration: underline;"><strong>BIM（Building Information Modelling）</strong></span>： ISO19650:2019によると、デジタルモデルを使って、設計、建設、運用の建物のライフサイクル全体に渡って信頼できる情報を管理する仕組みです。</span><br><span style="color: #262626;">日本ではCIM（Construction Information Modelling）という単語も使われますが、国際的には一般的でなく、全てBIMに含まれます。</span><br><span style="color: #262626;">なお ISO 19650は、BIMを使った建物のライフサイクル全体に渡る情報管理の国際基準です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;"><span style="text-decoration: underline;"><strong>i-Construction</strong></span>：ICTの全面的な活用等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図る取組</span></p>
<p><span style="color: #262626;">これらの相関をイメージとして図にすると下図のようになります。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">図：DX、ICT、BIM、i-Constructionの相関イメージ</span></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-1927 aligncenter" src="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/12/3ee8f822c5fb2d236f53600d47dca642.png" alt="" width="483" height="248" srcset="https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/12/3ee8f822c5fb2d236f53600d47dca642.png 1444w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/12/3ee8f822c5fb2d236f53600d47dca642-300x154.png 300w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/12/3ee8f822c5fb2d236f53600d47dca642-1024x526.png 1024w, https://www.a-output.com/wp-content/uploads/2020/12/3ee8f822c5fb2d236f53600d47dca642-768x395.png 768w" sizes="(max-width: 483px) 100vw, 483px" /></p>
<p></p>
<p><span style="color: #262626; font-size: inherit;">ICTの中にBIMが含まれています。つまり、BIMはICTの一つのモデルです。</span><span style="color: #262626;"><br>また、DXの中にi-Constructionが含まれています。つまり、i-ConstructionはDXの取り組みのひとつです。<br>i-Constructionに含まれるBIM以外のICT要素としては、ICT建機の利用、ドローンを使った測量点検、書類のデジタル化、遠隔での監督業務等があります。</span><br><span style="color: #262626;">BIMを含むICTやi-Constructionは、DXの一つのエリア（要素）に過ぎません。なぜなら、上の定義のように、ICTは「活用」すべきものの一つで、DXで変革すべきは「業務そのものや、組織、プロセス、文化、風土、働き方」だからです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">BIMは、5D BIMまでは設計と建設の分野、つまりi-Constructionの領域にとどまっていますが、今後下記のように6D BIM、7D BIMに拡大していくに連れて、建設以外の段階での利用が期待されます。特に日本を含めた各国でネットゼロ（CO2排出量実質ゼロ）の目標が設定された現在、建物の建設時と運用時の環境負荷評価は今後必ず必要になっていきます。</span></p>
<p style="padding-left: 40px;"><span style="color: #262626;">3D BIM：3次元モデル</span><br><span style="color: #262626;">4D BIM：時間、スケジュールの情報を追加</span><br><span style="color: #262626;">5D BIM：コストの情報を追加</span><br><span style="color: #262626;">6D BIM：エネルギー消費量、環境負荷評価情報を追加</span><br><span style="color: #262626;">7D BIM：ファシリティーマネジメント（運用、維持管理）情報を追加</span></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">現状、多くの建設会社は「DXはIT・デジタル技術導入」と思っていますが、それだけでは十分ではありません。<br>まず、DXは今までアナログでやってきた事を単にデジタルに置き換える事ではありません。今までアナログで出来なかった事、想像も出来なかった事をデジタルで実現する事です。</span><br><span style="color: #262626;">また、工事、技術、IT部門のみならず、営業やサービス部門、総務、経理も含めた、会社全体の改革であり、更にはバリューチェーンなど社外も含めた改革であり、最終的には顧客に新しい繋がり方と新しい価値を提供する事が、DXの本質です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">DXを本当に達成するにはどうするか？</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設プロジェクト（工事）は、最初に作る物とそれをどうやって作るかを明確にして、詳細に計画し遂行する事で目的を達成する典型的なウォーターフォール型のプロジェクト実施方法をとります。建設業の方にとってはガントチャート型と言った方が分かりやすいでしょうか。</span><br><span style="color: #262626;">多くの建設会社の経営も同様のプロセスで、最初に綿密に計画して、承認をとって、その通り実施して、という経営を行う傾向が強いです。途中で変更しようとすると「おまえ、最初と言ってる事が違うだろ！」なんて言われます。「会議で通したから、もう変えられない」なんても言われます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ウォーターフォール・モデルと対比して引用されるのがアジャイル・モデルです。仕様の変更が途中当然起きるという前提で、初めから詳細に設定せず、作業を回していく中で得た新たな発見を次の反復のインプットにして改良・改善を繰り返していく手法です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建設工事・プロジェクト自体はその性質上今後も基本的にはウォーターフォール型で進めるべきです。<br>建設工事で、最初に何も決めないで途中変更を繰り返していく手法は有り得ないでしょう（笑）。しかし、会社が真のDXを達成するためには、組織改革の意思と手法、そしてアジャイル型の思考とプロセスが社内になければなりません。<br>この点に関しては、<a style="color: #262626;" title="昭和型経営からアジャイル型経営へ：経営層の意識改革" href="https://www.a-output.com/mgmt002"><span style="text-decoration: underline;">以前紹介していますので、ご興味あればこのリンクをご覧下さい。</span></a></span></p>


<p class="has-text-align-center"><span style="color:#262626" class="has-inline-color">～ ～ ～ ～ ～</span></p>



<p><span style="color:#262626" class="has-inline-color">現状、「建設DX」に関しては、BIMやデジタル建設技術の技術的側面の議論がほとんどですが、組織改革等の人的側面の議論が増える事を期待します</span>。</p>




<p><div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="VtR4XvSjDW"><a href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry">DXだけでは足りない建設業界の真の課題</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;DXだけでは足りない建設業界の真の課題&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry/embed#?secret=VtR4XvSjDW" data-secret="VtR4XvSjDW" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div></p>


<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-あきと-アウトプット wp-block-embed-あきと-アウトプット"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<div class="oceanwp-oembed-wrap clr"><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="zf4uuMqZSZ"><a href="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry-2">DXだけでは足りない建設業界の真の課題：その２</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;DXだけでは足りない建設業界の真の課題：その２&#8221; &#8212; あきと アウトプット" src="https://www.a-output.com/problems-of-construction-industry-2/embed#?secret=zf4uuMqZSZ" data-secret="zf4uuMqZSZ" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></div>
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		<title>ネットゼロ（CO2排出量実質ゼロ）を目指す海外建設業の取組</title>
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		<dc:creator><![CDATA[akito]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 27 Oct 2020 13:39:06 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[海外建設]]></category>
		<category><![CDATA[建設イノベーション]]></category>
		<category><![CDATA[海外建設企業]]></category>
		<category><![CDATA[環境問題]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>菅新首相が所信表明で、2050年までにカーボンニュートラルを目指すと宣言しました。外国ではより強いコミットメントの下、二酸化炭素排出量削減の取り組みが進んでいる国もあります。建設分野での海外での取り組みを紹介します。 ～ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><strong><span style="color: #0f5459;">菅新首相が所信表明で、2050年までにカーボンニュートラルを目指すと宣言しました。外国ではより強いコミットメントの下、二酸化炭素排出量削減の取り組みが進んでいる国もあります。建設分野での海外での取り組みを紹介します。</span></strong></p>
<p style="text-align: center;"><span style="color: #262626;">～ ～ ～ ～ ～</span></p>
<p><span style="color: #262626;">実は、日本の二酸化炭素排出量削減の取り組みは海外に比べて遅れている。。という内容で書き始めていたのですが、その途端、10月26日（2020年）に菅新首相が所信表明演説で、他の先進国と同様に、2050年までにカーボンニュートラル（二酸化炭素排出量実質ゼロ）を目指すと宣言してしまいました。。。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">それまでは、日本は「2050年までに80％の温室効果ガスの排出削減を目指す」、「今世紀後半のできるだけ早期に脱炭素社会を実現することを目指す」と他諸国より緩い目標でした。</span><br /><span style="color: #262626;">他国では目標をしっかり掲げ、目標達成への取り組みが既に始まっている国もあります。その動きは産業を大きく転換しつつあります。日本は目標を緩くする事で面倒くさい事はまた後回しにし、世界の流れ、ビジネスの時流に取り残されるのではという懸念がありました。</span><br /><span style="color: #262626;">そのため、菅首相の所信表明は大いに賛同するところです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">今回は、特に建設分野における海外での二酸化炭素排出量削減の取り組みを紹介します。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">まず米国ですが、米国の中でもリベラルで先進的な政策を取るカリフォルニア州は、連邦政府や他州に先駆けて2008年にエネルギー目標（California Energy Efficiency Strategic Plan）を掲げました。</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 2020年までに全ての新築住宅建築をゼロ・ネット・エネルギー(ZNE)とする</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 2030年までに全ての新築商業建築をZNEとする</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 2030年までに既存商業建築の50％を改修しZNEとする</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 2025年までに州政府の建築改修の50%をNZEとする</span><br /><span style="color: #262626;">更には2045年までに州内の電力の100％を再生可能なクリーンエネルギーで賄う法案も2018年に可決しています。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">ゼロ・ネット・エネルギー（ZNE）とは、建物で消費するエネルギーと作るエネルギーの差し引きがゼロ、つまり建物がエネルギーの自給自足が可能であるという事を表します。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">上のカリフォルニア州の目標を見て、「2020年ってもう始まってるじゃん」と思った方もいるでしょう。そうなんです、新築住宅建築に関する施行は、2020年1月1日から既に始まっており、3階建て以下の戸建て、コンドミニアム、アパートメントには、建物が消費する以上の電力が賄えるソーラーパネルの設置が義務化されています。</span><br /><span style="color: #262626;">ただし、必要な発電量が確保できるソーラーパネルの設置が難しい場合等は、蓄電池を併用して設置面積を縮小する事や、コミュニティソーラーという複数の世帯で必要量を賄う事も認められています。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">イギリスでも取り組みは始まっています。</span><br /><span style="color: #262626;">イギリス政府は、2019年に、2050年までにネット・ゼロとする法令を可決しました。</span><br /><span style="color: #262626;">2025年からはガスボイラーの新設を禁止します。2030年までに新しく建設されるビルのエネルギー消費量を半分にします。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建物は世界中の二酸化炭素の排出量の39%を占めています。28%は冷暖房や電気など建物使用によるもの、11%は材料や工事など建物の建設時、使用開始前までに排出されます。</span><span style="color: #262626;"><sup>(1)</sup></span><br /><span style="color: #262626;">28%と11%を単純に比較してしまいがちですが、建物は一旦建てられれば数十年単位で使用される一方で、建設工事自体は数年程度です。建物が利用され始める前に排出される二酸化炭素のインパクトはかなり大きいのです。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">この建物が利用され始める前に排出される二酸化炭素を「エンボディド・カーボン：Embodied carbon」と言い、使用時に排出される二酸化炭素を「オペレーショナル・カーボン：Operational carbon」と言います。</span><br /><span style="color: #262626;">建設産業ではこの両方で二酸化炭素を低減する取り組みが求められます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「オペレーショナル・カーボン：Operational carbon」の低減には、<br />① 環境負荷の少ないクリーンなエネルギーへの移行と、<br />② エネルギーを多く必要としない建物とする事<br />が求められます。</span><br /><span style="color: #262626;">建設分野では設備設計等において、エネルギーを多く必要としない建物への貢献が求められます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">「エンボディド・カーボン」には建物に使う材料、設計、そもそもの計画が大きく影響するため、設計会社や不動産会社、デベロッパー、投資会社の責任が大きく、今後の新築建築では「エンボディド・カーボン」の概念、削減のノウハウが重要となってきます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">建物の構造の代表的な材料は鉄とコンクリートですが、鉄は世界の二酸化炭素排出量の7-9%寄与しています。<sup>(2)</sup></span><br /><span style="color: #262626;">コンクリートの主材料であるセメントは世界の二酸化炭素排出量の8%寄与しています。<sup>(3)</sup></span><br /><span style="color: #262626;">全ての鉄やコンクリートが建物だけに使われるわけではありませんが、とても大きなインパクトです。</span><br /><span style="color: #262626;">そのため、鉄やコンクリートの生産者は、生産過程で排出量を減らす取り組みを進めています。</span><br /><span style="color: #262626;">コンクリートの開発と言えば、これまでは高強度化や高性能化の流れが強かった訳ですが、これからは低カーボン化、カーボンフリー化、カーボンの吸着化等、環境負荷低減に貢献する機能がより求められてきます。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">また鉄やコンクリート以外の材料、具体的には環境影響の少ない木材を建物に使う流れも拡大しています。特に近年注目されてきているのがCLT（Cross Laminated Timberの略）で、木の繊維方向が直交するように積層接着し強度を高めた材料で防火性も優れています。これまた環境負荷低減に貢献するプレファブ構造との相性も良いため利用が増えています。</span><br /><span style="color: #262626;">主に低層構造に採用されますが、最近ではCLTを用いた高層ビルも建設されています。</span></p>
<p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/zY0vFOZ6-us" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p><span style="color: #262626;"><a title="建設版IKEA?米国スタートアップ、カテラ（Katerra）社" href="https://www.a-output.com/katerra001" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><span style="text-decoration: underline; color: #262626;">以前紹介した建設業に破壊的革新をもたらすため設立された米国のスタートアップ、カテラ（Katerra）社</span></a>も環境対応からCLTの今後に先見性を見出し、CLTのバリューチェーン構築に注力していました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">その他の建設会社でも取り組みは進んでいます。</span><br /><span style="color: #262626;">例えば、スウェーデンに本社を置くSkanska（スカンスカ）社は、常に建設会社世界ランキングで10位以内に入るような大きな建設/開発会社ですが、2030年までに「サプライヤーも含めて」二酸化炭素排出量を半分に低減し、2045年までに会社が関わる建設プロジェクトを「サプライヤーも含めて」ネットゼロにするターゲットを掲げました。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">上記の「サプライヤーも含めて」に鍵括弧を付けたのは、バリューチェーンの影響が大きいからです。スカンスカ社の資料によると、スカンスカ社のサプライヤーも含めた二酸化炭素排出量合計はスカンスカ社単体の排出量の10倍です。</span><br /><span style="color: #262626;">スカンスカ社では、二酸化炭素排出低減に関して次の5つの原則を掲げています。</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 長期的なモデルを構築する（ただし「長期的」を先送りする言い訳に使わない）</span><br /><span style="color: #262626;"> ● バリューチェーンのどこにいるかを理解する</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 今あなたができる事は何か？</span><br /><span style="color: #262626;"> ● プロジェクトのキャパシティではなく、企業のキャパシティを向上させる</span><br /><span style="color: #262626;"> ● 全ての段階で協業的であれ</span></p>
<p><span style="color: #262626;">通常、事業活動や財務報告が中心である年次報告書（Annual Report）においても、スカンスカ社の年次報告書は「Annual and Sustainability Report」と銘打ち、環境報告の比重を大きくしています。</span></p>
<p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/YEsovj9OK7Y" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">建設会社においては、IT化、プレファブ化、標準化で、材料や作業の無駄をなくす建設工事の合理化も環境負荷の低減に重要です。</span></p>
<p><span style="color: #262626;">イギリスのように2050年までにネットゼロとするためには、新規の建物のみでなく、既存の建物の改修もして行かなければなりません。</span><br /><span style="color: #262626;">イギリスの38％の住宅は1939年以前に建設されており、2050年でも既存の建物の85%は未だ使用される見込みです。古い建物はエネルギー効率が悪く、改修しなければなりません。</span><br /><span style="color: #262626;">イギリスでは現在13.5万人が改修事業に従事していますが、2百万人に増えなければ改修が追いつかない計算です。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">日本でも、西松建設、戸田建設等、二酸化炭素排出削減の将来的な数値目標を掲げる建設会社はあります。清水建設は、日本初のネット・ゼロ・エネルギー・ビルを2016年に完成させました。</span><br /><span style="color: #262626;">環境共創イニシアティブ等の取り組みもありますが、日本は多くの環境関連の優れた研究、要素技術があるものの、概して商業的な落とし込みが進んでいない状況です。</span><br /><span style="color: #262626;">環境目標達成は非常にチャレンジングな課題ではありますが、以上紹介しましたように、そこには多くのビジネスチャンスが存在する事も事実です。</span><br /><span style="color: #262626;">日本でも菅首相の所信表明を機に二酸化炭素削減への取り組みを「チャンス＝機会」と捉え、「本気で」進める気運が高まる事を期待します。</span></p>
<p style="text-align: center;">～ ～ ～ ～ ～</p>
<p><span style="color: #262626;">参考文献</span><br /><span style="color: #262626;">(1) <a href="https://www.worldgbc.org/bringing-embodied-carbon-upfront-report-webform" target="_blank" rel="noopener">World Green Building Council, &#8220;Bringing Embodied Carbon Upfront&#8221;, 2019</a></span><br /><span style="color: #262626;">(2) <a href="https://www.worldsteel.org/en/dam/jcr:c4532192-07eb-43ba-955c-cec8aead6763/Climate+Change+Position+Paper+FINAL+WEB.pdf" target="_blank" rel="noopener">World Steel Association, &#8220;Steel’s Contribution To A Low Carbon Future And Climate Resilient Societies&#8221;, 2020</a></span><br /><span style="color: #262626;">(3) <a href="https://www.chathamhouse.org/2018/06/making-concrete-change-innovation-low-carbon-cement-and-concrete" target="_blank" rel="noopener">Chatham House Report, &#8220;Making Concrete Change Innovation in Low-carbon Cement and Concrete&#8221;, 2018</a></span></p>


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